徒然なる恋の話

焔 はる

文字の大きさ
上 下
158 / 617
五夜【甘い戯れと赦し】

5-14

しおりを挟む
「・・・何考えてるの?」

肩に響く声は、痺れのように少しくすぐったい。

「・・・男の人の手だな、って・・・」

「・・・・・・そういうの、キュンとする。」

「なんで(笑)」

「椎娜に『男』として認識されるって、キュンとする。あ、でも、その認識は俺だけでいいから。」

「どういう・・・」

「椎娜が男を感じるのは、俺だけでいいってこと。他のやつは、道端にいる鳩かな、スズメかなくらいで。」

「よくわかんない。」

笑いながらそう返せば増す腕の力で、2人の間にあったお湯は押し出され、密着度が高まる。

首に甘く噛みつかれて、ゾクリとした感覚が走り、声を漏らしそうになるのを、傾けられた綺麗な顔が視界に映った瞬間柔らかなソレに塞がれた。

当たり前に唇の隙間から侵入する舌は、狙った獲物は逃がさずに囚え、深く絡めて上顎をなぞった。



「・・・俺だけ見て、俺だけに男を感じていればいいってこと。」



淡いブルーの瞳がたたえるのは、静かな熱と、涼やかなに色に似つかわしくない熱い独占欲。



「俺、椎娜に1つ嘘ついたかもしれない」



私を持ち上げて、向き合うように自分の足を跨らせた桜太が背に手を回して、私の胸に顔を埋め、バツが悪そうに、叱られるのが分かっている子供の申告のように、お湯をブクブクと口で気泡を作りながら告げる。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

初めてなら、本気で喘がせてあげる

ヘロディア
恋愛
美しい彼女の初めてを奪うことになった主人公。 初めての体験に喘いでいく彼女をみて興奮が抑えられず…

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

処理中です...