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2:Don't approach.
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俺は内心舌打ちをし、インターホンのマイクを塞ぎ、蓮見さんを見た。
「蓮見さん、彼氏なの?」
首を大きく横に何度も振り、蓮見さんは「違う、2年前に終わってる・・・彼は子供が出来て結婚したから」と、消えそうな声で呟いた。
「・・・はぁ・・・あ、もしもし?あんた、2年前にデキ婚したんだって?それなのに何してんの?」
「っ!う、うるさい!!お前に関係ないだろ!綾と話をさせろ!!綾!!俺の事好きだろう?!あいつとはいずれ別れる!だからやり直そう!!」
いや、いやいや。
こいつ何言ってんだよ。
「あのさ、ストーカーで通報されたくなかったら今すぐ帰りな。「綾」はあんたとは会いたくないって。」
「ス、ストーカーなんかじゃっ・・・俺は綾のっ・・・なぁ綾っ・・・可愛がってやったじゃないか!」
「もうやめて!!もう関わりたくない!!二度とこないで!!!」
ソファーから立ち上がった蓮見さんは、小さな手を震えるほど握り締め、扉に向かい叫んでいた。
涙でぐちゃぐちゃにした顔で。
「・・・」
「・・・ってことだからさ、社会的に消されて家族も失いたくなければ、二度と綾に近づくな。」
静かになった玄関の向こう側から、遠ざかっていく足音が聞こえた。
力の抜けた蓮見さんは崩れ落ちるようにその場に座り込んでしまった。
「・・・・・・悪いけど・・・玄関の外、見て来てくれる?」
気配が無いので帰ったのだろうが、念の為確認をして欲しいということだろうかと俺は、言われるがまま外を見に行った。
やはりそこに人影はなく、俺は室内に戻ろうとして、足元に置かれたそれを見つけた。
「!・・・マジかよ・・・」
それは、無造作に床に置かれた使用済みの避妊具だった。
一度室内に戻り、ティッシュとビニール袋を手にしてもう一度ブツを回収しに行く。
こんな胸糞悪い事、今まで1人で我慢してたのかよ・・・。
「・・・蓮見さん、大丈夫?」
「・・・ごめん・・・気持ち悪いこと・・・頼んで・・・」
「あいつ、毎日来るの?」
蓮見さんは力なく立ち上がり、手近にあったタオルケットを体に纏ってソファーに横になった。
それはきっと、自分の身を守るための無意識の行動なのだろう。
膝を曲げて小さく丸くなり、スッポリとタオルケットにくるまってしまった。
「・・・週に3、4回は来る。話にならないから、ずっと無視してたんだけど、そうしたらあれを・・・置いていくようになって・・・前の会社の上司なの。」
タオルケットから顔を出さないまま話を続ける蓮見さんは、堰を切ったように、時系列もめちゃくちゃに、過去の事を話し始めた。
「蓮見さん、彼氏なの?」
首を大きく横に何度も振り、蓮見さんは「違う、2年前に終わってる・・・彼は子供が出来て結婚したから」と、消えそうな声で呟いた。
「・・・はぁ・・・あ、もしもし?あんた、2年前にデキ婚したんだって?それなのに何してんの?」
「っ!う、うるさい!!お前に関係ないだろ!綾と話をさせろ!!綾!!俺の事好きだろう?!あいつとはいずれ別れる!だからやり直そう!!」
いや、いやいや。
こいつ何言ってんだよ。
「あのさ、ストーカーで通報されたくなかったら今すぐ帰りな。「綾」はあんたとは会いたくないって。」
「ス、ストーカーなんかじゃっ・・・俺は綾のっ・・・なぁ綾っ・・・可愛がってやったじゃないか!」
「もうやめて!!もう関わりたくない!!二度とこないで!!!」
ソファーから立ち上がった蓮見さんは、小さな手を震えるほど握り締め、扉に向かい叫んでいた。
涙でぐちゃぐちゃにした顔で。
「・・・」
「・・・ってことだからさ、社会的に消されて家族も失いたくなければ、二度と綾に近づくな。」
静かになった玄関の向こう側から、遠ざかっていく足音が聞こえた。
力の抜けた蓮見さんは崩れ落ちるようにその場に座り込んでしまった。
「・・・・・・悪いけど・・・玄関の外、見て来てくれる?」
気配が無いので帰ったのだろうが、念の為確認をして欲しいということだろうかと俺は、言われるがまま外を見に行った。
やはりそこに人影はなく、俺は室内に戻ろうとして、足元に置かれたそれを見つけた。
「!・・・マジかよ・・・」
それは、無造作に床に置かれた使用済みの避妊具だった。
一度室内に戻り、ティッシュとビニール袋を手にしてもう一度ブツを回収しに行く。
こんな胸糞悪い事、今まで1人で我慢してたのかよ・・・。
「・・・蓮見さん、大丈夫?」
「・・・ごめん・・・気持ち悪いこと・・・頼んで・・・」
「あいつ、毎日来るの?」
蓮見さんは力なく立ち上がり、手近にあったタオルケットを体に纏ってソファーに横になった。
それはきっと、自分の身を守るための無意識の行動なのだろう。
膝を曲げて小さく丸くなり、スッポリとタオルケットにくるまってしまった。
「・・・週に3、4回は来る。話にならないから、ずっと無視してたんだけど、そうしたらあれを・・・置いていくようになって・・・前の会社の上司なの。」
タオルケットから顔を出さないまま話を続ける蓮見さんは、堰を切ったように、時系列もめちゃくちゃに、過去の事を話し始めた。
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