やすらぎはあなたと

神名代洸

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その後、エマの質問攻めからなんとか解放されて、カレンはガイを連れていった部屋に様子を見に行くことにした。
そこにはカレンが連れて行った時のまま、スーツを着たままのガイが眠っていた。
 
今夜は少し肌寒かったので毛布をかけようとした時、突然腕を掴まれそのままガイに抱きつかれた。
呆気にとられなんとか腕から逃れようとしたけど、どんなに頑張っても振りほどく事が出来ずついにあきらめて体の力を抜いてあらためてガイの顔を覗き込んだ。
とてもリラックスしているようで穏やかな寝顔だった。それにガイの匂いはアルコール混じりだが、男性特有の匂いだった。
 
次の朝、ガイはひどい頭痛とやわらかな感触で目覚めた。
目の前に昨夜初めて入った店で会った女性の寝顔が飛び込んできた。そして自分が彼女を抱きしめている事もガイを驚かせた。
慌てて毛布をめくると上半身が裸だった事と、カレンもほとんど何も着ていない姿が飛び込んできて、酔った勢いで何かしたのかと不安になった。そんな事を考えているとカレンも目を覚ました。
 
「おはよう。ガイ。」
「おはよう、カレン・・・。ここはいったい・・・?」
「ここは私の家よ。」
「君の家?どうして俺はここにいるんだい?
たしか昨日はデビットと一緒だったと思ったけど・・・。」
「そうよ。でも彼昨日は都合が悪かったみたいだから私の家に連れてきたのよ。
たしかご両親が来てる・・・とか言ってたわ。」
「そんなはずはないよ。あいつの両親は今ハワイに行っているはずだ。」
「じゃあ、どうして・・・?」
「あいつにはめられたな。」
「どうして?」
「俺が君をジッと見ていたのを気付いたらしくてね。何かやるとは思っていたけど・・・こうくるとは予想していなかったよ。」
 
そう言って呆れたように笑っていた。
 
しばらくしてどうしようか迷いつつ、ガイは昨夜の事を聞いてみる事にした。
 
「ちょっと言いにくいんだが、・・・君の家に来てから俺は何かしたかい?
その・・・、俺達の恰好は・・・何かあったような・・・・。」
 
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