20 / 44
【20】
しおりを挟む
シュナイダーはリジーとの関係を良いものにしたかった。終わらせたくなかった。こんなことは今まで一度だってなかった。同僚や上司に冷やかされても気持ちは変わらない。そこでこの時間が解決したら…先があることを伝えよう。
終わりじゃない。始まりだと。
地下に潜っている犯罪組織の面々はリジーの事をあれこれとさぐっていた。
家族構成から付き合っている男に至るまで。
家族は母親が郊外にいるのみらしい。
男関係は全くなかった。ならばそちらから攻めていって必要な物を手に入れよう。
あとは始末すれば済むだけだ。
簡単だと思っていた。
だが1つ問題が…。
警護されているようでなかなか1人になるチャンスがないと言うことだ。
ならばと同姓の女を使っておびき出すことにした。
女は嫌がったが、借金がある為逆らうことはできないのはわかっているらしく平静を装いながらリジーに近づいた。
そう、トイレの中まではいかに警護人と言えども入ることはできない。
女はトイレに小窓があるのを確認するとリジーに近づいてこう言った。
「あなたの大切な人が狙われてるわ。内緒でここから出られるかしら?急いでるのよ。私も狙われてて危ないから。」
あしを洗おうとしている事を話して聞かせ、表に仲間が大勢集まっている。いくら警護人と言えども数には勝てないだろうと…。
それを聞いたが、リジーは女の話を聞かなかった事にした。
たとえ何人来ようと彼等なら…。そう感じるのだ。だから無理と答えると女はイラつきをあらわにし、ポケットからナイフを取り出した。
「本当ならこんなことしたくはないのよ。言うこと聞いて!」
リジーは緊急用の電話を押せるか不安だったが、どうにか気持ちを落ち着かせ、番号を押した。
女は焦った。
どこに電話をされたのかわからない。
警察になんかに通報されたらそれこそ終わりだ。
女は焦るあまりリジーが録音している事にも気づいていない。
「いいから来なさいよ!分かる?これ何か。怖いでしょ?いうこと聞けば怖いことしないわ。さっ、早くして!」
「嫌よ!あなたのいうことは信じられないわ。あなたのことはなにも知らないし、彼らはそんなにやわじゃないわ。私もね。」そういうが早いかリジーは女からナイフをもぎ取ろうと掴みかかった。慌てたのは女の方だった。まさかこう来るとは聞いてなかったからだ。焦るあまり手からナイフが離れると暴れるのをやめ大人しくなった。リジーは女から奪ったナイフをハンカチを使って取りナイフをたたんで包みポケットにしまった。
「さぁ、如何するの?まだ何かするつもり?」
「ああ、もうダメだわ。私も殺される。逃げなきゃ。」
「どこへ逃げるの?あいつらなら地の果てまでも追って来るかもしれないわよ。」
「でも私は失敗したのよ。あなたを連れてかなければ私も消される。もうどうにでもなれだわ。」女は泣き出していた。
終わりじゃない。始まりだと。
地下に潜っている犯罪組織の面々はリジーの事をあれこれとさぐっていた。
家族構成から付き合っている男に至るまで。
家族は母親が郊外にいるのみらしい。
男関係は全くなかった。ならばそちらから攻めていって必要な物を手に入れよう。
あとは始末すれば済むだけだ。
簡単だと思っていた。
だが1つ問題が…。
警護されているようでなかなか1人になるチャンスがないと言うことだ。
ならばと同姓の女を使っておびき出すことにした。
女は嫌がったが、借金がある為逆らうことはできないのはわかっているらしく平静を装いながらリジーに近づいた。
そう、トイレの中まではいかに警護人と言えども入ることはできない。
女はトイレに小窓があるのを確認するとリジーに近づいてこう言った。
「あなたの大切な人が狙われてるわ。内緒でここから出られるかしら?急いでるのよ。私も狙われてて危ないから。」
あしを洗おうとしている事を話して聞かせ、表に仲間が大勢集まっている。いくら警護人と言えども数には勝てないだろうと…。
それを聞いたが、リジーは女の話を聞かなかった事にした。
たとえ何人来ようと彼等なら…。そう感じるのだ。だから無理と答えると女はイラつきをあらわにし、ポケットからナイフを取り出した。
「本当ならこんなことしたくはないのよ。言うこと聞いて!」
リジーは緊急用の電話を押せるか不安だったが、どうにか気持ちを落ち着かせ、番号を押した。
女は焦った。
どこに電話をされたのかわからない。
警察になんかに通報されたらそれこそ終わりだ。
女は焦るあまりリジーが録音している事にも気づいていない。
