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八夜【決別は未来への決意】
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「なんか、眠くなってきた・・・」
「・・・桜太・・・?」
「・・・・・・」
「え・・・早くない・・・?」
本当に寝ちゃったのかな・・・疑いたくなるほどの速さで、静かな寝息が聞こえてきた。
けど、それもそうだよね・・・
忙しいって言ってたのに、私は寂しくて会いたくなって不安定になるし、そこに黒木のことや、私が怪我までして・・・きっと、今日だって仕事だったのに、こうして一緒にいてくれてる・・・
桜太の優しさに、好きだと言ってくれることが嘘じゃないんだなと、事あるごとに感じられる愛情に、胸が少し締め付けられるように痛む・・・。
お腹に添えられる骨張った手に、左手を重ねた。
スベスベした手の甲、私の手を重ねても覆いきれない桜太の手。
いつもこの手に抱き締められて、この指で触れられてるんだ・・・
「・・・・・・桜太・・・・・・ありがとう・・・」
それに答える声はなくて、背中の温もりと包み込んでくれるこの腕の安心感に身を委ねて、薬も効いてきたのか、私は目を瞑り自然と眠りへと落ちていった・・・。
「・・・桜太・・・?」
「・・・・・・」
「え・・・早くない・・・?」
本当に寝ちゃったのかな・・・疑いたくなるほどの速さで、静かな寝息が聞こえてきた。
けど、それもそうだよね・・・
忙しいって言ってたのに、私は寂しくて会いたくなって不安定になるし、そこに黒木のことや、私が怪我までして・・・きっと、今日だって仕事だったのに、こうして一緒にいてくれてる・・・
桜太の優しさに、好きだと言ってくれることが嘘じゃないんだなと、事あるごとに感じられる愛情に、胸が少し締め付けられるように痛む・・・。
お腹に添えられる骨張った手に、左手を重ねた。
スベスベした手の甲、私の手を重ねても覆いきれない桜太の手。
いつもこの手に抱き締められて、この指で触れられてるんだ・・・
「・・・・・・桜太・・・・・・ありがとう・・・」
それに答える声はなくて、背中の温もりと包み込んでくれるこの腕の安心感に身を委ねて、薬も効いてきたのか、私は目を瞑り自然と眠りへと落ちていった・・・。
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