〜恋する乙女のドキドキ物語〜

神名代洸

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思い

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面白い二人に私はドキドキしていた。
つい笑ってしまったことに怒られるんじゃないかって思ってたけど、全然そんな事なかったのでホッとしていた。
「ねぇ~、他に聞きたい事ないの?ほら、オレの事とかさ。」
「何言ってる。賢治の事知りたいわけないじゃん。あってもそう大したことないって。」
「言ってくれるね、洸君。ダメだよ?ボクちんのこといじめちゃ。?何みてるの?」そう言って嶋田さんは私の方を見た。
私はどう言ったらいいのかわからなかった。言っていいのかな?どうなんだろう?でも喋りが変?な感じがしていた。

「加奈、どうした?」
「えっとぉ、嶋田さんの喋り方が気になって…。ボクちんとか…。」
「あ~、それか。それはこいつの癖。女子を見ると手当たり次第に赤ちゃん言葉使ってたから癖になってるみたいなんだ。わざとじゃないよ。」
「え?そうなんですか?」
「洸君、それは秘密にしといてよ~。使える手だと思ったのに…。」
「加奈にそんなことするな。ただでさえ顔と言葉があってないんだからな!」
「えー!そう?」
「そうだ!」
2人の顔を見比べて目をパチパチさせていた。

性格も全く違う2人が良くもまぁ仲良く一緒にいられるなぁと不思議に思っていたが、意外と仲がいいらしい。
お互いが言いたい事をズバズバ言えるのは羨ましいと私は思った。
私にはそんな友達いないから…。
みんなどうしてそんなに喋る事があるのかいつも不思議だった。私、何にもないんだもん。
相手も疲れちゃうよね。
で、別の子の所に行っちゃう。
慣れちゃったって言っていい?
でも彼らには嫌われたらまた一人。それは嫌だと思った。何故かはわからないんだけど…。

「……でさ、……だと思うんだけど加奈はどう思う?」
「え?何?ごめんなさい。聞いてなかったです。」
「えっとね?加奈はいつも一人みたいだけど寂しくない?俺らがいるときはいいけどそうじゃない時はあまり人と一緒にいないよね?」
「う、うん。けどね、話すこと何もないの。そんな子と一緒にいてもつまらないと思うの。だから私から一歩ひいちゃってるって感じかな。」そう言いながらも寂しそうな顔してたのバレてたみたいで、「そんな顔してたら嘘だって思うぞ?」
って言ってくれて私の事わかろうとしていてくれるんだって思うだけで嬉しかった。
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