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1 婚約破棄宣言
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「貴様との婚約は破棄する!!!」
「は?」
年始の皇宮でのパーティは、帝国の王侯貴族が基本的にすべて参加する。
また、パーティに参加するのもまた王侯貴族の半分義務である。我がビルネンべルク辺境伯家も王侯貴族の一員であるため、私だけでなく、両親も兄も参加することにしていた。
そして参加する旨の連絡を婚約者である皇太子に何回もしていた。
パーティでのエスコートは婚約者の権利であり義務である。
エスコートしてもらうためには、いつ、どこで待ち合わせをするかといった打ち合わせが必須である。
そのために参加することを連絡していたのだが、皇太子からは当日まで何も返事がなかった。
義務を果たさず、かといって断ることもせず。
返事をしない皇太子のあまりの不義理に一家で憤慨していたところだが……
それにとどまらず馬鹿はこんな阿呆なことを公衆の面前で宣言したのであった。
皇太子であり婚約者である目の前のこいつが何かを企んでいるのには気づいていた。
というか三度送った手紙に何も返事をしないのだから何かしようとしているのはまるわかりである。
相手に何かしようと気づかれる当たり、皇太子無能な馬鹿なのは疑いようもない。
そもそも私と皇太子の婚約は皇室からの申し出であり、再三再四にわたる皇室からのしつこい要請に、しぶしぶ父は婚約に同意したのだ。
今回の不義理を良いきっかけとした父は、これを機に皇室側の有責とする婚約破棄に動いていた。
皇室側も婚約破棄はやむなしという事を前提に、こちらとその条件交渉に入っていたところであったはずだ。
そんな状況だから、皇太子がエスコートしないかもしれない、というのは、まだ一応婚約者なのだから非常識極まりないのだが、予想されたことであった。
なので私は大好きな兄にエスコートされながら、パーティに参加したのだが、そこでこの仕打ちである。
あまりの衝撃的な事実に、令嬢らしからぬ間抜けな声を上げてしまった私は悪くないだろう。
「殿下? いったいどういう事でしょうか?」
「はっ! 貴様の妹はわが最愛にして将来の皇后たるリリスをいじめたのだ! 不敬罪を基に婚約を破棄し、処罰するのは当然であろう!」
「は?」
隣にいる兄がそう問いかける。
それに対し皇太子が意味不明なことをしゃべっている。あまりの意味不明さに兄も固まった。
皇太子はもともと意味の分からないことを言うことが多い人だった。
だが、今日ほど言っている意味の分からないことが多い日はなかった。
それにある程度慣れて耐性のある私と違い、兄は本当に意味が分からなかっただろう。
皇太子が抱えている少女がリリスという愛人だろうか。
見た感じ確かにかわいらしい少女である。だが婚約者を寝取るクズであるのは疑いようもなかった。
「殿下? 再三再四の辺境伯からの婚約破棄要請を断っているのは皇室側です。なぜ最愛の妹が、あなたの愛人をいじめなければならないのですか?」
「は? 辺境伯が婚約に反対するわけなかろう! 至高の座を欲した貴様の妹がわが最愛のリリスを害そうとしていた証拠はあるのだぞ!!」
「は?」
どうにか気を取り直した兄はどうにか皇太子に再度質問をするが、それに対しての返答はやはり意味が分からなかった。
そもそも婚約は家と家との契約だけでなく、神を介した儀式の一つである。
不倫というのは単なる契約違反にとどまらず、教会への反逆に値する重大は犯罪であった。
そもそもリリスという少女を知ったのは今日が初めてであり、私は何もしていない。
だが、仮に私がリリスを殺しても何ら罪には問われないだろう。
神への反逆を行った彼女は重犯罪者であり、諸侯は独自にそれを処罰する権限があるのだから。
周りを見回しても、皇太子の発言を聞いて怪訝な顔をする貴族達ばかりである。
一部の貴族は怪訝な顔をするにとどまらず憤慨しながら帰っていく。皇太子の発言は、私だけでなく諸侯の権限の一方的なはく奪と遡及的な処罰を意味している。まだ皇帝夫妻がおなりになっていないが、抗議の意味もあり挨拶もせずに帰るのだろう。
そんな混沌とした状況を作っているのが皇太子だが、本人は誤った正義に酔いしれ、何も気づいていなさそうである。
兄も私も、当事者でなければすぐに帰っただろう。
しかしここで尻尾を巻いて逃げ出すのはどう取られるかわからない。
意を決して私は口を開くのであった。
「お兄様。畜生に何を言っても無駄ですわ」
と。
「どういうことだい? マリア」
