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十六夜【消えたい?消したい?掃除屋との遭遇】
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しおりを挟む「あいつのあの様子、それにさっきも元春と目を合わせない椎娜ちゃん、女に現を抜かす事はないあいつが、俺からの連絡をスルーしてこんな事態を招いた事。ゼロはゼロでなぜか椎娜ちゃんを気に入ってたし・・・」
「あの・・・」
「椎娜ちゃん、モテ期?(笑)」
「・・・~~~柊誠さんッ」
笑えない!桜太もいるし、喧嘩中で収束してないし、岐津さんが・・・岐津さんが本気なのかも私は真意がわからない・・・ゼロだって、<掃除屋>って・・・そうだ・・・
「柊誠さん・・・ゼロのあの傷って・・・それに、掃除屋って・・・」
「ん~・・・?知りたい?」
柊誠さんの表情が一瞬で変わる。
目は笑っているのに冷ややかに、「君は本当に知りたいの?」と告げていた。
「・・・ゼロが言ってました。始末した男が「しいなしいな」って言ってたけど、それは私の事なのかって・・・それは・・・・・・黒木なんですか?」
「・・・・・・そうだよ。黒木はもうこの世界のどこにもいない、組に害をなす存在、無関係な一般人の女を被害者にする男はもういない、椎娜ちゃん、君の過去を捕らえる者を始末したのはゼロだよ。」
・・・やはり・・・そうなんだ・・・
あの男はもういない・・・高校生の頃、オトコというものを知らなかった私を縛る記憶の中心にいつもいた黒木・・・
歪んだ性認識、男への価値観、恋人になってからも自分の価値を見出せなくなった一因。
その元凶は・・・もういない・・・
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