「いいから来なさいよ!分かる?これ何か。怖いでしょ?いうこと聞けば怖いことしないわ。さっ、早くして!」
「嫌よ!あなたのいうことは信じられないわ。あなたのことはなにも知らないし、彼らはそんなにやわじゃないわ。私もね。」そういうが早いかリジーは女からナイフをもぎ取ろうと掴みかかった。慌てたのは女の方だった。まさかこう来るとは聞いてなかったからだ。焦るあまり手からナイフが離れると暴れるのをやめ大人しくなった。リジーは女から奪ったナイフをハンカチを使って取りナイフをたたんで包みポケットにしまった。
「さぁ、如何するの?まだ何かするつもり?」
「ああ、もうダメだわ。私も殺される。逃げなきゃ。」
「どこへ逃げるの?あいつらなら地の果てまでも追って来るかもしれないわよ。」
「でも私は失敗したのよ。あなたを連れてかなければ私も消される。もうどうにでもなれだわ。」女は泣き出していた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
やすらぎはあなたと
神名代洸
恋愛
日常の中、ガイは同僚のエリックととある店に入った。
エリックのおすすめの店だ。
そこで飲むことになったが、そこで一人で飲んでいる女性のことが気になるガイ。
エリックのお節介で喋ることになるのだが、意外と盛り上がる。
彼女との出会いによりガイの日常が変わる。どうなるのか?
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
誘惑の延長線上、君を囲う。
桜井 響華
恋愛
私と貴方の間には
"恋"も"愛"も存在しない。
高校の同級生が上司となって
私の前に現れただけの話。
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚
Иatural+ 企画開発部部長
日下部 郁弥(30)
×
転職したてのエリアマネージャー
佐藤 琴葉(30)
.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚
偶然にもバーカウンターで泥酔寸前の
貴方を見つけて…
高校時代の面影がない私は…
弱っていそうな貴方を誘惑した。
:
:
♡o。+..:*
:
「本当は大好きだった……」
───そんな気持ちを隠したままに
欲に溺れ、お互いの隙間を埋める。
【誘惑の延長線上、君を囲う。】
英国紳士の熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです
坂合奏
恋愛
「I love much more than you think(君が思っているよりは、愛しているよ)」
祖母の策略によって、冷徹上司であるイギリス人のジャン・ブラウンと婚約することになってしまった、二十八歳の清水萌衣。
こんな男と結婚してしまったら、この先人生お先真っ暗だと思いきや、意外にもジャンは恋人に甘々の男で……。
あまりの熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです。
※物語の都合で軽い性描写が2~3ページほどあります。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
可愛がってあげたい、強がりなきみを。 ~国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます~
泉南佳那
恋愛
※『甘やかしてあげたい、傷ついたきみを』
のヒーロー、島内亮介の兄の話です!
(亮介も登場します(*^^*))
ただ、内容は独立していますので
この作品のみでもお楽しみいただけます。
******
橋本郁美 コンサルタント 29歳
✖️
榊原宗介 国民的イケメン俳優 29歳
芸能界に興味のなかった郁美の前に
突然現れた、ブレイク俳優の榊原宗介。
宗介は郁美に一目惚れをし、猛アタックを開始。
「絶対、からかわれている」
そう思っていたが郁美だったが、宗介の変わらない態度や飾らない人柄に惹かれていく。
でも、相手は人気絶頂の芸能人。
そう思って、二の足を踏む郁美だったけれど……
******
大人な、
でもピュアなふたりの恋の行方、
どうぞお楽しみください(*^o^*)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる