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七夜【大切なもの、守りたいもの】
7-9~side by 椎娜~
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「・・・じゃあ椎娜・・・また、ね」
「・・・うん」
家まで送ってくれた桜太の手を握ったまま、どうしても離せない。
困らせるのはわかってるのに、運転席の桜太は嬉しそうに困ったように微笑う。
「椎娜・・・ぎゅってしよ」
「・・・うん」
手を離せない私を甘やかす、何度目かの『ぎゅっ』。
「やだ・・・さびしぐなる"・・・」
ついには我慢しきれずに泣く始末・・・
「もぉぉ・・・ほんと泣き虫・・・俺も寂しい・・・」
「わがままになりすぎていやになる・・・」
離れたくない、ずっと触っていたい、目に入る所にいてほしい・・・
触れてた分だけ寂しくて、なんで・・・別々の人間なんだろう・・・
肌が触れ合って、身体のナカに桜太がいて、どっちの熱が分からないくらい粘膜も熱も溶けていられれば寂しくなんてないのに・・・
「俺が甘やかしてんだからいいんだよ(笑)作戦通り(笑)」
「・・・作戦・・・?」
「椎娜が、俺がいないと寂しいってなるように、俺がしたの。知らなかった・・・?」
・・・知らない・・・
え・・・
垂れた鼻をズビっと啜った。
「だからいいの、甘やかしてんだから寂しがって、「寂しい!離れないで!!」ってなっても、我儘じゃない。俺がそう望んだの。」
「・・・ダメ人間にしたいの・・・?」
「俺を好きすぎ、ってなっててほしいだけだよ」
・・・にっこり、それはもうにっこり笑う。
よくわからないけど・・・私が寂しくていっぱいいっぱいのキャパオーバーになっても、それは桜太の作戦のうちで、困ってもいなくて、迷惑でもなくて、怒ってもいないならいいのかな・・・。
「だから椎娜が思い詰めることもないし、自分を責めることもない。」
涙を拭いて目元に口付けて、抱きしめたまま唇に吐息を感じる。
重なった温かさと、知っている安心感。
「ん・・・ふ・・・」
「・・・寂しくなってもいい、でも、いなくなるかもとか不安にはならないで。それは、いらない不安だから。次はないかもとか、それもいらない心配。」
離れた唇から紡がれる、意志を持つハッキリした言葉に心臓が大きく音を立てた。
「・・・うん」
家まで送ってくれた桜太の手を握ったまま、どうしても離せない。
困らせるのはわかってるのに、運転席の桜太は嬉しそうに困ったように微笑う。
「椎娜・・・ぎゅってしよ」
「・・・うん」
手を離せない私を甘やかす、何度目かの『ぎゅっ』。
「やだ・・・さびしぐなる"・・・」
ついには我慢しきれずに泣く始末・・・
「もぉぉ・・・ほんと泣き虫・・・俺も寂しい・・・」
「わがままになりすぎていやになる・・・」
離れたくない、ずっと触っていたい、目に入る所にいてほしい・・・
触れてた分だけ寂しくて、なんで・・・別々の人間なんだろう・・・
肌が触れ合って、身体のナカに桜太がいて、どっちの熱が分からないくらい粘膜も熱も溶けていられれば寂しくなんてないのに・・・
「俺が甘やかしてんだからいいんだよ(笑)作戦通り(笑)」
「・・・作戦・・・?」
「椎娜が、俺がいないと寂しいってなるように、俺がしたの。知らなかった・・・?」
・・・知らない・・・
え・・・
垂れた鼻をズビっと啜った。
「だからいいの、甘やかしてんだから寂しがって、「寂しい!離れないで!!」ってなっても、我儘じゃない。俺がそう望んだの。」
「・・・ダメ人間にしたいの・・・?」
「俺を好きすぎ、ってなっててほしいだけだよ」
・・・にっこり、それはもうにっこり笑う。
よくわからないけど・・・私が寂しくていっぱいいっぱいのキャパオーバーになっても、それは桜太の作戦のうちで、困ってもいなくて、迷惑でもなくて、怒ってもいないならいいのかな・・・。
「だから椎娜が思い詰めることもないし、自分を責めることもない。」
涙を拭いて目元に口付けて、抱きしめたまま唇に吐息を感じる。
重なった温かさと、知っている安心感。
「ん・・・ふ・・・」
「・・・寂しくなってもいい、でも、いなくなるかもとか不安にはならないで。それは、いらない不安だから。次はないかもとか、それもいらない心配。」
離れた唇から紡がれる、意志を持つハッキリした言葉に心臓が大きく音を立てた。
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