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三夜【淡き水光】
3-25
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「あ、おかえり」
ワイングラスを両手で包むようにして、椎娜がふにゃっと笑う。
「・・・ずいぶん楽しそうだね」
ニコニコしている椎娜の頬に右手の甲で触れ、包むように手の平で撫でた。
ほんのり赤みが差している分、頬はやはり少し熱くて、
「・・・桜太の手、冷たくてキモチいい・・・」
目を閉じた椎娜は、擦り寄せるようにそのまま、俺の手の平に頬を埋めた。
「・・・反対の手・・・」
「ん・・・?」
もう片方、左手も寄越せと椎娜が右手を差し出した。
求められるまま左手を出すと、手を掴み、同じように自分の頬を左右から包んだ。
「・・・桜太の手、キモチいい・・・好き・・・」
あ~~~~ほんとにもう・・・・・・。
計算じゃないからタチが悪い・・・。
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
腹も満たされたし、「今は、いや」って言ってたからには、後でならいいよ、ってことだよね、きっと。
・・・てか、もう限界。
「・・・椎娜、帰ろ」
店の入口で岐津さんと言葉を交わし、椎娜も笑顔で礼を言う。
・・・それすら待ちきれない程、俺は早く2人きりになりたかった。
余裕なんて皆無で、エレベーターの扉が閉まると同時に椎娜の手を引いて腕に抱きとめ、唇を重ねた。
「んっ・・・ん、ぅ・・・」
薄いワンピースの布地越しに、椎娜の熱い体温と鼓動が伝わり、俺に身体を預けながら、胸に手を着いてギュッと握る。
頭の後ろを支え、背伸びをするように上を向かせ、背中の中心をゆっくり撫で下ろして、柔らかなお尻を揉みしだいた。
「・・・ぅ、ん・・・ふぁ・・・ゃ、・・・ぁ・・・」
鼻にかかった甘い声が脳を麻痺させるように頭に響いて、背を伝い、腰へと降りる。
唇を割り、舌を入れ、熱い吐息に腹の奥が疼くのを感じながら小さく柔らかい舌を追い捕まえれば、蕩けるように熱くて、絡めとって啜り上げた。
「ふ・・・ぅ・・・んっ・・・ぉ、ぅた、ぁ・・・」
エレベーターが停止し、扉が開いて冷たい外気が流れ込む。
俺は椎娜の肩を抱いて、車を停めた駐車場とは反対の方向へと足を向けた。
ワイングラスを両手で包むようにして、椎娜がふにゃっと笑う。
「・・・ずいぶん楽しそうだね」
ニコニコしている椎娜の頬に右手の甲で触れ、包むように手の平で撫でた。
ほんのり赤みが差している分、頬はやはり少し熱くて、
「・・・桜太の手、冷たくてキモチいい・・・」
目を閉じた椎娜は、擦り寄せるようにそのまま、俺の手の平に頬を埋めた。
「・・・反対の手・・・」
「ん・・・?」
もう片方、左手も寄越せと椎娜が右手を差し出した。
求められるまま左手を出すと、手を掴み、同じように自分の頬を左右から包んだ。
「・・・桜太の手、キモチいい・・・好き・・・」
あ~~~~ほんとにもう・・・・・・。
計算じゃないからタチが悪い・・・。
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
腹も満たされたし、「今は、いや」って言ってたからには、後でならいいよ、ってことだよね、きっと。
・・・てか、もう限界。
「・・・椎娜、帰ろ」
店の入口で岐津さんと言葉を交わし、椎娜も笑顔で礼を言う。
・・・それすら待ちきれない程、俺は早く2人きりになりたかった。
余裕なんて皆無で、エレベーターの扉が閉まると同時に椎娜の手を引いて腕に抱きとめ、唇を重ねた。
「んっ・・・ん、ぅ・・・」
薄いワンピースの布地越しに、椎娜の熱い体温と鼓動が伝わり、俺に身体を預けながら、胸に手を着いてギュッと握る。
頭の後ろを支え、背伸びをするように上を向かせ、背中の中心をゆっくり撫で下ろして、柔らかなお尻を揉みしだいた。
「・・・ぅ、ん・・・ふぁ・・・ゃ、・・・ぁ・・・」
鼻にかかった甘い声が脳を麻痺させるように頭に響いて、背を伝い、腰へと降りる。
唇を割り、舌を入れ、熱い吐息に腹の奥が疼くのを感じながら小さく柔らかい舌を追い捕まえれば、蕩けるように熱くて、絡めとって啜り上げた。
「ふ・・・ぅ・・・んっ・・・ぉ、ぅた、ぁ・・・」
エレベーターが停止し、扉が開いて冷たい外気が流れ込む。
俺は椎娜の肩を抱いて、車を停めた駐車場とは反対の方向へと足を向けた。
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