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本編

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妖狐のクレハは、魔族の中でも長老である。
とはいっても現在何かの役職についたりとか、そういったことは一切していない。
単に年齢が高く、また昔魔法を教える学校で長年教鞭をふるっていたために教え子が多いのだ。

今年で1000の齢を重ねる彼女の外見は、さながら幼女である。
背も低く、体型の凹凸も全くない。頭も大きめで、目も大きい。
スラーっとしたその肢体を惜しげもなくさらす、白と赤を基調としたレオタード衣装は体の線がしっかりとあらわになっており、さながら淫魔の様でもあり、一方で巫女服のような神聖さも持っている。
アンバランスな危険な魅力を持った妖狐であった。
そんな彼女の悩みは……

『男が欲しいのじゃ……』

交際経験がまるでないことだった。

異性とキスをしたことはおろか、手もつないだことがない。
それを指摘すると彼女は

『そ、それくらいあるのじゃ……』

と声を震わせる。しかし、教え子の幼児と手を繋いだり、ほっぺにチューされたことは含んではいけないだろう。
あとは迷子と間違われて衛兵に手を繋がれて連れてこられたぐらいか。
800年ぐらい前ぐらいまでは同年代の友人がからかっていたが、最近は痛ましすぎてそのあたりに触れる人物もなくなった。

彼女に人格的問題があるわけではない。
実績や能力もぴか一だ。学校の寄宿舎の寮母を兼任していたこともあり、家事も万能である。
ただ一点、とても大きな問題は彼女が幼女にしか見えないということだった。

そのため本当にモテなかった。
人脈をフルに使ってお見合いも何度もしたが、そのたびに「ちょっと……」と断られてしまうのですぐに心が折れてしまった。
頑張ってセクシーな格好をしているが、それもまた似合っておらず余計に周りから引かれていた。
あまりの痛々しさに誰か注意しろよという空気が蔓延し、白羽の矢が立ったのは一番弟子である魔王であった。

『あの、クレハ師、そんなことしても余計引かれるだけでモテませんよ』

明らかな人選ミスだった。
デリカシーが足りずに実績も能力もあるのにモテなかったやつにやらせるには荷が重すぎた。
普段ならされない人選だっただろうが、周りはあまりの痛々しさに精神をやられて知力が下がっていたのだろう。

『…… うっさい! ばーか! ばーか!』

対するクレハも知力を幼女並みに下がりながら罵声を浴びせた。
幼女並みの悪口を叫びながら彼女は泣きながら逃げ出した。
そして野を超え山を越え、人族の街にたどり着いたとき、彼女は運命に出会うのであった。



勇者ナボコフは40歳になりながらいまだ独身であった。
いくつものダンジョンを走破し実績も誉れ高く、老若男女問わず優しい人格者であり、外見も筋肉質のマッチョで多少むさくるしいが整った顔をしている。
そんなの彼が結婚どころか恋人を作ったことすらない理由は彼自身にあった。
彼は小さい幼女にしか興奮しない性癖だったのだ。

もちろん人格者の彼は幼女に手を出したことなど全くない。
幼女に限らず子供は守られるべき存在であり、それに性的な何かをするぐらいなら死んだ方だましだと思うぐらいに幼女を愛していた。
幼い娘を差し出してきた貴族に説教し
迷子の子供がいれば家まで帰し
紳士的な対応をし続けた。

彼自体は非常にモテたが、そもそも成長した女性では勃たないのだ。
丁重にお断りし続けていたらすでに40にもなろうとしていた。
きっとこの後も自分は恋人もできないだろうな、と街をぶらつく彼は、そこで運命と出会った。



「もし、そこのお嬢さん。どうしたのかな」

泣いている幼女を見つけた彼が声をかけたのはいつもの事だった。
この辺で見かけない子供だ。もしかしたら迷子だろうか。
頭の上に狐の耳がぴんと立っており、尻から生えた狐のしっぽがくったりと地面に横たわっている。
妖狐なら、術の練習で失敗し飛ばされでもしたのだろうか。

『うう、世知辛いのじゃ……』

声をかけられて立ち上がり、声の方を向いた彼女。
目と目が合った瞬間、二人は運命に気づいた。

彼女は驚いた。彼の目が雄の獣性を宿していることに気づいたからだ。
女として、性欲の対象として見られるのは初めてであった。
外見も彼女好みであった。筋肉質で頼りがいのありそうな体つき。
冒険者だろう実用的な服を着ているが、小綺麗にしている。
そして優しく紳士的だ。
彼女は一目ぼれした。

彼は驚いた。
彼女があまりにきれいだったからだ。
涙に潤む青い目は吸い込まれそうに透き通り
金色の豊かで長い髪はキラキラと光を反射している。
その隠すことない滑らかな体形は凹凸は少ないながらも女性的な丸みを帯びている。
純粋に好み中の好みであった。

そうして少し見つめあうと

『ぬし! わらわと結婚するのじゃ!!』

クレハはプロポーズした。



紆余曲折あり、クレハはナボコフが預かることになった。
プロポーズを華麗にスルーし、詰め所に彼女を連れて行った彼に彼女は非常に不満げだったのだが幼女に手を出すつもりはなかった。

