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37 幽霊ちゃんは電話がこわい 6
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『もしもし、私メーリさん、今やっと娑婆に脱出したの』
「もしかして、通報とかした方がいいのだろうか」
税関で捕まったはずのメーリさんから久しぶりに電話がかかってきた。
しかし、脱出したというのは果たしてどういう意味なのか、かなり気になる。
終わったら巫女ちゃんにでも連絡を入れておこう。警察も考えたが、相手は怪異だ。いたずらと思われてしまうかもしれない。
『通報はだめなの、日本のポリスは怖いの』
「通報はあとでしておくから、で、今どの辺にいるんだ?」
『そうだったの、私、メーリさん、今駅にいるの。今から快速急行でそちらに向かうの』
「そうか、どこの駅だかわからんが、もう少し近くなったら連絡しろよ」
『わかったの』
それで電話が切れた。
あれ、メリーさんの人形って家に来たらいけないんだったか?
その辺も含めて巫女ちゃんに相談しよう。
『メーリちゃん、なんだって?』
「今駅で電車に乗ったってさ。どこの駅だかわからんが。ひとまずスイカでも切っておいてくれ。俺は巫女ちゃんに電話しておくから」
『はーい』
最近包丁は使えるようになったあいつがスイカを切り始めた。
俺は巫女ちゃんに電話をして、メーリさんのお出迎えの準備を始めるのだった。
巫女ちゃんは「補修から逃げられて助かりましたよ」とか宣っていたので、そのまま家で宿題をやらせることになった。
巫女ちゃんが車で結構時間がかかっているが、なかなか電話がかかってこない。
『メーリちゃん、こないね』
「この手の怪談って、近寄るにつれて電話しないとあんまり意味がない気がするんだが」
1時間以上電話がかかってきていない。すさまじく電話不精である。
空港からだとしてもかなり近場まで来ていると思うのだが……
結局電話がかかってきたのはさらに2時間くらい経ったころだった。
『私、メーリさん、今山の中の駅にいるの』
「どこだよ」
うちの近くに山はない。
まったく別の方へといってしまったのではないだろうか。
『目の前に山があるの、いってくるの』
「はいはい、いってらっしゃい」
こいつはうちに来る気があるのだろうか。
そのあと、メーリさんのSNSアカウントを確認したら、ロープウェイの駅らしき建物が写っていた。
きっとメーリさんはこれから山へ入っていくのだろう。
「もしかして、通報とかした方がいいのだろうか」
税関で捕まったはずのメーリさんから久しぶりに電話がかかってきた。
しかし、脱出したというのは果たしてどういう意味なのか、かなり気になる。
終わったら巫女ちゃんにでも連絡を入れておこう。警察も考えたが、相手は怪異だ。いたずらと思われてしまうかもしれない。
『通報はだめなの、日本のポリスは怖いの』
「通報はあとでしておくから、で、今どの辺にいるんだ?」
『そうだったの、私、メーリさん、今駅にいるの。今から快速急行でそちらに向かうの』
「そうか、どこの駅だかわからんが、もう少し近くなったら連絡しろよ」
『わかったの』
それで電話が切れた。
あれ、メリーさんの人形って家に来たらいけないんだったか?
その辺も含めて巫女ちゃんに相談しよう。
『メーリちゃん、なんだって?』
「今駅で電車に乗ったってさ。どこの駅だかわからんが。ひとまずスイカでも切っておいてくれ。俺は巫女ちゃんに電話しておくから」
『はーい』
最近包丁は使えるようになったあいつがスイカを切り始めた。
俺は巫女ちゃんに電話をして、メーリさんのお出迎えの準備を始めるのだった。
巫女ちゃんは「補修から逃げられて助かりましたよ」とか宣っていたので、そのまま家で宿題をやらせることになった。
巫女ちゃんが車で結構時間がかかっているが、なかなか電話がかかってこない。
『メーリちゃん、こないね』
「この手の怪談って、近寄るにつれて電話しないとあんまり意味がない気がするんだが」
1時間以上電話がかかってきていない。すさまじく電話不精である。
空港からだとしてもかなり近場まで来ていると思うのだが……
結局電話がかかってきたのはさらに2時間くらい経ったころだった。
『私、メーリさん、今山の中の駅にいるの』
「どこだよ」
うちの近くに山はない。
まったく別の方へといってしまったのではないだろうか。
『目の前に山があるの、いってくるの』
「はいはい、いってらっしゃい」
こいつはうちに来る気があるのだろうか。
そのあと、メーリさんのSNSアカウントを確認したら、ロープウェイの駅らしき建物が写っていた。
きっとメーリさんはこれから山へ入っていくのだろう。
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