552 / 617
十六夜【消えたい?消したい?掃除屋との遭遇】
16-2
しおりを挟む
あ、ベンチ空いてる。
天気もいいし、なんだかんだ久しぶりにひとりだし、私は買い物袋を手に空いているベンチに腰を下ろした。
「はぁ・・・ひとりも、いいよね・・・・・・手治ったら仕事も再開したいし・・・」
デザインを描く上で一番大事な利き手をやってしまったと後悔した時には、もう後の祭りだった。
辞めようか悩んでいた会社だったし、怪我をきっかけに辞められた事はよかったけれど、会社抜きで私のデザインを気に入って下さって方には申し訳なくて、怪我が治り次第ご挨拶をさせてもらうつもりでいた。
大きい袋と小さい袋。
小さい方は、肉まん、あんまん、ピザまん、豚まん、贅沢4点大人買い。
待ちきれずにまずは豚まんにかぶりついた。
私が大口を開けて噛みつこうが、大きめの特製贅沢豚まんを3口で平らげようが誰も見てはいない。
自分が気にするほど、他人は自分の事なんて気にしちゃいない。
私が平日の昼間の9時に公園で、コンビニで大量の弁当とホットスナックを買い込んでそれを隣に座らせて豚まんを食べていようが、ゆうべ私に何があったのか、幼馴染の彼氏とラブラブ熱愛中だったはずなのにすれ違い?彼氏の一方的な灼熱嫉妬でレイプのように抱かれて家を出て来た事とか、だぁぁぁれも、知らないんだ。
「・・・ほんと、なんだか呆気ないもんだな・・・」
一緒にいた時間は幻だったんじゃないのか・・・?もしかしたら・・・
「ねぇ」
普通に連絡したら普通に返ってきたりして。
「ねぇ、ちょっと、おねぇさん」
??
え??
「ちょっと。それ、あんまん?」
隣のベンチからどうやら私に声をかけているらしい男の人は、私が置いたビニール袋を指差していた。
天気もいいし、なんだかんだ久しぶりにひとりだし、私は買い物袋を手に空いているベンチに腰を下ろした。
「はぁ・・・ひとりも、いいよね・・・・・・手治ったら仕事も再開したいし・・・」
デザインを描く上で一番大事な利き手をやってしまったと後悔した時には、もう後の祭りだった。
辞めようか悩んでいた会社だったし、怪我をきっかけに辞められた事はよかったけれど、会社抜きで私のデザインを気に入って下さって方には申し訳なくて、怪我が治り次第ご挨拶をさせてもらうつもりでいた。
大きい袋と小さい袋。
小さい方は、肉まん、あんまん、ピザまん、豚まん、贅沢4点大人買い。
待ちきれずにまずは豚まんにかぶりついた。
私が大口を開けて噛みつこうが、大きめの特製贅沢豚まんを3口で平らげようが誰も見てはいない。
自分が気にするほど、他人は自分の事なんて気にしちゃいない。
私が平日の昼間の9時に公園で、コンビニで大量の弁当とホットスナックを買い込んでそれを隣に座らせて豚まんを食べていようが、ゆうべ私に何があったのか、幼馴染の彼氏とラブラブ熱愛中だったはずなのにすれ違い?彼氏の一方的な灼熱嫉妬でレイプのように抱かれて家を出て来た事とか、だぁぁぁれも、知らないんだ。
「・・・ほんと、なんだか呆気ないもんだな・・・」
一緒にいた時間は幻だったんじゃないのか・・・?もしかしたら・・・
「ねぇ」
普通に連絡したら普通に返ってきたりして。
「ねぇ、ちょっと、おねぇさん」
??
え??
「ちょっと。それ、あんまん?」
隣のベンチからどうやら私に声をかけているらしい男の人は、私が置いたビニール袋を指差していた。
0
お気に入りに追加
107
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる