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五夜【甘い戯れと赦し】
5-14
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「・・・何考えてるの?」
肩に響く声は、痺れのように少しくすぐったい。
「・・・男の人の手だな、って・・・」
「・・・・・・そういうの、キュンとする。」
「なんで(笑)」
「椎娜に『男』として認識されるって、キュンとする。あ、でも、その認識は俺だけでいいから。」
「どういう・・・」
「椎娜が男を感じるのは、俺だけでいいってこと。他のやつは、道端にいる鳩かな、スズメかなくらいで。」
「よくわかんない。」
笑いながらそう返せば増す腕の力で、2人の間にあったお湯は押し出され、密着度が高まる。
首に甘く噛みつかれて、ゾクリとした感覚が走り、声を漏らしそうになるのを、傾けられた綺麗な顔が視界に映った瞬間柔らかなソレに塞がれた。
当たり前に唇の隙間から侵入する舌は、狙った獲物は逃がさずに囚え、深く絡めて上顎をなぞった。
「・・・俺だけ見て、俺だけに男を感じていればいいってこと。」
淡いブルーの瞳が湛えるのは、静かな熱と、涼やかなに色に似つかわしくない熱い独占欲。
「俺、椎娜に1つ嘘ついたかもしれない」
私を持ち上げて、向き合うように自分の足を跨らせた桜太が背に手を回して、私の胸に顔を埋め、バツが悪そうに、叱られるのが分かっている子供の申告のように、お湯をブクブクと口で気泡を作りながら告げる。
肩に響く声は、痺れのように少しくすぐったい。
「・・・男の人の手だな、って・・・」
「・・・・・・そういうの、キュンとする。」
「なんで(笑)」
「椎娜に『男』として認識されるって、キュンとする。あ、でも、その認識は俺だけでいいから。」
「どういう・・・」
「椎娜が男を感じるのは、俺だけでいいってこと。他のやつは、道端にいる鳩かな、スズメかなくらいで。」
「よくわかんない。」
笑いながらそう返せば増す腕の力で、2人の間にあったお湯は押し出され、密着度が高まる。
首に甘く噛みつかれて、ゾクリとした感覚が走り、声を漏らしそうになるのを、傾けられた綺麗な顔が視界に映った瞬間柔らかなソレに塞がれた。
当たり前に唇の隙間から侵入する舌は、狙った獲物は逃がさずに囚え、深く絡めて上顎をなぞった。
「・・・俺だけ見て、俺だけに男を感じていればいいってこと。」
淡いブルーの瞳が湛えるのは、静かな熱と、涼やかなに色に似つかわしくない熱い独占欲。
「俺、椎娜に1つ嘘ついたかもしれない」
私を持ち上げて、向き合うように自分の足を跨らせた桜太が背に手を回して、私の胸に顔を埋め、バツが悪そうに、叱られるのが分かっている子供の申告のように、お湯をブクブクと口で気泡を作りながら告げる。
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