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十七夜【タイトル未定】
17-20
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「なんだよ、殴んねぇの?」
「・・・俺は・・・」
「自分の女触られたのに殴らねぇの?」
「・・・・・・俺、は・・・・・・」
「お~い、桜太~?」
・・・・・・なんでそんな風に煽ってくるんだよ・・・・・・
「・・・俺は・・・椎娜も手離さないし、岐津さん・・・あんたの事も、殴らない・・・・・・」
掴んでいた胸倉を突き放して、岐津さんの下で尻もちをつく形になっていた椎娜に手を差し出そうとしてその手を引っ込めて、視線だけを向けた。
椎娜は居心地悪そうに俺を見上げて、困った表情で目を逸らす。
「・・・椎娜、俺は椎娜と別れる気はないけど、椎娜の気持ちが岐津さんに移ったのなら」
「!違う!」
「じゃあこれは?俺を試そうとしたって事?」
「・・・違う・・・」
「椎娜ちゃん、いいよ」
「岐津さん・・・」
2人にしかわからない状況に俺は苛立ち、嵌められたようなのけ者にされてマヌケな男扱いをされているような状況に耐えられなくなり、視線を交わす2人に背を向けた。
守りたくて、でも壊したのは俺で、将来の約束も、一緒に歩きたかった未来もカタチがなければ全てが見せかけの薄っぺらいガラス細工のような夢だったのかもしれない。
理解してるつもりになってただけ、傍にいてやってるつもりでいて、いつも肝心な所でカッコよく守ってやる事はできなかった。
「はい、カーット!!」
パン!!と岐津さんが手を叩き、立ち上がって俺の左腕を掴んだ、それも、に~~~~っこりと極上の笑顔なのに、逆らえない逃げられない程の力を指先に込め傷を握る。
「ッてぇ!!いってぇ・・・っな!!」
あまりの痛みに背を駆け抜けたのは怒りで、俺は反射的に岐津さんを突き飛ばした。
「・・・俺は・・・」
「自分の女触られたのに殴らねぇの?」
「・・・・・・俺、は・・・・・・」
「お~い、桜太~?」
・・・・・・なんでそんな風に煽ってくるんだよ・・・・・・
「・・・俺は・・・椎娜も手離さないし、岐津さん・・・あんたの事も、殴らない・・・・・・」
掴んでいた胸倉を突き放して、岐津さんの下で尻もちをつく形になっていた椎娜に手を差し出そうとしてその手を引っ込めて、視線だけを向けた。
椎娜は居心地悪そうに俺を見上げて、困った表情で目を逸らす。
「・・・椎娜、俺は椎娜と別れる気はないけど、椎娜の気持ちが岐津さんに移ったのなら」
「!違う!」
「じゃあこれは?俺を試そうとしたって事?」
「・・・違う・・・」
「椎娜ちゃん、いいよ」
「岐津さん・・・」
2人にしかわからない状況に俺は苛立ち、嵌められたようなのけ者にされてマヌケな男扱いをされているような状況に耐えられなくなり、視線を交わす2人に背を向けた。
守りたくて、でも壊したのは俺で、将来の約束も、一緒に歩きたかった未来もカタチがなければ全てが見せかけの薄っぺらいガラス細工のような夢だったのかもしれない。
理解してるつもりになってただけ、傍にいてやってるつもりでいて、いつも肝心な所でカッコよく守ってやる事はできなかった。
「はい、カーット!!」
パン!!と岐津さんが手を叩き、立ち上がって俺の左腕を掴んだ、それも、に~~~~っこりと極上の笑顔なのに、逆らえない逃げられない程の力を指先に込め傷を握る。
「ッてぇ!!いってぇ・・・っな!!」
あまりの痛みに背を駆け抜けたのは怒りで、俺は反射的に岐津さんを突き飛ばした。
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