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十一夜【空白の後は濃密に愛して】
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しおりを挟む「唇、閉じて・・・」
「ん・・・」
椎娜の言葉通りに唇を閉じて、指示にはないのに瞳も閉じた。
・・・見えない・・・
・・・ドキドキする・・・
「・・・桜太・・・ナカでドキドキしてる・・・」
「だっ・・・~~ッ・・・ドキドキ、するよ・・・仕方ないじゃん・・・」
「・・・かぁわい・・・おぅちゃん・・・」
「ん・・・」
ぺろっ・・・唇をひと舐めされ、次を期待して待てば、なかなか次はやってこない・・・。
「・・・しぃな・・・?」
少し不安になり、目を開けて椎娜を見下ろせば、ふふふ、と楽しそうに笑う。
「なぁに?どうしたの??」
「・・・なんで・・・見てるの・・・」
「ん~・・・?綺麗な顔だな~って。」
椎娜の手が頬に触れて、鼻梁を撫で、唇に触れた。
「・・・・・・キス、して・・・くれないの・・・?」
唇に触れる細い指先を咥えて、甘噛みをしながら、おねだり・・・
「・・・してるよ?ちゃんと。ココで。」
っ・・・!ち、が・・・っ!
もっぅ・・・・・・ナカで、じゃなくて・・・!
どうしよう・・・完全におねぇさんに遊ばれている・・・
「んンッ・・・っ・・・ソコじゃ、ない、よ・・・唇で、シたい・・・しぃちゃん・・・」
「・・・欲張りだなぁ・・・おぅちゃんは・・・」
「・・・全部、椎娜の全部欲しいの、俺・・・」
「・・・・・・ばか・・・もう、全部桜太のなのに・・・」
「・・・ん・・・」
・・・やっと、重なった唇・・・。
ばか、と言うのは、それはたぶんお互いの癖・・・。
好きすぎて困った時・・・
愛しすぎるのに、それ以上に言葉を持ち合わせていなくて、伝えたいことは溢れるのに言葉が見つからない時、可愛さ余って、「好き」と変換される。
与えられる口づけ。
はむはむと唇を食べられて、上下の唇は甘噛みされて吸われ、差し出した舌先は齧られた。
・・・あ・・・やば・・・
今、噛み切られたら俺死んじゃうじゃん。
命すら、愛しい彼女に握られている。
「んンッ・・・桜太・・・また、おっきくなった・・・ぁ・・・」
「ごめん・・・興奮しちゃった・・・」
「ふ、ぅ、んン・・・ん・・・く・・・」
今度は俺が深く唇を重ねて、堪能する番。
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