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6:Room of a secret
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「・・・もし・・・もしも蓮見さんがあの頃よりも俺も事を好きだと思ってくれてるなら・・・」
「・・・・・・すきじゃない・・・・・・」
少し間が開いたのは、考えたからじゃないのは小さな声に意志があったから。
「・・・はい、じゃあ、嫌いが少しでも減ったなら、蓮見さんの気が向いた時でいいので、練習しませんか・・・?」
「・・・れん、しゅう・・・?」
「はい、練習というか・・・リハビリというか・・・」
「・・・・・・なんで?」
「・・・だって・・・蓮見さん・・・」
俺の提案に怪訝そうにするのに、掴んだ手を放す事はないし、蓮見さんがどうしたいのか俺もわからないから、上手く提案に乗ってくれたら、・・・もしかしたらこれから距離を縮める事もできるかもしれないと思ったんだ。
「・・・俺の事、好きじゃないのに触っても平気なんですよね?今・・・」
「・・・・・・」
不本意そうにキュっと唇を結んで、これまた不本意そうに頷く。
「付き合って欲しいとか、抱きたいとかじゃなくて・・・なくてって言うのは正直に言ったらウソだけど、俺からは基本今まで通り、無理に触れたりしません。蓮見さんが触りたくなったら、こうして触れたり、人と距離を近づける練習してみませんか・・・?」
「・・・そんなのしなくても・・・」
「じゃあ言い方を変えます、人と距離を近づけるんじゃなくて、俺に慣れるリハビリをしましょう」
「・・・なんで・・・」
「だって蓮見さん・・・・・・今日、少しは俺にドキドキしたりしてくれたでしょう?さっきのは、・・・俺が弱気でした。他の奴に慣れて欲しくなんてない、俺にだけ慣れて欲しいんです。」
手首を握る蓮見さんの手を取り、大福から肩まで出していて少し動いたら胸が丸見えになりそうな蓮見さんの胸元に布団を引き上げた。
「!!」
「それに気づかないくらい何に必死になってたんですか・・・?」
慌てて布団にくるまり直して、顔と折り曲げた膝小僧だけが布団から覗いている。
「・・・ふ・・・大丈夫、見えてはいませんでしたから。」
見えそうにはなっていたけど、胸は見えてない。
「蓮見さん」
俺は手のひらを上にして、蓮見さんに両手を差し出した。
「・・・さわってくれますか・・・?」
目を見開いて、何か言おうと口が小さく動く。
でも、侮蔑も否定の言葉も飛んでこない。
さっきまでは自分から触れていたのに、意識して考えると本質である『男は嫌い』だという嫌悪の感情が出てくるのだと思う。
それでも、間髪入れずに拒絶されないのは、大きな進歩で俺は唇を嚙みしめた。
ーーーそうしないと、目元も口元も嬉しさに緩んでしまうから。
「・・・蓮見さん、無理しなくていいんですよ、さっき蓮見さんが自分から俺に触れてくれた事で俺正直感動し、て・・・」
ちょん・・・。
手のひらを突いた指先の感触。
布団の合わせからおずおずと忍び出て来た左腕。
ツン・・・ツン・・・
『飽きたの?』と聞いて、俺を引き留めた手が、今度は恐々俺の手のひらをつついている。
「・・・もう・・・何もしませんよ(笑)」
「・・・・・・ムカつく・・・・・・」
「え、怒ってるんですか?」
「・・・・・・コレは嫌じゃない・・・・・・」
「・・・ほんっと・・・今日、蓮見さんどうしたんですか?俺、弄ばれてますよね?」
「ちが・・・ッ!・・・自分でも、わからないのよ・・・」
「・・・ふぅん・・・」
「!」
「・・・つかまえた。」
「・・・・・・何もしない、って言ったのに・・・。」
手のひらでツンツンと跳ねる人差し指を、きゅっと握った。
「だってくすぐったいんですもん。・・・放したら、ちゃんと触ってくれますか?」
抗議の目が俺を睨むのに、やはりそれは今までよりも俺を拒絶してはいない。
