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第1部 高校編
Project.19 去る者。残るもの。
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芸能関係者に電流を走らせた浅篠さんのスキャンダルはその後も傷が広がりに広がり浅篠さんは外にすら歩けなくなった。オマケに家にこもっていても張り込んでいる人間が居たり様々であった。これらが彼女の周りに増えたパパラッチであり、そんな彼女を守るため、十六夜君は彼女のマネージャーとして今後活動することを一人決めていた。
残っている私たちはそれぞれ別の選択肢をしてそれは解散。私は一般人、網谷君は芸能界残留。十六夜君はマネージャー。浅篠さんは……しばらくは身動きすらできない。
そしてその間に日々は過ぎていく。普通の高校生になったと思ったらすぐに卒業。時間は刻一刻と過ぎるばかりでその間に浅篠和希の一大スキャンダル。この熱が冷めることは無かった。根強く、根強すぎるほどこの一連のやり取りはひたすらに盛り上げ続けられた。
その理由は分からなかった。ただ一つ。とある事実を知るまでは。日雇いの探偵、という胡散臭い存在が私に接触してきた。それは真実を知りたいか?というもの。そしてそれは私だからこそ真実を知れるものなのだと探偵の人は言う。ああ、ついに私のところにまで火の粉が及ぶのか。とすら思えるくらいだった。
「これは浅篠さんが復帰出来るかもしれないものなんです」
「何故私が?」
「貴方が彼女の根っからのファンだからです」
彼の言い分は、ファンなら真実と向き合い、そして探求するべきだ。ファンだからこそ本当の彼女を見つけてあげなければならない、ということだった。
確かにその言い分には一理ある。しかし私は芸能界から離れたいから一般人に戻ることを選んだのにまた飛び込むようなことをしていいのだろうか?
「究明すべき事件は近くにあるんです。だって彼女の母親は......」
残っている私たちはそれぞれ別の選択肢をしてそれは解散。私は一般人、網谷君は芸能界残留。十六夜君はマネージャー。浅篠さんは……しばらくは身動きすらできない。
そしてその間に日々は過ぎていく。普通の高校生になったと思ったらすぐに卒業。時間は刻一刻と過ぎるばかりでその間に浅篠和希の一大スキャンダル。この熱が冷めることは無かった。根強く、根強すぎるほどこの一連のやり取りはひたすらに盛り上げ続けられた。
その理由は分からなかった。ただ一つ。とある事実を知るまでは。日雇いの探偵、という胡散臭い存在が私に接触してきた。それは真実を知りたいか?というもの。そしてそれは私だからこそ真実を知れるものなのだと探偵の人は言う。ああ、ついに私のところにまで火の粉が及ぶのか。とすら思えるくらいだった。
「これは浅篠さんが復帰出来るかもしれないものなんです」
「何故私が?」
「貴方が彼女の根っからのファンだからです」
彼の言い分は、ファンなら真実と向き合い、そして探求するべきだ。ファンだからこそ本当の彼女を見つけてあげなければならない、ということだった。
確かにその言い分には一理ある。しかし私は芸能界から離れたいから一般人に戻ることを選んだのにまた飛び込むようなことをしていいのだろうか?
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