徒然なる恋の話

焔 はる

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十三夜【溺れるものは真夜中に溶け合う】

13-18

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「ん~・・・?桜太が、可愛いから・・・」

「・・・・・・揶揄わないでよ」

「ふふ・・・揶揄ってないよ。」

尖らせた唇に今度は私が舌を伸ばす。

ペロリと舐め、もう1回・・・もう1回・・・

嬉しいと持ち上がる、左の口角もぺろっとして、むにゅ・・・っと唇を重ねた。

「・・・しぃちゃん・・・ドキドキする・・・」

「・・・・・・うん・・・ドキドキしてる・・・・・・」

「え・・・?」

「・・・ふふ・・・私のナカで・・・・・・」

「!!やだッ・・・そういうの、は・・・恥ずかしいから言わないで。」

「だって・・・ほんとだもん・・・桜太の・・・びくってするし、ドキッて震えるの、わかるんだよ、ちゃあんと・・・ココで・・・」

左手を当てた下腹部。

この中、ココの奥深い場所に桜太が触れている。

「・・・私のナカ、桜太のためにある・・・桜太がいてくれるから、寂しくない・・・」

「ッ・・・あ・・・ッ・・・」

「えへへ・・・ナカでぎゅってした・・・」

「・・・ん・・・も、ぅ・・・そういう、ことする子には・・・」

「・・・・・・ん・・・・・・」

「・・・だぁかぁらぁ・・・・・・期待した目で見んな・・・ばか・・・」


私を傷つけない桜太。

愛しさが溢れてる桜太。

本当は思いのままに抱きたいのを、我慢して堪えてる桜太。


「桜太・・・」

「ん・・・?」

私の肩口に顔を埋め、吸い付いたり、舐めたりしている桜太が返事をして顔を上げた。

「・・・・・・・・・私・・・桜太のしたいようにされたい・・・・・・」

「・・・・・・だめ・・・・・・」

眉間に皺を刻み、口にするのは拒絶。

「どうして・・・?」

不都合な理由なんて思い当たらないのに。

「・・・・・・今で十分好きなようにシてる・・・・・・」

「うそ。」

「ッ・・・嘘、じゃない、よ・・・」

「はい、嘘です、桜太くん、うそはいけません。」

「・・・・・・なんだよそれ・・・・・・(笑)」

「桜太、嘘つく時絶対先に左側に目が泳ぐもん。あと、唇噛んでる。」


桜太は唖然とした後両手で顔を覆った。


へへ・・・私の勝ち・・・。
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