答えを待たずに俺の手の中から解き放たれた指は、握ったり擦り合わせたり、一度大福の中に引っ込んだり、難しい顔をした蓮見さんが布団に顔を埋めて「うぅぅぅ~~ッ」と見た事ない姿で唸ったりしてから、ピタリと動きを止めた。
「・・・・・・すきじゃない・・・・・・」
少し間が開いたのは、考えたからじゃないのは小さな声に意志があったから。
「・・・はい、じゃあ、嫌いが少しでも減ったなら、蓮見さんの気が向いた時でいいので、練習しませんか・・・?」
「・・・れん、しゅう・・・?」
「はい、練習というか・・・リハビリというか・・・」
「・・・・・・なんで?」
「・・・だって・・・蓮見さん・・・」
俺の提案に怪訝そうにするのに、掴んだ手を放す事はないし、蓮見さんがどうしたいのか俺もわからないから、上手く提案に乗ってくれたら、・・・もしかしたらこれから距離を縮める事もできるかもしれないと思ったんだ。
「・・・俺の事、好きじゃないのに触っても平気なんですよね?今・・・」
「・・・・・・」
不本意そうにキュっと唇を結んで、これまた不本意そうに頷く。
「付き合って欲しいとか、抱きたいとかじゃなくて・・・なくてって言うのは正直に言ったらウソだけど、俺からは基本今まで通り、無理に触れたりしません。蓮見さんが触りたくなったら、こうして触れたり、人と距離を近づける練習してみませんか・・・?」
「・・・そんなのしなくても・・・」
「じゃあ言い方を変えます、人と距離を近づけるんじゃなくて、俺に慣れるリハビリをしましょう」
「・・・なんで・・・」
「だって蓮見さん・・・・・・今日、少しは俺にドキドキしたりしてくれたでしょう?さっきのは、・・・俺が弱気でした。他の奴に慣れて欲しくなんてない、俺にだけ慣れて欲しいんです。」
手首を握る蓮見さんの手を取り、大福から肩まで出していて少し動いたら胸が丸見えになりそうな蓮見さんの胸元に布団を引き上げた。
「!!」
「それに気づかないくらい何に必死になってたんですか・・・?」
慌てて布団にくるまり直して、顔と折り曲げた膝小僧だけが布団から覗いている。
「・・・ふ・・・大丈夫、見えてはいませんでしたから。」
見えそうにはなっていたけど、胸は見えてない。
「蓮見さん」
俺は手のひらを上にして、蓮見さんに両手を差し出した。
「・・・さわってくれますか・・・?」
目を見開いて、何か言おうと口が小さく動く。
でも、侮蔑も否定の言葉も飛んでこない。
さっきまでは自分から触れていたのに、意識して考えると本質である『男は嫌い』だという嫌悪の感情が出てくるのだと思う。
それでも、間髪入れずに拒絶されないのは、大きな進歩で俺は唇を嚙みしめた。
ーーーそうしないと、目元も口元も嬉しさに緩んでしまうから。
「・・・蓮見さん、無理しなくていいんですよ、さっき蓮見さんが自分から俺に触れてくれた事で俺正直感動し、て・・・」
ちょん・・・。
手のひらを突いた指先の感触。
布団の合わせからおずおずと忍び出て来た左腕。
ツン・・・ツン・・・
『飽きたの?』と聞いて、俺を引き留めた手が、今度は恐々俺の手のひらをつついている。
「・・・もう・・・何もしませんよ(笑)」
「・・・・・・ムカつく・・・・・・」
「え、怒ってるんですか?」
「・・・・・・コレは嫌じゃない・・・・・・」
「・・・ほんっと・・・今日、蓮見さんどうしたんですか?俺、弄ばれてますよね?」
「ちが・・・ッ!・・・自分でも、わからないのよ・・・」
「・・・ふぅん・・・」
「!」
「・・・つかまえた。」
「・・・・・・何もしない、って言ったのに・・・。」
手のひらでツンツンと跳ねる人差し指を、きゅっと握った。
「だってくすぐったいんですもん。・・・放したら、ちゃんと触ってくれますか?」
抗議の目が俺を睨むのに、やはりそれは今までよりも俺を拒絶してはいない。
答えを待たずに俺の手の中から解き放たれた指は、握ったり擦り合わせたり、一度大福の中に引っ込んだり、難しい顔をした蓮見さんが布団に顔を埋めて「うぅぅぅ~~ッ」と見た事ない姿で唸ったりしてから、ピタリと動きを止めた。
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