秘密~箱庭で濡れる~改訂版

焔 はる

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八章

夜の蝶は秘密を抱いて苗床となる②④

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晃介様が気に入り、美比呂も気に入ったユウキを好き勝手にいたぶり、抱き潰した俺を晃介様はどうなさるだろうか。


俺がユウキの立場で、晃介様の前で美比呂を抱きたかった。


ユウキでなくとも、美比呂を満足させ、眺める晃介様を満足させる自身は俺にもある。


過去に破瓜を済ませた美比呂を犯したことはあるが、晃介様の御子を宿した今の美比呂の肉壺を犯し、御子に俺の精を味わわせることもできるのにそれをしたのが俺ではなくユウキだということがどう考えても納得できるものではなく、意識を失ったままケツの穴からだらしなく白濁を垂れ流しているユウキに憎しみに似た怒りが沸々と沸き上がる。


それと同時に、晃介様という愛する人がいるにも関わらず、望まれるがまま晃介様の目の前でユウキを受け入れ、喜ばせることができる美比呂にも同様、羨ましさと憎しみが募り、心を黒い感情が染め上げていく。



短くなった煙草を灰皿で揉み消し、俺は伸びているユウキを仰向けにして両足を割り、怒りによって昂るソレを握って更に硬くして汚れて弛緩したユウキのソコに宛がった。



ニチュニチュと滑らせながら腰を沈めていくと、意識を失ったままにも関わらずソコは俺を飲み込み、あの時もこうして美比呂を犯したなぁなどと、晃介様が知らぬ秘密がまた増えていくことに歪んだ悦びが生まれた。



にゅぶ・・・


じゅッ・・・ぷ・・・


・・・にしても、男にしておくのは勿体ない身体だ。



男を受け入れて吐き出させることに快楽を感じる上に、孕むこともないから存分にナカに吐き出すことが出来る便利な身体。


貧乳の女だと思えば、細身の身体ですら気にならず、何せ顔面の綺麗さは本当に男なのかと一瞬疑うほど女顔であり、恋慕う感情は晃介様にしか向かないのに男にしか反応しない俺の身体を満たすには十分な上に、貫いて突き上げ、乳首を捻って噛みつけば可愛らしく啼くユウキを追い込み堕とすのはそれはそれで愉しいのだ。



ぐっぶ・・・


ぬぷ・・・


ぬちぬち・・・



「・・・なんだよ、ほら、起きろよユウキ」



・・・ッズブッ!



「ッ・・・!ッは、ァ、・・・?!っ・・・な、ぁう・・・!」



「ふ・・・おはよう、ユウキ。どうだ、お前が好きなちん〇で起こされる気分は」



こそぎ落すように腸壁を擦り、ドライでイケる淫乱な身体を追い込んでいく。


ゴリゴリと前立腺を突いて、強引に意識を引き戻されて状況がわかっていないユウキを快楽の淵に引きずり上げ、突き上げ揺さぶり、汚い喘ぎを漏らす口を唇で塞いだ。



「んぅ、ぐ、ふ、ぅ・・・っ・・・ん、ぅ、ぐ、ぁ”、あ”、っ、あぁっ・・・っや、や、ぁっ・・・や、ら、ァッ・・・ーーーッ」



逃れようと顔を背けて泣きわめく様に愉悦を覚え、肉塊は熱を帯びて更に硬さを増し、ギッチリと俺を咥え込む穴を長いストロークでズブズブと突き挿しては引き抜き、前立腺を擦りながら深い場所に押し入れる。



「さっきイカせてやらなかったからな、優しい俺ならイカせてやるんだが・・・残念ながら俺は優しくないんだ。可哀そうになぁ・・・ユウキ・・・」


顎を掴んで目を合わせたまま唇をペロリと舐めて塞ぎ、震える小さな舌をジュルッと啜った。



「あ”ッ、あ”ァ”ーーーッ」



「は・・・便利な身体だな。出さなくても勝手にイケるなんて。だが・・・俺は勝手にイッていいなんて許可していない」



「ッッつ・・・」



ガリッと噛んだユウキの唇から滲んだ赤い血を舐め、怯える瞳が俺を映すのが殊更こいつの美しさを際立たせると思った。



「ふ、ぅ、ぐ、ひ、あ”、ぁ”、ぅァ、ッ」



「・・・汚されても綺麗だからか・・・?なぜ男のお前が晃介様に気に入られる。今までずっとお傍にいたのは俺だったのに・・・ッ!!」



バジュッ



「ッーーー!っ、ぅ、ゥァッ、も、や、め・・・ッ・・・」



「・・・・・・泣いても綺麗なツラをしやがって・・・お前も・・・美比呂も・・・なぜお前らばかりが気に入られるんだ・・・!!」



「あ”ッ、アッ、ひぅッ、ふ、ぅく、ッ・・・ッ、あぁッ」



「ふは、ハハハハッまた勝手にイッたな。」



「あ・・・ァ・・・ッ・・・も、ぅ・・・む、り・・・ッ・・・おね、が・・・し、ま・・・す・・・やめ・・・て・・・くだ、さ・・・ぃ・・・」



涙で顔を濡らし、血と涎で口元を汚したユウキが伸ばした手を取り、手のひらに口付けて指先を舐め、細い手首から腕へと舌を這わせていく。


唇を強く押し当てて強く吸うと、白い腕の内側には赤く花が咲いたように俺の痕が刻まれた。



「・・・・・・俺も・・・お前のように可愛らしかったら違ったのか・・・?」



「・・・?さきと、う・・・さま・・・?」








抵抗すらなく、俺を虚ろな瞳で見上げるユウキに重なったのは、かつて俺が愛してしまったが故に自ら命を絶った弟の姿だった。






「なぜ誰も俺を愛さない」



「さきとうさま・・・」



「なぜ誰も俺を見ない・・・」



「さきと」



「なぜ誰も俺を・・・」



「ァ、ぅ・・・ッ」



掴んでいたユウキの手を捨てるように放り、ユウキのナカから引き抜いて俺はベッドに背を向けた。



「・・・・・・行け。」



バスルームに鍵をかけて座り込んだ床は冷たく、俺の愛は重すぎると逃げ込んだあいつの身体を暴いたのもバスルームだったなと、封じていた記憶が脳内を駆ける。



「・・・あいつのことを愛さなければ、美比呂が晃介様と出会わなければ・・・こんなとこに来てユウキと出会わなければ・・・俺はこんな思いを思い出す事も・・・・・・誰も俺を求めないと再認識することもなかったのに・・・」




ーーーーコン、コン・・・



「・・・・・・」



コン・・・コン・・・



・・・・・・逃げればいいものを・・・・・・馬鹿なやつだな・・・



ノックをしてくるやつなんて・・・・・・



「・・・なんだ。もう戻っていい。出て行け。」



「・・・・・・咲藤様・・・・・・」



「また乱暴に犯されたくないならさっさと行け。」



ユウキが息を飲む気配がした。



けれど、扉の向こうにいるユウキは立ち去ることはなく、



「・・・咲藤様が・・・そう望むのであれば・・・」



「・・・は・・・馬鹿かお前は。」



「・・・・・・誰にも必要とされないのは・・・僕も同じ・・・なので・・・」



「・・・・・・」



自嘲気味に笑い、聞いてもいないのにユウキはポツリポツリと自分の過去、そしてブーゲンビリアに来た経緯を話し始めた。







『晃介様と美比呂様には内緒ですよ』



ーーーーそう前置きをして。



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