徒然なる恋の話

焔 はる

文字の大きさ
上 下
566 / 617
十六夜【消えたい?消したい?掃除屋との遭遇】

16-16~side by 岐津 元春~

しおりを挟む

「ボスブラザー、携帯鳴ってる~」


「あぁ?!んだよこんな時に・・・って俺のじゃねぇけど・・・って!それ・・・!!」


「・・・・・・さく、ら・・・?た・・・?」


「あ~~~!!バカ!さわる、な・・・あぁ・・・」


「は~い、椎娜ちゃんの携帯で~す」



ごめん椎娜ちゃん・・・ほんと、ごめん・・・

こいつを止められなかった俺が全面的に悪い、桜太にもちゃんと説明するから・・・


俺の話なんて聞かないゼロはテーブルの上に置いてあった椎娜ちゃんのスマホを弄り、勝手に出てしまった。

よりにもよって、桜太からの電話を・・・



「?もしも~し、誰~?」


『・・・・・・お前こそ誰だ。なんで椎娜の電話に出てる』


「え~こわ~、怒ってんの?おにぃさん、椎娜ちゃんに怒ってんの??」


「あ~~~!もういい!代われ!余計な事言うな!」


なぜそんなに次々と爆弾を投下出来るのか、こいつの中にデリカシーだの思いやりだの、空気を読むといった言葉がないのはわかっていたが、根底から存在していないと明らかになった。


「桜太!悪い!ほんとすまん!」


『え?・・・岐津さん・・・?なんで・・・?さっきのヤツは?』


疑わしげなのは最もだよ桜太、混乱してんのもよ~くわかる。


「ほんとごめん・・・さっきのはうちの仕事、兄貴の方な、そっちの仕事してる、掃除屋だよ。黒木の事も、あの女社長もこいつがやった。」


『・・・・・・掃除屋・・・・・・』


「そう、掃除屋、椎娜ちゃんとは何もないし、ちょっと、まぁ・・・椎娜ちゃん・・・気ぃ失ってて・・・そっちの方が問題っていうか・・・・・・」


『はぁ?!え??!!ど、ど、どう、いう・・・?!』


半日離れていただけでなんでそんな・・・


まっったく頭がついていかない俺は、岐津さんが言っている「椎娜ちゃん左手ぶつけて」とか掃除屋の話が頭に全然入らないまま、暁月に事情を話して数時間抜ける許可を得て、椎娜の元に向かった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

処理中です...