295 / 617
七夜【大切なもの、守りたいもの】
7-49
しおりを挟む
触れて、離れて、また触れて・・・角度を変えて重ね、少し開いた唇は抵抗しないことが当たり前のよう僅かに開き、滑り込ませる舌を受け入れてくれる。
「・・・口の中・・・熱いね・・・熱上がってる・・・」
見つけて触れた舌も、口の中も熱くて・・・
「・・・へ、ぃ、き・・・だから、し、て・・・」
名前を呼ばれることも、触れられることもさっきまでは拒否だったのに、触れてしまえば求めてくる。
「・・・椎娜・・・だから言ったでしょ・・・?俺じゃなきゃダメなんだ、って・・・・・・ぶつけりゃいいって・・・言ってんだろ・・・」
「ふ・・・っ、んんぅ・・・」
ジュルッと音を立て、唾液を啜り、背中の中心へ指を這わせて手が後頭部に回り、より深く舌を捕らえて首筋を捕らえた。
ゾクリ・・・と椎娜の身体が震え、どちらともない甘い吐息が濡れた唇にかかる。
唇は離れても、離れ難い濡れた舌先は触れ合ったまま、混ざり合った唾液が伝う。
「・・・た・・・ぉ、ぅた・・・シた、い・・・され、た、ぃ・・・」
「・・・だめ・・・こんな状態の椎娜に負担かけられない・・・」
願いはわかる、聞いてやりたい・・・でも、明らかに体温が上がり、泣いたからだけじゃなく目が熱っぽく潤む椎娜に無理はできない・・・
「やだ・・・っでき、る・・・上書き、して・・・っ桜太で、塗り替えてよ・・・!」
ワイシャツの胸元を握り締め、言葉が強くなる。
塗り替える・・・それは黒木による何かを上書きしてほしいっていうことだろう。
次々に椎娜の口から飛び出す本音・・・。
わかるけど・・・してやりたいけど・・・っ
「桜太にされたことだけ・・・それだけあればいい・・・私が桜太ので、桜太が私のって、感じたい・・・っ」
「・・・椎娜・・・」
「でき、る・・・で、・・・き、る・・・よ・・・」
胸元のワイシャツを握り締め、なんでしてくれないの、と抗議するように手を揺すり、胸を叩くけれど、力が抜けてゆく身体の重みは増し、椎娜の手を握って、「ごめんね・・・」と呟いた時には、椎娜は意識を手離していた。
傷だらけの小さな愛しい存在を抱き締めて、額にキスをして抱き上げ、洗面所を後にした。
「・・・口の中・・・熱いね・・・熱上がってる・・・」
見つけて触れた舌も、口の中も熱くて・・・
「・・・へ、ぃ、き・・・だから、し、て・・・」
名前を呼ばれることも、触れられることもさっきまでは拒否だったのに、触れてしまえば求めてくる。
「・・・椎娜・・・だから言ったでしょ・・・?俺じゃなきゃダメなんだ、って・・・・・・ぶつけりゃいいって・・・言ってんだろ・・・」
「ふ・・・っ、んんぅ・・・」
ジュルッと音を立て、唾液を啜り、背中の中心へ指を這わせて手が後頭部に回り、より深く舌を捕らえて首筋を捕らえた。
ゾクリ・・・と椎娜の身体が震え、どちらともない甘い吐息が濡れた唇にかかる。
唇は離れても、離れ難い濡れた舌先は触れ合ったまま、混ざり合った唾液が伝う。
「・・・た・・・ぉ、ぅた・・・シた、い・・・され、た、ぃ・・・」
「・・・だめ・・・こんな状態の椎娜に負担かけられない・・・」
願いはわかる、聞いてやりたい・・・でも、明らかに体温が上がり、泣いたからだけじゃなく目が熱っぽく潤む椎娜に無理はできない・・・
「やだ・・・っでき、る・・・上書き、して・・・っ桜太で、塗り替えてよ・・・!」
ワイシャツの胸元を握り締め、言葉が強くなる。
塗り替える・・・それは黒木による何かを上書きしてほしいっていうことだろう。
次々に椎娜の口から飛び出す本音・・・。
わかるけど・・・してやりたいけど・・・っ
「桜太にされたことだけ・・・それだけあればいい・・・私が桜太ので、桜太が私のって、感じたい・・・っ」
「・・・椎娜・・・」
「でき、る・・・で、・・・き、る・・・よ・・・」
胸元のワイシャツを握り締め、なんでしてくれないの、と抗議するように手を揺すり、胸を叩くけれど、力が抜けてゆく身体の重みは増し、椎娜の手を握って、「ごめんね・・・」と呟いた時には、椎娜は意識を手離していた。
傷だらけの小さな愛しい存在を抱き締めて、額にキスをして抱き上げ、洗面所を後にした。
0
お気に入りに追加
108
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる