徒然なる恋の話

焔 はる

文字の大きさ
上 下
20 / 617
二夜【新たなる福音】

2-1~side by 椎梛~

しおりを挟む
部屋の中が淡い光に満たされる。

覚醒しない意識の端で、朝になったのか・・・となんとなく気づく。

起き上がろうと体に力を入れると、主に腰や下腹部に重く鈍い痛みと気怠さがあり、それが全身へと広がる。

それだけではない。

私の体を背後から抱きしめて、首筋に顔を埋めて気持ちよさそうに寝息を立てているこの男によって、私は身動きが取れなかった。

私の腕の下から回した手は、左胸の膨らみを掌で包むように覆っている。

それを起こさないようにそっと後ろへと追いやって、静かに、私は這い出ようとする。

しかし。

「?!」

私が体を起こして、足を投げ出す形でベッドに座った時、伸びてきた腕に腰を絡め取られる。

「・・・しーちゃん、どこ行くの?」

腕に力が入り、逃すつもりがないまま、もぞもぞと私の体に顔を寄せる。

そしてそのまま、私の足の間に体を移動させると、正面から私の腹に抱きついて顔を埋めている。

「もう少しゴロゴロしようよ・・・」

甘えた声で言いながら、私の腹にキスをし始める。

「ちょっ、くすぐったい・・・」

私が身じろいでその腕から逃れようとするのを意に介さず桜太は、腹、鳩尾、胸と、上体を起こしながら数え切れないキスの雨を降らす。

その間にも桜太は、自分の両足で私の足を割り、閉じれないようにしてしまう。

「んっ・・・」

桜太の舌が私の胸の頂きに触れた。

チロチロと、尖らせた舌先で先端を舐められ、くすぐったさと、昨夜の熱を思い出して体が反応してしまう。

左腕で自身の体を支え、舌で私の胸を弄り、右手は太腿を這う。

足の付け根、その奥の蜜を蓄え始めたそこに触れるか触れないか、ギリギリまで指を滑らせては遠ざかる。

「っ・・・ん・・・」

「どうしたの、しーちゃん」

わかっててやってるくせに・・・。

「なんで・・・」

胸元から私を見上げる桜太を見つめ、言葉より先に、開かれた脚を桜太の体に擦り寄せてしまった。

その時。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

初めてなら、本気で喘がせてあげる

ヘロディア
恋愛
美しい彼女の初めてを奪うことになった主人公。 初めての体験に喘いでいく彼女をみて興奮が抑えられず…

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

処理中です...