『ほれ、これ身分証じゃ』

そうして彼女が提示したのは魔王国の身分証だった。そこに名前と、年齢が3日後に1000歳になることが書いてあった。
妖魔術長のクレハといえば、人族の国でも有名な人物だ。
妖術と魔術を極めた女傑であり、優れた教育者として魔王をはじめ多くの子弟を持つ最長老である。
ただ、大衆や他国への露出を一切しないため、その外見がまるで知られていない。
妖狐と言う属性とその年齢から妖艶な美女か、もしくは年寄りと思われており、とても目の前の幼女とは結び付かなかった。

公式には彼女を1000歳近いクレハと認めることは可能だが、それには外見が明らかに異質だった。
ひとまず魔王国に問い合わせることになり、その返事が返ってくるまでの間、ナボコフが預かることになった。
預かることになったというか、クレハが強硬に主張し、勝手にくっついていったのだ。

そうして住み始めたこの狐娘は、ナボコフを煽りに煽った。
住ませてくれるお礼として、家事を全て引き受けた彼女は、三食ごちそうを作った。
絶品ばかりだったが、すべて精力増強効果がある薬膳である。
催淫効果がある食材も混ぜ込まれており、あらゆる意味でナボコフは元気にされてしまっていった。

そうして家にいればボディタッチは当たり前に行い、風呂上りは裸でうろつき、寝るときは同じベッドに眠った。
そこまでクレハが誘ってもナボコフは一切手を出さなかった。
彼の信仰、幼女を大事にするというそれを崩すことが出来なかったのだ。
理想的な幼女に尽くされ、確かにかなり来ているが、それでも我慢することは彼にとってそこまで難しいことではなかった。

手を出さないことに不満だったクレハはどんどん過激な格好をしていくが、それでも彼の信仰を崩すことはできなかったのだ。

そうして三日後、魔王国からの返信が彼に届いたのだった。



『言った通りじゃろ?』

魔王国からの返信、魔王直筆で書かれたそれは、彼女が本日1000歳となるクレハだと認めるものであった。
彼女はそのない胸をはり、堂々と見せつけていた。
彼女の格好はすごいことになっていた。ハート形のニプレスとハート形の股間の前張りだけしか身に着けていない。
ほとんど全裸であり、明らかに痴女であった。
調子に乗ってどんどん露出の多い恰好をしたものの末路だった。

一方ナボコフはそれを見て驚いた。本当に彼女が1000歳の人間だということに。
そうして、彼はキレた。

がっ、と彼女の腰をつかんで持ち上げるとそのまま一瞬で寝室に連れ込んだのだ。

『え? な、何をするのじゃ?』

まだ彼女は気づいていなかった。自分がやらかし続けていることに。
彼は服を脱ぎ捨てた。筋肉隆々の体に、完全に勃起した男根が露わになる。長く、太い。
長さは彼女の股間から首ぐらいまであるかもしれない。
太さも彼女の腕ぐらいありそうだ。全くの凶器であった。

『さ、さすがにそれはきびしいかも、んぎいいいいいいい♡♡♡』

めきょっ♡ めりめりめりっ♡ ごっ♡ めりめりっ♡♡
そうして容赦なく彼女は貫かれた。前張りなど全く防御に役に立たなかった。

膣を余裕で埋め尽くし、全く足りずに子宮口を突破し、そうして子宮を占領しそれでも足りず、子宮の天井を大きく持ち上げてやっと止まったのだ。
普通の人間なら死んでしまうだろうが、彼女は有数の魔法使いでもある。
自分の体に常時大量の強化魔法をかけている。
それにより裂けることもなく、快感のみ感じながら彼の肉棒を受け入れることができたのだ。

肉棒形に彼女の腹が大きく膨らんでいる。
それを両手でいとおし気に撫でる彼女。
タイミングが少し想定外だったが、よく考えたら自分が望んだことだ。
きっと彼は自分を嫁にして、いっぱい孕ませてくれるだろう、そう思うとうれしかった。

『ナボコフ、わらわを嫁にするのじゃぁ♡』
「すきだっ♡ クレハっ♡ よめになってくれっ♡♡」

そういいながら二人は口づけを交わす。
誓いの口づけであった。

そうして、クレハが腹に力を入れて、膣と子宮で締め付ける。
そのまま膨らんだ肉棒の先を、腹越しに手で強くこする。
セックスしながら手淫しているような状態だ。

同時に刺激された彼は、もともと限界だったのもあり耐えることができなかった。

どびゅぅ♡♡ どびゅううううううう♡♡♡

大量の精が中に出される。
精で腹を大きく膨らましていくクレハ。これだけの強い精をもらえれば確実に受精するだろう。
しかし、いまだ肉棒は彼女の腹の中で硬さを保っている。
あと何回出せば、腹から抜けるだろうか。そんなことを思うぐらいがっちり食い込んでいた。

『もっと、出してほしいのじゃ♡ 乱暴に刻み付けてほしいのじゃぁ♡』

彼女は尻尾を振りながらそんなことをねだる。
彼はそんな彼女の胴と頭を手で包み込み、そのまま乱暴に、道具のように扱って自分の肉棒をしごき始める。

狐の嬌声があたりに響く。
夜はまだ始まってもいなかった。



英雄ナボコフ。
完璧たる彼の唯一の欠点は幼女趣味であった。
その妻は幼い妖狐であったが、二人の仲睦まじさは犯罪にも見え、周りにはいろいろ目の毒であったという。
そんな幼い彼女を彼は愛し、16のも子を作ったが、彼が62で亡くなる寸前に彼女も亡くなっている。
人々は妻に無理をさせ過ぎたのだと噂し、彼女の死因が単なる老衰であったという真実は一部の者しかしらない。

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