徒然なる恋の話

焔 はる

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七夜【大切なもの、守りたいもの】

7-64

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「・・・も、っ・・・と、さわ、って・・・」

「・・・・・・もっと・・・?」

「ん・・・」

「手は・・・?」

「っ・・・ずるい・・・桜太、が・・・こんなふ、ぅにし、た・・・っ」

煽って火を点けたのは桜太なのに、このままでなんて終われないのに・・・

「っちょ、椎娜まだ・・・んっ・・・」

よじ登るように桜太の膝に跨り、首に腕を回して唇を塞いだ。

いつも桜太がするみたいに、唇を割り開いて舌を差し込み、口内を舐め上げて見つけた舌を絡ませ合う。

ザラつく上顎を撫でて、追いかけてくる舌をかわし、唾液を啜る。

「・・・ん・・・・・・し、ぃな・・・」

ドライヤーを置いた桜太の手が背中に回り、素肌に羽織っただけのシャツの裾から腰に触れ、背中を這い上がる。

熱い吐息が混じり合い、離れた唇をペロリと舐め、瞳を合わす。


「・・・もう・・・どこで覚えたの?そんなキス・・・」


「さぁ・・・?どこのイケナイ彼氏に教えられたんだろう・・・」


「・・・すっかりやらしい子になっちゃったな・・・」


「・・・・・・やだ・・・?」


逸らさない瞳。


「・・・やなわけねぇだろ・・・俺がそうした・・・・・・んだから・・・全部俺好みだよ。」


・・・普段は優しい口調の桜太の言葉が、こういう時に堪らず少し荒くなるのが・・・少し好き・・・。


それでも私に触れる手は気遣ってくれて優しくて、背中と頭を支えられ、ゆっくりベッドに押し倒される。


邪魔にならないように右手はベッドに放り出し、見下ろす熱を孕んだブルーの瞳に捕らえられた。


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