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『花粉症』 ~大体冷夏が犯人
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「えー?ブスやな」
「ううー」
会うなりそんな失礼なことを言われても、のんちゃんは怒る気力も出ない。
初めて会った時、仁実はのんちゃんをアルパカみたいだなと思った。
白くて縦に長く、柔らかいおっとりした雰囲気がそう思わせた。
ゆるふわ気味な髪もそれっぽく見える。
だが今は鼻が赤く、目元は乾燥でカサつき、鼻の周りもガビガビ。
ふわふわな髪は花粉がつかないようにかまとめられている。
唯一花粉を防止させるためのゴツイ黒縁メガネだけは可愛かったが、そんなの慰めにならないだろう。
出会ってから初めての春なので、いつものマイノリティ仲間で花見と洒落込もうと思い誘ってみたのだが。
「かふんしょうつらいからいけない」
「あー」
わかり易すぎる理由に仁実は納得の声を上げる。
確かに花粉症の人にとって春の野外はキツイだろう。
しかしそんなに辛いなら花見を差っ引いてもどうにかしてあげたいが、
「薬とかは?CMとかでやってる効きそうなやつ」
「しはんやくだとらりっちゃうの」
ラリる、なんて言葉はのんちゃんにはあまり似合わないが、どうも薬が効きすぎてしまうタイプらしい。
「びょういんののんでるけど、はなが」
飲んでる薬は一時的にはバッチリと効くらしいが、薬が効いてるとやたら喉が乾き、薬が切れると症状が出る。
その繰り返しがどうにも辛いらしい。
仁実は花粉症って何が効くんだっけと考え、
「乳酸菌は?」
「とってる」
「お茶とか」
「ひととおりのんだ」
「飴は?」
「ひととおりなめたけど」
片っ端からあげるがどれも試したようだ。
「鼻の周りカサカサだけど」
とりあえず女子的にそれはどうにかしなさいと言うと、
「うー」
メンソレータムのクリームを取り出し、のんちゃんが鼻の周りにコテコテ塗る。
その姿は逆に女子力を下げさせてしまった。
「えきまえでさ」
「うん」
「くばってるティッシュもらったら、それちょーらい」
鼻が出てきたのか発音がおかしい。
と、思ってる内にぶぴーと鼻をかむ。
せっかく塗ったメンソレータムも取れてしまう。
だったらティッシュくらい良いのを買ってあげるのに、と仁実は思ったが、おそらくそんなのじゃ足りないくらい鼻水が出てしまうのだろう。
そんな可哀想な恋人を見ていると、あることに気づいた。
「あれ?」
「なに」
まじまじと顔を見つめ、
「…のんちゃん、目、二重になってない?」
そう言うと、のんちゃんは目元を抑え、え?っという顔をするが、すぐにああ、と微笑む。
「いまぐらいのじき、めぇこすっちゃうからふたえになるの」
どうやら期間限定の二重らしい。
だがそんなことに気付くのも仁実は嬉しかった。
知らなかった一面を知るようで。
そして、そんな大好きな彼女の力になってあげたいと思った。
しかし仁実は産まれてから一度も花粉症の症状が出たことがない。
そのため敵の動きや特徴がわからない。
とりあえず花粉症歴が長そうな同僚に訊いてみた。
この時期必ずくしゃみを連発している岡崎さんだ。
「岡崎さん」
「ああっ?」
連発くしゃみの間を縫って話しかけてみる。
メガネにマスクという、この季節にはお決まりのスタイルだが、鼻が詰まってるからか声が大きい。
花粉症に効くものについてなんとなく訊いてみると、
「あー、薬は一通り飲んだげどざ、症状抑えるだげで完治じないんだよね、オレ。ほんとキッヅイわごの時期。アッダマぼーっとしぢゃって、この前だっで店出だ瞬間」
