徒然なる恋の話

焔 はる

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十二夜【時を超える花言葉】

12-18

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取材自体は1時間程で終り、どうやら取材の人たちも満足した内容になったようだ。

面白いからまた違う企画で出てもらえないかな、という話も丁重にお断りして、取材クルーの人たちを見送った後4人でしばし談笑し、今朝よりもリラックスして表情も明るくなった椎娜は年も近い広瀬さんと、お兄さん・・・・な岐津さんに心を許しているようだった。


「広瀬さん、なんか、身も心も軽いです。」


「・・・今日が禊 みそぎみたいなものだったのでしょうね・・・きっと。幸せになっていい、って事ですよ。」


ふふふ、と広瀬さん。


「・・・なんか・・・巷での噂分かる気がする・・・広瀬さんのフェロモンてすごい・・・」


「しぃぃぃぃなぁぁぁ~~!いい、わからなくていい、フェロモン感じなくていいから」


「ふふふ、ヤキモチ焼きも、愛したい病も、甘やかしたい病も、貴方がいるだけで彼は幸せなんです。いなければ生きる理由すら失う程に。だから、お互いを死なせない為に、お互いが生きなければいけない。あと、香月さんは、自分をもっと大切にしてあげること。身体は1つしかないので。」


うんうん、そこは全く持ってその通りだ。

俺は広瀬さんの忠告に激しく頷く。


その後俺たちはまた後日、2人で遊びに来ると約束して広瀬さんと岐津さんに挨拶をして店を後にした。



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