「ふふ、不倫というのは人倫に非ずという意味なのですよお兄様。人の理を解さないものは畜生でしょう? 人語に似た鳴き声を上げるからといって鳴き声に反論するのは無駄ですわ」
皇太子と話していて常々思っていたことである。
こいつのいう事は本当に意味不明なことばかりである。動物の鳴き声と思っていた方が精神衛生上良いのである。
初めのころからずっと思っていたことだが、言葉に出したことはない。
皇太子を立てるのは当たり前だ。仮にも婚約者なのだ。相手が人倫を解さない畜生でも、同じように返したら同じ畜生になってしまうではないか。なので最大限礼儀正しく振舞ってきただけである。
それも今日でおしまいだ。ここまで侮辱されて許すことなど永久にできないだろう。
そんな内心を隠して皇太子を立ててきた私の言動に周りは唖然としていた。
私のいう事を聞いた兄は爆笑し、皇太子たちは最初何を言われたかわからずに呆然としていた。
そうしてやっと理解が及んだらしく、顔を真っ赤にしながら怒鳴り始めた。
「不敬だ! 我らが家畜と同等というのか!!」
「あら、家畜に失礼ですわ。家畜たちは農業をするのに働いてくれますが、畜生は人に害をなすばかりですもの」
今までの我慢が吹っ切れたからかわからないが、面白いぐらいポンポンと口から言葉が出てくる。
牛や馬ら家畜と彼らとを比較するのはかわいそうである。牛や馬が。
そうして兄に振り向くと私は怒ったように告げる。
「お兄様! お兄様が畜生に真面目に答えるから私もうつってしまったではありませんか!」
「はははは、マリア。すまないな」
私の言い回しは兄のツボに入ったらしく、兄は大爆笑だった。
周りの人たちのざわめきは一層強くなる。
辺境伯家は皇太子を歯牙にもかけないというアピールに困惑を覚えているのだろう。
正直皇太子は話すに値しないのだ。私は付き合いからわかっていることであるし、兄はきっと今のやり取りでそれを察したのだろう。
皇帝陛下か、もしくは宰相閣下か、話が分かる人が出てこないと話にならないのだ。
だが彼らはまだ会場へ姿を現していなかった。おそらく父と交渉をしているのだろう。
ここにいても空気が悪くなるだけだ。
最低限の義理は果たしたと帰ろうと決める。
両親は適当にうまくやるだろうし、話をしないで帰っても問題ないだろう。
兄の手を取り帰ろうと目で合図し、兄がうなづいたのだが……
「許せん! 貴様ら全員成敗してやる!」
何を考えたか、皇太子が腰に帯びていた剣を抜き放ったのだった。
「は?」
年始の皇宮でのパーティは、帝国の王侯貴族が基本的にすべて参加する。
また、パーティに参加するのもまた王侯貴族の半分義務である。我がビルネンべルク辺境伯家も王侯貴族の一員であるため、私だけでなく、両親も兄も参加することにしていた。
そして参加する旨の連絡を婚約者である皇太子に何回もしていた。
パーティでのエスコートは婚約者の権利であり義務である。
エスコートしてもらうためには、いつ、どこで待ち合わせをするかといった打ち合わせが必須である。
そのために参加することを連絡していたのだが、皇太子からは当日まで何も返事がなかった。
義務を果たさず、かといって断ることもせず。
返事をしない皇太子のあまりの不義理に一家で憤慨していたところだが……
それにとどまらず馬鹿はこんな阿呆なことを公衆の面前で宣言したのであった。
皇太子であり婚約者である目の前のこいつが何かを企んでいるのには気づいていた。
というか三度送った手紙に何も返事をしないのだから何かしようとしているのはまるわかりである。
相手に何かしようと気づかれる当たり、皇太子無能な馬鹿なのは疑いようもない。
そもそも私と皇太子の婚約は皇室からの申し出であり、再三再四にわたる皇室からのしつこい要請に、しぶしぶ父は婚約に同意したのだ。
今回の不義理を良いきっかけとした父は、これを機に皇室側の有責とする婚約破棄に動いていた。
皇室側も婚約破棄はやむなしという事を前提に、こちらとその条件交渉に入っていたところであったはずだ。
そんな状況だから、皇太子がエスコートしないかもしれない、というのは、まだ一応婚約者なのだから非常識極まりないのだが、予想されたことであった。
なので私は大好きな兄にエスコートされながら、パーティに参加したのだが、そこでこの仕打ちである。
あまりの衝撃的な事実に、令嬢らしからぬ間抜けな声を上げてしまった私は悪くないだろう。
「殿下? いったいどういう事でしょうか?」
「はっ! 貴様の妹はわが最愛にして将来の皇后たるリリスをいじめたのだ! 不敬罪を基に婚約を破棄し、処罰するのは当然であろう!」
「は?」
隣にいる兄がそう問いかける。
