秘密~箱庭で濡れる~改訂版

焔 はる

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八章

夜の蝶は秘密を抱いて苗床となる②⑧

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限りなく優しくヒナさんはソコに触れるのに、自分で思っている以上に傷んでいるのか、身体は正直なものでヒナさんの侵入を拒んでしまう。



「・・・ちょっと無理そうね・・・」



「っ・・・すいません・・・」



「いいの、謝らないで。あなたは悪くないわ。」



わずかに沈み込んでいた指を引き抜いたヒナさんが、僕の背をポンポンと叩き「ちょっと待ってて」とバスルームから出て行ってしまった。



・・・



・・・・・・なんか・・・・・・疲れたな・・・・・・



それは偽れない本音だった。



ただのノラとしてお客様に接していたはずなのに、自分のトラウマと性癖に一石を投じた美比呂様の存在。



そして、封じ込めていた記憶が顔を覗かせるきっかけになった咲藤様の存在。



・・・心地よいものと、不愉快極まりないもの・・・



相反する存在を認識したことで、心が乱れているのは確かだった。






「おまたせ。」



一瞬呆けるように壁に背を預けていた僕に、戻ってきたヒナさんはニッコリ微笑む。



「・・・え・・・美比呂様・・・?」



ヒナさんの後ろから顔を覗かせたのは、さっきまで晃介様と共にいた美比呂様。



「あなたのナカを洗ってあげるのが、状態的にちょっと難しいと話したら・・・手伝いたいと仰って・・・」



「あ・・・え・・・ですが・・・」



ヒナさんと美比呂様の顔を交互に見ると、言葉にせずヒナさんは口をパクパクと動かして『ごめんね』と伝えてきた。



「いいじゃないか、美比呂にはココでいろいろな経験をさせたいんだ。許してやってくれ。」



さらに背後から現れたのは、世間的にはイケオジの晃介様で、3人の眼前に晒される素っ裸の僕・・・



「・・・すまないな、ユウキ。もっと早く気づいてやれなくて。」



眉を寄せた晃介様が、傷痕に青痣だらけの僕の身体を見て申し訳ないと呟いた。



「!とんでもないです・・・謝っていただく必要はございません・・・っ」



稀にこういう客はいるのだ。


ルールが明確なブーゲンビリアにおいても、気分が高揚した状況ではそのルールを踏み越え、ノラを手荒く扱い傷を負わせる客もいないわけではない。


ノラへの感情が恋愛感情となり、独占欲から部屋へ監禁し、弱った姿で発見されたノラが見つかってからは、ブーゲンビリアを統括している支配人からノラに定期的に、もしくはランダムに通信が入り、状況を伝えることが義務化された。



「俺はマダムと話をしてくる。ヒナ、美比呂とユウキを頼むよ。美比呂も好きに・・・しているといい。」



僕の言葉に微笑んだ晃介様は、美比呂様の髪を撫でて唇を重ねてから背を向け、しばらくすると、オートロックの扉が閉まる音がした。



「・・・じゃあ・・・再開しましょうか」



そう言ったヒナさんの手にあるのは・・・



「え・・・本気ですか?」



「えぇ。だって指じゃ痛いでしょう?これなら少し入れるだけでナカも洗えるから。」



嬉しそうに笑うヒナさんと、「わぁ・・・おっきい・・・」と目を輝かせる美比呂様の視線の先には、ガラス製の浣腸器と、消毒の為に調合された薬剤入りのグリセリンを入れた瓶だった。



「ねぇヒナさん、私やってみたい。」



「あら、では使い方をお教え致しますね。」



あら、などと言いながらその声は弾んでいて、ヒナさんはこの状況を愉しんでいるのだとこの時気づいた。



ヒナさんから簡単な手ほどきを受けた美比呂様が、ウキウキした様子で僕に浴槽の縁に手を着くように指示し、逆らえないノラぼくは、大人しく手を着き、尻を突き出して2人にはソコが丸見えの体勢になった。



「・・・可哀相・・・赤くなって・・・」



「ローションを使って指で掻き出す事も試したのですが、ナカの状態が少し酷く痛むようなので、コレを使って排出させてみようかと思います。」



では、どうぞ。と美比呂様を促す声がして無防備な僕の尻に美比呂様が触れ、「ごめんね、ゆっくり入れるから・・・」と浣腸器の先が宛がわれて、ニュプ・・・と先端が2cmほど入り込み、




「ぁ・・・ぅ・・・」



事前に温められていたグリセリンが腸内を満たしていくと、じんわりと熱を持った液体に腹のナカが侵されて、心地良いような感覚に声が漏れてしまった。



「ユウキくん、痛くない?」

1本目を入れ終わり、引き抜かれた浣腸器にさらにグリセリンを追加し、出ないように穴を引き締める僕のソコに咥え込ませた浣腸器から『おかわり』の温かな液体が追加される。



「・・・った・・・、く・・・な、ぃ・・・で、す・・・」



「・・・ふふ、よかった・・・もう少し我慢してね・・・」



・・・なんだこれ・・・



愉しそうな美比呂様の声に僕はされるがまま身体を差し出した。



女性にこんなに身を預けるなんて、今まででは考えられなかった。



弄ばれて好きにされることは、全てあの日に繋がり、我慢できずにその場で吐いたこともあるほどだったのに、僕は・・・この状況に少なからず昂り、それを隠せないほど身体は正直だった。



「可愛い・・・おっきくなってる、ユウキくんのおちんちん・・・」



腹に着くほど勃起したソレに目を留めた美比呂様が、2本目を入れ終えた浣腸器を抜いてヒナさんに渡し、僕の腰を抱えるように前に回した両手のひらが熱を持ち勃ち上がるソレを包み込んだ。








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