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一夜【 淡き光 】
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絞り出すように抽挿を繰り返し、脈動が徐々に収まるまで、桜太はそうしたまま、背後から私を抱きしめていた。
桜太は、これ以上にないほど私の最奥に自身の先端を押し付け、びゅくっびゅくっと放出される熱と脈動が私の子宮へと伝わる。
・・・欲張り、かな・・・もっと桜太の熱を感じたい・・・
ぼんやりとした頭でそう思っていた。
私から自身を引き抜き、手早く後処理を済ませる。
桜太は、完全に力が入らなくなり、ベッドにうつ伏せた私の隣へと横たわると、腕の中へ私を抱き寄せた。
「椎梛・・・大丈夫?」
乱れた髪を指先で解きながら撫でる指が優しい。
「・・・ん・・・大丈夫・・・」
私は目を閉じたまま答える。
体は腰や下腹部を中心に、バラバラになりそうな気怠さと、疲労感がある。
でも、胸にひとつ点った灯りが温かい。
背中を上下に撫でる手が優しい。
先程まで、私を組み敷いていた手だ。
「・・・おぅた・・・」
「ん・・・?」
頭上からの声が少し遠くに聞こえる。
「・・・おぅたで、よか、った・・・あたたかい、もの、ずっと・・・あった、のに・・・」
私は辛うじてそれだけ言葉にして、その後は、意識を手放していた。
「しーちゃん・・・?寝ちゃったか・・・」
眠りの中で、柔らかな唇が髪に触れた気がした。
・・・愛してるよ。
彼の言葉とともに。
温かな腕の中で、私は安心して眠りに落ちた。
幼馴染みから、「男と女」になり、失いたくないと思っていた愛しさは、関係が変わり、もっと深い愛情へと形を変えた。
私を蝕んでいた冷たい虚無感と、空虚感は、今はない。
今は彼の温もりが広がり、淡い光として、私を満たしている。
明け方目を覚ますと、美しい獣は穏やかな寝息を立てている。
頬に触れ、そっと唇を重ねた。
そして、再び、彼の腕の中へと潜り込み、胸に顔を埋めた。
カーテンの隙間から差し込む淡い光が、
温かな朝を連れてくるまで、願わくば、もう少し、このままでと願いながら・・・。
桜太は、これ以上にないほど私の最奥に自身の先端を押し付け、びゅくっびゅくっと放出される熱と脈動が私の子宮へと伝わる。
・・・欲張り、かな・・・もっと桜太の熱を感じたい・・・
ぼんやりとした頭でそう思っていた。
私から自身を引き抜き、手早く後処理を済ませる。
桜太は、完全に力が入らなくなり、ベッドにうつ伏せた私の隣へと横たわると、腕の中へ私を抱き寄せた。
「椎梛・・・大丈夫?」
乱れた髪を指先で解きながら撫でる指が優しい。
「・・・ん・・・大丈夫・・・」
私は目を閉じたまま答える。
体は腰や下腹部を中心に、バラバラになりそうな気怠さと、疲労感がある。
でも、胸にひとつ点った灯りが温かい。
背中を上下に撫でる手が優しい。
先程まで、私を組み敷いていた手だ。
「・・・おぅた・・・」
「ん・・・?」
頭上からの声が少し遠くに聞こえる。
「・・・おぅたで、よか、った・・・あたたかい、もの、ずっと・・・あった、のに・・・」
私は辛うじてそれだけ言葉にして、その後は、意識を手放していた。
「しーちゃん・・・?寝ちゃったか・・・」
眠りの中で、柔らかな唇が髪に触れた気がした。
・・・愛してるよ。
彼の言葉とともに。
温かな腕の中で、私は安心して眠りに落ちた。
幼馴染みから、「男と女」になり、失いたくないと思っていた愛しさは、関係が変わり、もっと深い愛情へと形を変えた。
私を蝕んでいた冷たい虚無感と、空虚感は、今はない。
今は彼の温もりが広がり、淡い光として、私を満たしている。
明け方目を覚ますと、美しい獣は穏やかな寝息を立てている。
頬に触れ、そっと唇を重ねた。
そして、再び、彼の腕の中へと潜り込み、胸に顔を埋めた。
カーテンの隙間から差し込む淡い光が、
温かな朝を連れてくるまで、願わくば、もう少し、このままでと願いながら・・・。
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