30 / 60
6:Room of a secret
6-4
しおりを挟む
シャワーを浴びて戻っても蓮見さんは爆睡していた。
酒癖は悪いし、一回寝たら起きないし、めちゃくちゃ買い込んだ食べ物どうすんだよ、俺1人で食べきれる量じゃないし、アイスもスイーツも、蓮見さんチョイスのばっかりなのに。
俺は保留にしていたお好み焼きと、弁当を温めて、2本目のビールに手をつけた。
・・・いや、ていうか・・・好きな人の寝姿をおかずにラブホで1人酒って・・・・・・
・・・・・・結構贅沢じゃね・・・・・・???
虚しいかと思いきや、ある意味ラッキースケベに含まれるんじゃないのか??これって。
ビールを片手に眠っている蓮見さんの横に立って見下ろす。
「・・・・・・いい。めちゃくちゃいい。かわいい・・・」
布団から少し覗く肩とか、ほんのり赤い頬とか小さな唇とか・・・贅沢すぎる酒の肴、夜のオカズ。
・・・何もしないけどね!!
眺めて脳みそに焼き付けて、この姿をアテに飲むくらい許されるだろうよ、きっと。
「・・・ん・・・」
「・・・・・・っておい、寝相わる・・・」
肝心な所は見ないようにしているのに、俺の理性と覚悟を嘲笑うかの如く、試すように寝相の悪い蓮見さんが寝返りを打って『わぁぁ~ぉ』状態。
「もうなんなの、見ないように頑張った俺の苦労って・・・。」
布団もバスタオルも蹴とばして、寝返りを打ったから全部丸見えになった。
それを直してやりながら、湧いてこない俺の欲望。
ほんとマジで枯れたんじゃねぇだろうな・・・え・・・大丈夫か俺・・・
目の前に蓮見さんがいるのに、好きな女がいるのに勃ちさえしないし、ヤリたいとすら思わない。
どうしよう、俺蓮見さんを好きになってから賢者にでもなったんだろうか。
こうして時折寝返っては布団を弾き飛ばして裸体を晒す蓮見さんの面倒を見ながら酒を飲み、AVすら見ずにスポーツチャンネルのサッカーを観たりして時間は過ぎていく。
つまみに食べていたチーズやナッツはなくなり、あとなんかあったかな、と袋をガサガサ漁る音に、珍しく蓮見さんが目を覚ました。
「・・・・・・くつな・・・くん・・・?」
「あ、起きました?途中で起きるの珍しいですね蓮見さん。」
「・・・喉乾いた・・・」
え・・・何これ・・・寝起きでぼんやりとして、初めて見る姿だけど、これってもしかして甘えてんのか・・・?
「覚えてます?蓮見さん風呂で寝ちゃったんですよ?」
「・・・・・・お風呂・・・・・・?」
キャップを外して手渡したペットボトルの水を飲み、記憶を辿って行き着いた数時間前の記憶に、段々と思考が覚醒し始めていった蓮見さんの表情が真っ赤に染まる。
「短時間であれ1本空けたらそりゃあ潰れますよ、自分の酒の弱さ自覚してないんすか??メイク落としとか持ってったら、声かけても返事ないから入らせてもらいましたよ、あ、ほんと、救助に必要なくらいしか見てないですからね、タオルに包んで連れてきただけ。だからほら。」
俺は蓮見さんが起きてから目も合わせず、直視せずペットボトルを手渡して目を背けている。
指指して、『ほら』の理由に気づいた蓮見さんが、聞いたこともない叫びを上げて布団に潜り込んで、ベッドの中心に白くてこんもりとした大福のような小山ができた。
「・・・蓮見さ~ん」
こんもりとした白い大福。
「!!ちょっ!!」
「え、俺大人しくしてたし、布団の上からなら少しだけ、ダメですか・・・?」
俺は、大好きな人を包んだ白い大福を抱きしめた。
酒癖は悪いし、一回寝たら起きないし、めちゃくちゃ買い込んだ食べ物どうすんだよ、俺1人で食べきれる量じゃないし、アイスもスイーツも、蓮見さんチョイスのばっかりなのに。
俺は保留にしていたお好み焼きと、弁当を温めて、2本目のビールに手をつけた。
・・・いや、ていうか・・・好きな人の寝姿をおかずにラブホで1人酒って・・・・・・
・・・・・・結構贅沢じゃね・・・・・・???
虚しいかと思いきや、ある意味ラッキースケベに含まれるんじゃないのか??これって。
ビールを片手に眠っている蓮見さんの横に立って見下ろす。
「・・・・・・いい。めちゃくちゃいい。かわいい・・・」
布団から少し覗く肩とか、ほんのり赤い頬とか小さな唇とか・・・贅沢すぎる酒の肴、夜のオカズ。
・・・何もしないけどね!!