そんなことを、ティッシュを鼻の穴にグシュグシュ突っ込んで鼻水を吸わせながら話す。濁音多めで。
それらを聞きながらダメだなと仁実は思った。
いかに辛いかの自慢話になってしまった。
おまけにマスクをしてるが口呼吸なので口臭がきつい。
次に仁実は給湯室でお局様達に訊いてみた。
「花粉症ってまだ特効薬ないんだっけ」
「ああ、なんか出来ちゃうと困るんじゃなかった?」
「困るって?」
「製薬会社とか。ほら関連グッズとかもあるし、売上がさ」
「そうなんですか」
「うちの妹の旦那が花粉症酷いらしいんだけど」
「薬とか何飲んでるかわかります?」
「効かないからお医者の処方して飲んでるんだって。症状見ながら」
「やっぱそうなんだねー。ターイヘーン」
「でも花粉症ぐらいで医者ってのもねえ」
「風邪ならねえ」
「風邪でもちょっとねぇ」
「ほらあと昼間はおじいちゃんおばあちゃんがさあ」
「あーいるいるっ!暇なのかよって量で」
「そこでさあっ、花粉症なのにインフルエンザとか風邪とか貰ってきてもさあっ」
「ねえっ」
「だったら市販薬とかねえっ」
「でも妹さん…、ああ旦那さんか、効かないんでしょう?」
「んー、だからねえ」
「ああ、だから市販で特効薬が欲しいと」
「でも出来ちゃうと製薬会社が」
「それホントなんですか?都市伝説とかじゃなくて?」
そんな会話を聞きつつ、話しつつ、仁実はそうだ、と思った。
病院なんてものは滅多に行けないし行かないし行きたくない。
そこで違う病気を移される可能性もある。
薬だけ貰いに行くのも億劫だろう。
かといってドラッグストアで売ってるものは全ての人、症状に効くものでもないらしい。
何か決め手はないものかと、今度は上司に訊いてみた。
「そういえばうちの親戚が鼻焼いたって言ってたな」
「焼く!?鼻をですか!?」
「おお。中の、いや外側じゃあないよ。粘膜をね、焼いて感覚みたいのをぼやかすんだって。鼻の奥に花粉をキャッチしちゃう部分があって、そこに花粉がついてムズムズしてくしゃみとか鼻水が出るわけさ」
「へえ」
「でも手術してすぐは鼻血が出ちゃってタイヘンだったらしいよ」
「それ、効くのは鼻水だけ?喉のエグエグするやつは」
「うーんどうだったかな。それも治るのかな」
「それ、でも治るんですか?完治?」
「いやあ、完治じゃないみたい」
「え…」
「一時的に症状を抑えるだけしばらくしたらまた復活したらしいよ。何年か後に。いや次の年か。だから、毎年焼くのかな」
「……」
「だからー、これで治った!やったあ!って思ってたからショックだったらしくて。ほら、毎年お花見とかも行けなくてさ。これで行けるって思ってたら来年にはまた、だから」
「やっぱりみんなお花見に行きたいんですね」
「みたいだねー。行った思い出ほぼ無いって。行ってもいい思い出ないとかさ」
「あー…」
「あと手術代もだけど、グッズとか無駄な出費も毎年出るらしいよ。オレも結構なるけど、ヒドイ人だと期間長いし、受験生とかも大変そうだよなあ。オレもう受験ないからいいけど」
仁実がお局様達が言っていた業界云々の話を思い出す。
やはりそこそこに太い客として重宝されているのだろうか。
飴や乳酸菌などの対策グッズもドラッグストアで目にする。
マスクだって箱で売っているが、毎日付けるとなれば1箱では足りないだろう。
それが合わさればそこそこの出費になるのか。
「ごみばこがてぃっしゅでいっぱいになっちゃってさあ」
数日後。仁実はのんちゃんと会い、経過を訊いてみた。
外に出るのがしんどいからとおうちデートにしたが、やはり疲れが見える。
花粉対策と症状で疲弊しているようだ。
おまけに憂鬱そうだ。
辛い時期が過ぎれば回復すると、本人も言っていたが。
「ううー」
会うなりそんな失礼なことを言われても、のんちゃんは怒る気力も出ない。
初めて会った時、仁実はのんちゃんをアルパカみたいだなと思った。
白くて縦に長く、柔らかいおっとりした雰囲気がそう思わせた。
ゆるふわ気味な髪もそれっぽく見える。
だが今は鼻が赤く、目元は乾燥でカサつき、鼻の周りもガビガビ。
ふわふわな髪は花粉がつかないようにかまとめられている。
唯一花粉を防止させるためのゴツイ黒縁メガネだけは可愛かったが、そんなの慰めにならないだろう。
出会ってから初めての春なので、いつものマイノリティ仲間で花見と洒落込もうと思い誘ってみたのだが。
「かふんしょうつらいからいけない」
「あー」
わかり易すぎる理由に仁実は納得の声を上げる。
確かに花粉症の人にとって春の野外はキツイだろう。
しかしそんなに辛いなら花見を差っ引いてもどうにかしてあげたいが、
「薬とかは?CMとかでやってる効きそうなやつ」
「しはんやくだとらりっちゃうの」
ラリる、なんて言葉はのんちゃんにはあまり似合わないが、どうも薬が効きすぎてしまうタイプらしい。
「びょういんののんでるけど、はなが」
飲んでる薬は一時的にはバッチリと効くらしいが、薬が効いてるとやたら喉が乾き、薬が切れると症状が出る。
その繰り返しがどうにも辛いらしい。
仁実は花粉症って何が効くんだっけと考え、
「乳酸菌は?」
「とってる」
「お茶とか」
「ひととおりのんだ」
「飴は?」
「ひととおりなめたけど」
片っ端からあげるがどれも試したようだ。
「鼻の周りカサカサだけど」
とりあえず女子的にそれはどうにかしなさいと言うと、
「うー」
メンソレータムのクリームを取り出し、のんちゃんが鼻の周りにコテコテ塗る。
その姿は逆に女子力を下げさせてしまった。
「えきまえでさ」
「うん」
「くばってるティッシュもらったら、それちょーらい」
鼻が出てきたのか発音がおかしい。
と、思ってる内にぶぴーと鼻をかむ。
せっかく塗ったメンソレータムも取れてしまう。
だったらティッシュくらい良いのを買ってあげるのに、と仁実は思ったが、おそらくそんなのじゃ足りないくらい鼻水が出てしまうのだろう。
そんな可哀想な恋人を見ていると、あることに気づいた。
「あれ?」
「なに」
まじまじと顔を見つめ、
「…のんちゃん、目、二重になってない?」
そう言うと、のんちゃんは目元を抑え、え?っという顔をするが、すぐにああ、と微笑む。
「いまぐらいのじき、めぇこすっちゃうからふたえになるの」
どうやら期間限定の二重らしい。
だがそんなことに気付くのも仁実は嬉しかった。
知らなかった一面を知るようで。
そして、そんな大好きな彼女の力になってあげたいと思った。
しかし仁実は産まれてから一度も花粉症の症状が出たことがない。
そのため敵の動きや特徴がわからない。
とりあえず花粉症歴が長そうな同僚に訊いてみた。
この時期必ずくしゃみを連発している岡崎さんだ。
「岡崎さん」
「ああっ?」
連発くしゃみの間を縫って話しかけてみる。
メガネにマスクという、この季節にはお決まりのスタイルだが、鼻が詰まってるからか声が大きい。
花粉症に効くものについてなんとなく訊いてみると、
「あー、薬は一通り飲んだげどざ、症状抑えるだげで完治じないんだよね、オレ。ほんとキッヅイわごの時期。アッダマぼーっとしぢゃって、この前だっで店出だ瞬間」
そんなことを、ティッシュを鼻の穴にグシュグシュ突っ込んで鼻水を吸わせながら話す。濁音多めで。
それらを聞きながらダメだなと仁実は思った。
いかに辛いかの自慢話になってしまった。
おまけにマスクをしてるが口呼吸なので口臭がきつい。
次に仁実は給湯室でお局様達に訊いてみた。
「花粉症ってまだ特効薬ないんだっけ」
「ああ、なんか出来ちゃうと困るんじゃなかった?」
「困るって?」
「製薬会社とか。ほら関連グッズとかもあるし、売上がさ」
「そうなんですか」
「うちの妹の旦那が花粉症酷いらしいんだけど」
「薬とか何飲んでるかわかります?」
「効かないからお医者の処方して飲んでるんだって。症状見ながら」
「やっぱそうなんだねー。ターイヘーン」
「でも花粉症ぐらいで医者ってのもねえ」
「風邪ならねえ」
「風邪でもちょっとねぇ」
「ほらあと昼間はおじいちゃんおばあちゃんがさあ」
「あーいるいるっ!暇なのかよって量で」
「そこでさあっ、花粉症なのにインフルエンザとか風邪とか貰ってきてもさあっ」
「ねえっ」
「だったら市販薬とかねえっ」
「でも妹さん…、ああ旦那さんか、効かないんでしょう?」
「んー、だからねえ」
「ああ、だから市販で特効薬が欲しいと」
「でも出来ちゃうと製薬会社が」
「それホントなんですか?都市伝説とかじゃなくて?」
そんな会話を聞きつつ、話しつつ、仁実はそうだ、と思った。
病院なんてものは滅多に行けないし行かないし行きたくない。
そこで違う病気を移される可能性もある。
薬だけ貰いに行くのも億劫だろう。
かといってドラッグストアで売ってるものは全ての人、症状に効くものでもないらしい。
何か決め手はないものかと、今度は上司に訊いてみた。
「そういえばうちの親戚が鼻焼いたって言ってたな」
「焼く!?鼻をですか!?」
「おお。中の、いや外側じゃあないよ。粘膜をね、焼いて感覚みたいのをぼやかすんだって。鼻の奥に花粉をキャッチしちゃう部分があって、そこに花粉がついてムズムズしてくしゃみとか鼻水が出るわけさ」
「へえ」
「でも手術してすぐは鼻血が出ちゃってタイヘンだったらしいよ」
「それ、効くのは鼻水だけ?喉のエグエグするやつは」
「うーんどうだったかな。それも治るのかな」
「それ、でも治るんですか?完治?」
「いやあ、完治じゃないみたい」
「え…」
「一時的に症状を抑えるだけしばらくしたらまた復活したらしいよ。何年か後に。いや次の年か。だから、毎年焼くのかな」
「……」
「だからー、これで治った!やったあ!って思ってたからショックだったらしくて。ほら、毎年お花見とかも行けなくてさ。これで行けるって思ってたら来年にはまた、だから」
「やっぱりみんなお花見に行きたいんですね」
「みたいだねー。行った思い出ほぼ無いって。行ってもいい思い出ないとかさ」
「あー…」
「あと手術代もだけど、グッズとか無駄な出費も毎年出るらしいよ。オレも結構なるけど、ヒドイ人だと期間長いし、受験生とかも大変そうだよなあ。オレもう受験ないからいいけど」
仁実がお局様達が言っていた業界云々の話を思い出す。
やはりそこそこに太い客として重宝されているのだろうか。
飴や乳酸菌などの対策グッズもドラッグストアで目にする。
マスクだって箱で売っているが、毎日付けるとなれば1箱では足りないだろう。
それが合わさればそこそこの出費になるのか。
「ごみばこがてぃっしゅでいっぱいになっちゃってさあ」
数日後。仁実はのんちゃんと会い、経過を訊いてみた。
外に出るのがしんどいからとおうちデートにしたが、やはり疲れが見える。
花粉対策と症状で疲弊しているようだ。
おまけに憂鬱そうだ。
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