徒然なる恋の話

十一夜【空白の後は濃密に愛して】

11-15

この１週間の間に、椎娜の手でキモチよくさせられた事はあっても、素肌で身体を重ねる事はなくて、本当に久しぶり、何ヶ月も何年も離れていたような錯覚を起こす。

･･･やばい･･･鼻血出そう･･･

それはさすがにダサすぎる･･･でも･･･裸体･･･素肌･･･やばい･･･

絡めた手を解いて抱きしめる･･･。

柔らかな胸が俺の身体に触れて押し潰されていくと、心臓の距離が縮まった。


･･･ドクン･･･


大きく鳴った音は自分のだろうか、そうだったら恥ずかしいな･･･そう思うに、次の瞬間には椎娜の身体を強く抱きしめて深く口づけていた。

口内の熱い粘膜。

触れたくて、感じたくて追いかけて絡めればそれに応えて椎娜の舌が受け入れる。

キスだけでは終わらない、終わらせなくてもいい、遠慮しなくていい、なぜならこの後の行為へ繋げてもいいのだから。

身長差のせいで、立ったままのキスはどうしても椎娜が上を向く体勢になる。

頑張って上を向いてキスをしてるのも可愛くて、それが段々と、感じながらも苦しそうな呼吸に変わるのも愛しくて、後頭部を支える。

･･･正直、支えてるって思いたいけど、腕の中にいるこの子を絶対に離さないっていう思いのせいか、強引にしてしまっているのも否めない･･･。


俺は箍たがが外れたように夢中で椎娜を貪った。


「･･････びっくり、する･･････」

「･･･(笑)･･･ごめんね･･･欲しすぎた･･･」

「･･････ひさしぶりだから、優しくしてよ･･････」

「･･････努力します･･････」

「･･･生理、終わってすぐは強くされると･･･痛いの･･･ナカ･･･」

「･･･わかった。優しくする。」


危ない･･･欲望が滾りすぎて怖がらせるところだった･･･。

せっかく身体の事も話してくれたのに、知らないままだったら怖がらせて痛みを与えて、過去の男と同じような自分本位なだけの行為をするところだった。