徒然なる恋の話

焔 はる

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九夜【真昼のぬくもり】

9-9

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「お前さ・・・マジそういうとこだぞ。正直な話、長年思い続けた年上の幼馴染と突然くっついたとか面白すぎるし、弄られて遊ばれるのはしばらく覚悟してって思うけど、それもこれも、大事な大事な社長様の事を思えばの事・・・」

「暁月~顔、笑ってる。」

・・・悪い顔を抑えられていない。

「ごめん、我慢できなくて本音が(笑)」

「正直すぎるわ。」

「まぁまぁ。とりあえず、中行ってから話してもらおうかな、ここだとあんまりね。誰に聞かれるかわからないし。」

「・・・・・・お前が待ち伏せたんだろうが・・・」

「?なんの事かな~、俺は、秘書として、社長をお出迎えしただけだよ?」


・・・ほんと、口では絶対こいつに勝てない。

まともにやりあうだけこちらが精神的に消耗し、戦意を喪失するのだ。


俺は車をロックし、溜息を吐きながら暁月と連れ立ってビルへと入った。



ーーーーーーーーーーーーーーーー


社長室の扉を開け、ブラインドを上げると、室内は一気に陽光に包まれた。

PCを立ち上げ、整理されて置かれた郵便物や書類に目を通す。

「はい。」

コトン・・・と音を立て、暁月の笑顔と共に置かれたのは、かぐわしい香り立ち昇る珈琲。

「・・・暁月・・・」

「ねぇ、俺とお話ししましょ?」

・・・話すまで終わらないやつだな、これ。

仕事やる気モードの俺を自分のペースに引き込んで、暁月は応接スペースの対面のソファーに座った。


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