眺めて脳みそに焼き付けて、この姿をアテに飲むくらい許されるだろうよ、きっと。
「・・・ん・・・」
「・・・・・・っておい、寝相わる・・・」
肝心な所は見ないようにしているのに、俺の理性と覚悟を嘲笑うかの如く、試すように寝相の悪い蓮見さんが寝返りを打って『わぁぁ~ぉ』状態。
「もうなんなの、見ないように頑張った俺の苦労って・・・。」
布団もバスタオルも蹴とばして、寝返りを打ったから全部丸見えになった。
それを直してやりながら、湧いてこない俺の欲望。
ほんとマジで枯れたんじゃねぇだろうな・・・え・・・大丈夫か俺・・・
目の前に蓮見さんがいるのに、好きな女がいるのに勃ちさえしないし、ヤリたいとすら思わない。
どうしよう、俺蓮見さんを好きになってから賢者にでもなったんだろうか。
こうして時折寝返っては布団を弾き飛ばして裸体を晒す蓮見さんの面倒を見ながら酒を飲み、AVすら見ずにスポーツチャンネルのサッカーを観たりして時間は過ぎていく。
つまみに食べていたチーズやナッツはなくなり、あとなんかあったかな、と袋をガサガサ漁る音に、珍しく蓮見さんが目を覚ました。
「・・・・・・くつな・・・くん・・・?」
「あ、起きました?途中で起きるの珍しいですね蓮見さん。」
「・・・喉乾いた・・・」
え・・・何これ・・・寝起きでぼんやりとして、初めて見る姿だけど、これってもしかして甘えてんのか・・・?
「覚えてます?蓮見さん風呂で寝ちゃったんですよ?」
「・・・・・・お風呂・・・・・・?」
キャップを外して手渡したペットボトルの水を飲み、記憶を辿って行き着いた数時間前の記憶に、段々と思考が覚醒し始めていった蓮見さんの表情が真っ赤に染まる。
「短時間であれ1本空けたらそりゃあ潰れますよ、自分の酒の弱さ自覚してないんすか??メイク落としとか持ってったら、声かけても返事ないから入らせてもらいましたよ、あ、ほんと、救助に必要なくらいしか見てないですからね、タオルに包んで連れてきただけ。だからほら。」
俺は蓮見さんが起きてから目も合わせず、直視せずペットボトルを手渡して目を背けている。
指指して、『ほら』の理由に気づいた蓮見さんが、聞いたこともない叫びを上げて布団に潜り込んで、ベッドの中心に白くてこんもりとした大福のような小山ができた。
「・・・蓮見さ~ん」
こんもりとした白い大福。
「!!ちょっ!!」
「え、俺大人しくしてたし、布団の上からなら少しだけ、ダメですか・・・?」
俺は、大好きな人を包んだ白い大福を抱きしめた。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
【R18】こんな産婦人科のお医者さんがいたら♡妄想エロシチュエーション短編作品♡
雪村 里帆
恋愛
ある日、産婦人科に訪れるとそこには顔を見たら赤面してしまう程のイケメン先生がいて…!?何故か看護師もいないし2人きり…エコー検査なのに触診されてしまい…?雪村里帆の妄想エロシチュエーション短編。完全フィクションでお送り致します!
【R18】隣のデスクの歳下後輩君にオカズに使われているらしいので、望み通りにシてあげました。
雪村 里帆
恋愛
お陰様でHOT女性向け33位、人気ランキング146位達成※隣のデスクに座る陰キャの歳下後輩君から、ある日私の卑猥なアイコラ画像を誤送信されてしまい!?彼にオカズに使われていると知り満更でもない私は彼を部屋に招き入れてお望み通りの行為をする事に…。強気な先輩ちゃん×弱気な後輩くん。でもエッチな下着を身に付けて恥ずかしくなった私は、彼に攻められてすっかり形成逆転されてしまう。
——全話ほぼ濡れ場で小難しいストーリーの設定などが無いのでストレス無く集中できます(はしがき・あとがきは含まない)
※完結直後のものです。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
彼女の母は蜜の味
緋山悠希
恋愛
ある日、彼女の深雪からお母さんを買い物に連れて行ってあげて欲しいと頼まれる。密かに綺麗なお母さんとの2人の時間に期待を抱きながら「別にいいよ」と優しい彼氏を演じる健二。そんな健二に待っていたのは大人の女性の洗礼だった…
【R18 大人女性向け】会社の飲み会帰りに年下イケメンにお持ち帰りされちゃいました
utsugi
恋愛
職場のイケメン後輩に飲み会帰りにお持ち帰りされちゃうお話です。
がっつりR18です。18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる