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7:secret lesson
7-2
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「っ・・・」
「平気・・・?」
「ぃ、ゃ・・・っ・・・なんか・・・」
「・・・声、出してもいいわよ。」
「ッ!!ぅ・・・は、すみ、さん・・・」
肘の内側から二の腕をスルスルと撫で上がる小さな手は、肩の骨のカタチをなぞり、鎖骨に達していた。
「・・・きれいね・・・綺麗な鎖骨って好き・・・」
生殺しよりも生殺し。
検体をするように身体に触れて確かめる蓮見さんの指はゆっくりと体中を滑り、時折・・・うっとりとした声で感想を漏らす。
「ぅ、ぁ・・・」
「・・・身体、鍛えてるの?」
喉からお臍まで、一直線にスッーー・・・と降りた指先を支点に、蓮見さんの手のひらがお腹を覆う。
もちろん、小さな手のひらじゃお腹に当てている程度だけど、じんわりと温かい手のひらが気持ちよくて、身体の力がふっと抜けた。
「・・・特に鍛えたりは・・・たまに筋トレはしてますけど・・・」
「・・・ふぅん・・・・・・忽那くん、雷落ちる準備してるの?」
「してないです、これは・・・仕方ないじゃないですか・・・好きな人にこんなに触られて・・・俺は触れないから、我慢してるんですよ・・・」
「・・・・・・手、つなぐ・・・?」
「え・・・?」
「・・・はい」
目を閉じたままの俺の左手に蓮見さんの手が重なる。
同時に蓮見さんが移動して、俺の頭の上に座ったのがわかった。
「ふふ・・・真面目ね、目、開けないのね・・・」
「・・・開けません・・・視覚効果で落雷しちゃうかもしれないので・・・」
左手と左手・・・
重なった手に恐る恐る指を絡めてみる。
怖い・・・調子に乗ってるって怒られるかな・・・
指と指の隙間を埋めるように指を絡めていった。
「・・・嫌じゃないですか・・・?」
「・・・・・・あなたじゃなかったらきっと嫌ね・・・・・・」
「・・・ずりぃ・・・」
「ふふ・・・」
「ずりぃのに、嬉しい・・・ッ!?」
「あ、ごめんなさい・・・突然・・・」
「ぃ、え・・・びっくりした・・・」
蓮見さんの右手が触れたのは俺の右側の鎖骨や右胸。
少し前かがみになっているのだろう、バスローブの感触が頭や額に掠め、時折柔らかい感触が当たる。
・・・気づいてんのかな・・・蓮見さん・・・
気づいてるよな、自分の身体なんだし・・・
鎖骨や胸に満足したのか、離れた指が首筋を撫で、耳に触れた。
耳たぶから耳のフチをなぞり、耳全体を揉むように指先で挟んだり、包み込んでいる。
「・・・蓮見さん・・・」
「・・・・・・なぁに?痛かった・・・?」
「・・・ちがくて・・・きもちよくて・・・寝そうです・・・」
「・・・ふふふ・・・」
つないだ左手は温かくて、絶対つなぐことはできないと思っていたのに、握ればぎゅっと握り返してくれる蓮見さんの手が心地よくて・・・
「・・・綺麗な顔よね・・・お肌も・・・・・・ムカつく・・・」
「え・・・」
「まだハタチでしょう・・・?私と出会わなければ、もっと・・・」
「俺は今の会社に入って、蓮見さんと出会えてよかった。俺が好きなのは、蓮見さんです。」
「・・・弄ばれるのかもしれないのに?」
「・・・・・・え・・・・・・そうなんですか・・・・・・?最高ですね・・・」
「あなたやっぱり変わってるわ」
「・・・そうかもしれないです・・・だって・・・今、すごく幸せなのに、興奮してる。」
「でも、我慢してくれてる」
「・・・蓮見さんといたいから、蓮見さんの側にいたいから・・・」
「・・・・・・ごめんね・・・、ありがとう・・・」
頬を包み、唇に触れた指先。
それは唇と唇が触れるキスとは違うものだけど、泣きそうなくらい胸が痛くて、苦しくて、嬉しかった。
「平気・・・?」
「ぃ、ゃ・・・っ・・・なんか・・・」
「・・・声、出してもいいわよ。」
「ッ!!ぅ・・・は、すみ、さん・・・」
肘の内側から二の腕をスルスルと撫で上がる小さな手は、肩の骨のカタチをなぞり、鎖骨に達していた。
「・・・きれいね・・・綺麗な鎖骨って好き・・・」
生殺しよりも生殺し。
検体をするように身体に触れて確かめる蓮見さんの指はゆっくりと体中を滑り、時折・・・うっとりとした声で感想を漏らす。
「ぅ、ぁ・・・」
「・・・身体、鍛えてるの?」
喉からお臍まで、一直線にスッーー・・・と降りた指先を支点に、蓮見さんの手のひらがお腹を覆う。
もちろん、小さな手のひらじゃお腹に当てている程度だけど、じんわりと温かい手のひらが気持ちよくて、身体の力がふっと抜けた。
「・・・特に鍛えたりは・・・たまに筋トレはしてますけど・・・」
「・・・ふぅん・・・・・・忽那くん、雷落ちる準備してるの?」
「してないです、これは・・・仕方ないじゃないですか・・・好きな人にこんなに触られて・・・俺は触れないから、我慢してるんですよ・・・」
「・・・・・・手、つなぐ・・・?」
「え・・・?」
「・・・はい」
目を閉じたままの俺の左手に蓮見さんの手が重なる。
同時に蓮見さんが移動して、俺の頭の上に座ったのがわかった。
「ふふ・・・真面目ね、目、開けないのね・・・」
「・・・開けません・・・視覚効果で落雷しちゃうかもしれないので・・・」
左手と左手・・・
重なった手に恐る恐る指を絡めてみる。
怖い・・・調子に乗ってるって怒られるかな・・・
指と指の隙間を埋めるように指を絡めていった。
「・・・嫌じゃないですか・・・?」
「・・・・・・あなたじゃなかったらきっと嫌ね・・・・・・」
「・・・ずりぃ・・・」
「ふふ・・・」
「ずりぃのに、嬉しい・・・ッ!?」
「あ、ごめんなさい・・・突然・・・」
「ぃ、え・・・びっくりした・・・」
蓮見さんの右手が触れたのは俺の右側の鎖骨や右胸。
少し前かがみになっているのだろう、バスローブの感触が頭や額に掠め、時折柔らかい感触が当たる。
・・・気づいてんのかな・・・蓮見さん・・・
気づいてるよな、自分の身体なんだし・・・
鎖骨や胸に満足したのか、離れた指が首筋を撫で、耳に触れた。
耳たぶから耳のフチをなぞり、耳全体を揉むように指先で挟んだり、包み込んでいる。
「・・・蓮見さん・・・」
「・・・・・・なぁに?痛かった・・・?」
「・・・ちがくて・・・きもちよくて・・・寝そうです・・・」
「・・・ふふふ・・・」
つないだ左手は温かくて、絶対つなぐことはできないと思っていたのに、握ればぎゅっと握り返してくれる蓮見さんの手が心地よくて・・・
「・・・綺麗な顔よね・・・お肌も・・・・・・ムカつく・・・」
「え・・・」
「まだハタチでしょう・・・?私と出会わなければ、もっと・・・」
「俺は今の会社に入って、蓮見さんと出会えてよかった。俺が好きなのは、蓮見さんです。」
「・・・弄ばれるのかもしれないのに?」
「・・・・・・え・・・・・・そうなんですか・・・・・・?最高ですね・・・」
「あなたやっぱり変わってるわ」
「・・・そうかもしれないです・・・だって・・・今、すごく幸せなのに、興奮してる。」
「でも、我慢してくれてる」
「・・・蓮見さんといたいから、蓮見さんの側にいたいから・・・」
「・・・・・・ごめんね・・・、ありがとう・・・」
頬を包み、唇に触れた指先。
それは唇と唇が触れるキスとは違うものだけど、泣きそうなくらい胸が痛くて、苦しくて、嬉しかった。
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