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十四夜【幸福のカタチ】
14-10
しおりを挟むこういう、突然のパニックみたいな事はたまにある。
『えッこれって恥ずかしいのでは?!』というのが大半で、気づいた瞬間に身を隠したくなるようだ。
滑ってひっくり返ったりしたら大事なので、過度に刺激を与えないように宥めながら腕に納めるのが俺の[[rb:特権 > やくめ]]。
「し~いな、ほら、しぃちゃん、だいじょうぶ、だいじょうぶ・・・よしよし・・・危ないよ、落ち着いて・・・」
「うぅ・・・」
俺の背中に手を回して、顔を見られないように額を胸にくっつけて唸りながら、ぐりぐりと更に額を擦りつけて、言いようのない羞恥の感情と戦っている。
「~~うぅ・・・鎖骨、噛んでいい・・・?」
「ふっ・・・いいよ・・・どうぞ?」
首を傾け、差し出してあげる。
ちゅ・・・と口づけて、骨のカタチを舌でなぞり、あむ、っと甘噛みの後、歯が当たる感触。
正直・・・くすぐったい。
くすぐったいし、なんだが・・・変な気分になってくる・・・。
俺の首に腕を回す椎娜を抱いたまま浴槽の縁に腰かけて、俺の上に椎娜が跨るように乗っかってくるので、俺の感情と理性、性欲はどんなバランスでどこに重きを置いたらいいのか・・・そんな精神状態など知る由もなく、椎娜は夢中で俺の鎖骨から首筋に顔を埋めて、舐めたり噛んだり、キスしたり・・・好き放題なこの子・・・。
「っふ・・・ぅ、ん・・・」
同じように、唇が触れる椎娜の肩や首筋を俺も舐めたり甘噛みしたりすれば、びくっと反応はするものの、離れようとはせずに身体を合わせて密着度が高くなった。
・・・痕、つけちゃおっかな・・・
好きなようにさせておきながら、俺は俺でこの状況を楽しむべく、啄むように音を立てて肌を堪能し、幾つものシルシを残していく。
それに負けじと椎娜も吸い付いてくるのが可愛くて、可笑しくて、笑い声は堪えて、どれだけ椎娜のシルシが増えているのかなぁと、俺の上で悩ましく身体を揺らす椎娜の背を撫でた。
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