それに対し皇太子が意味不明なことをしゃべっている。あまりの意味不明さに兄も固まった。
皇太子はもともと意味の分からないことを言うことが多い人だった。
だが、今日ほど言っている意味の分からないことが多い日はなかった。
それにある程度慣れて耐性のある私と違い、兄は本当に意味が分からなかっただろう。
皇太子が抱えている少女がリリスという愛人だろうか。
見た感じ確かにかわいらしい少女である。だが婚約者を寝取るクズであるのは疑いようもなかった。
「殿下? 再三再四の辺境伯からの婚約破棄要請を断っているのは皇室側です。なぜ最愛の妹が、あなたの愛人をいじめなければならないのですか?」
「は? 辺境伯が婚約に反対するわけなかろう! 至高の座を欲した貴様の妹がわが最愛のリリスを害そうとしていた証拠はあるのだぞ!!」
「は?」
どうにか気を取り直した兄はどうにか皇太子に再度質問をするが、それに対しての返答はやはり意味が分からなかった。
そもそも婚約は家と家との契約だけでなく、神を介した儀式の一つである。
不倫というのは単なる契約違反にとどまらず、教会への反逆に値する重大は犯罪であった。
そもそもリリスという少女を知ったのは今日が初めてであり、私は何もしていない。
だが、仮に私がリリスを殺しても何ら罪には問われないだろう。
神への反逆を行った彼女は重犯罪者であり、諸侯は独自にそれを処罰する権限があるのだから。
周りを見回しても、皇太子の発言を聞いて怪訝な顔をする貴族達ばかりである。
一部の貴族は怪訝な顔をするにとどまらず憤慨しながら帰っていく。皇太子の発言は、私だけでなく諸侯の権限の一方的なはく奪と遡及的な処罰を意味している。まだ皇帝夫妻がおなりになっていないが、抗議の意味もあり挨拶もせずに帰るのだろう。
そんな混沌とした状況を作っているのが皇太子だが、本人は誤った正義に酔いしれ、何も気づいていなさそうである。
兄も私も、当事者でなければすぐに帰っただろう。
しかしここで尻尾を巻いて逃げ出すのはどう取られるかわからない。
意を決して私は口を開くのであった。
「お兄様。畜生に何を言っても無駄ですわ」
と。
「どういうことだい? マリア」
「ふふ、不倫というのは人倫に非ずという意味なのですよお兄様。人の理を解さないものは畜生でしょう? 人語に似た鳴き声を上げるからといって鳴き声に反論するのは無駄ですわ」
皇太子と話していて常々思っていたことである。
こいつのいう事は本当に意味不明なことばかりである。動物の鳴き声と思っていた方が精神衛生上良いのである。
初めのころからずっと思っていたことだが、言葉に出したことはない。
皇太子を立てるのは当たり前だ。仮にも婚約者なのだ。相手が人倫を解さない畜生でも、同じように返したら同じ畜生になってしまうではないか。なので最大限礼儀正しく振舞ってきただけである。
それも今日でおしまいだ。ここまで侮辱されて許すことなど永久にできないだろう。
そんな内心を隠して皇太子を立ててきた私の言動に周りは唖然としていた。
私のいう事を聞いた兄は爆笑し、皇太子たちは最初何を言われたかわからずに呆然としていた。
そうしてやっと理解が及んだらしく、顔を真っ赤にしながら怒鳴り始めた。
「不敬だ! 我らが家畜と同等というのか!!」
「あら、家畜に失礼ですわ。家畜たちは農業をするのに働いてくれますが、畜生は人に害をなすばかりですもの」
今までの我慢が吹っ切れたからかわからないが、面白いぐらいポンポンと口から言葉が出てくる。
牛や馬ら家畜と彼らとを比較するのはかわいそうである。牛や馬が。
そうして兄に振り向くと私は怒ったように告げる。
「お兄様! お兄様が畜生に真面目に答えるから私もうつってしまったではありませんか!」
「はははは、マリア。すまないな」
私の言い回しは兄のツボに入ったらしく、兄は大爆笑だった。
周りの人たちのざわめきは一層強くなる。
辺境伯家は皇太子を歯牙にもかけないというアピールに困惑を覚えているのだろう。
正直皇太子は話すに値しないのだ。私は付き合いからわかっていることであるし、兄はきっと今のやり取りでそれを察したのだろう。
皇帝陛下か、もしくは宰相閣下か、話が分かる人が出てこないと話にならないのだ。
だが彼らはまだ会場へ姿を現していなかった。おそらく父と交渉をしているのだろう。
ここにいても空気が悪くなるだけだ。
最低限の義理は果たしたと帰ろうと決める。
両親は適当にうまくやるだろうし、話をしないで帰っても問題ないだろう。
兄の手を取り帰ろうと目で合図し、兄がうなづいたのだが……
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