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5【さよなら我が家】
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「ふんっ」
庭に吊るされたサンドバッグを思いっきり殴るのは、僕の毎朝の日課になっていた。少しでも役に立つように、日々の鍛錬は欠かせないものだ。
「おはよう、ビン。朝から元気だねー。どう?久しぶりに手合わせしてみない?」
少し寝坊したエリルは背伸びをしながら庭にやってきた。パジャマのままのスリッパ姿だった。
「寝起きのエリルじゃ相手にならないよ。それにもう、弱いパンチなんて言わせないよ?」
「何言ってんの。あんたなんか寝てても倒せるわ、よっ」
エリルは急に僕の懐に入って蹴りを入れてきた。だがしっかり片手で受け止める。続け様に攻撃が来るが、難なく避ける。
「だいぶ《千里眼》の使い方、慣れてきたじゃない。って、わっ」
エリルが勢い余って突きを外す。もらった!背中に一直線、蹴りを入れる。
「なーんてねっ」
僕の蹴りは、しなやかに空を裂き、その刹那、彼女の指先が喉元で止まる。
「はい、今日も私の勝ち」
「はー、これで千戦千敗かー」
「まだまだ若いもんには負けられないわ。じゃあ負けたから朝食よろしくね」
事あるごとに手合わせしていたが、いつも負けるのは僕だった。エリルはこの基本的な強さに加え、《風の妖精》の力がある。
「ほとんど無敵だよなー」
俺はバタっと庭に大の字に倒れる。朝日が眩して目を閉じる。でも今日からは、目を閉じてなんていられないんだ。
朝ご飯を食べ終わり片付ける。彼女は何にでもマヨネーズを付けて食べる。色々お手本にしているが、それだけは真似出来なかった。エリルは食後のコーヒーと共に、大きな地図をテーブルに広げた。
「あなたの身体も能力に追いついてきた。そして私のプランもだいぶ練られてきたわ。そろそろ出発の時は近い。準備は良いかしら?」
「うん。待たせちゃってごめんね。僕はいつでも大丈夫だよ」
よし、とエリルは今後の計画を説明した。
「まずこの国の地図の見方は分かるわよね?」
「馬鹿にしないでよエリル。タイムズと呼ばれるこの国の中央部分、丸い地域が大都市イヤー。巨大な壁で仕切られて、条件を満たした者しか通行出来ないエリート層でしょ。その周りに十二に区切られた街がある。そして僕達の住んでいるジャニアは北から二番目に位置するここ」
「その通り。そして私達が目標にするのは、ここよ」
指差したのはほぼ真反対のオーガスだった。
「あれ?イヤーじゃないの?」
「私も最初は直接向かおうとしたわ。でもあなたの《千里眼》のおかげでだいぶ情報が固まったの。私達にはもう一つ必要なメモリーがある。それは超常種《解錠の理》。これは魔女の呪いを解くために、賢者が作りあげたと言われる力の記憶。かなり古いものよ。調べた結果、お父さんの記憶が残されている可能性が高かった建物には、堅固なロックシステムが複数ある。ピッキングや情報推測では歯が立たない代物ばかり」
「そうか。だからこの前僕はオーガスを《千里眼》で見たんだね。無数のロックシステムをその超常種で開けるんだ。そしてそのメモリーがオーガスにあるのか」
「その通り。だけどその先には何があるか分からない」
「うん。僕の力じゃその先までは見えなかった」
「だから私達もなるべく強くなってなくちゃいけない。下見を兼ねて、イヤーに入る。そして随時使えそうな超常種を探しましょう。その足でオーガスに向かうわ」
エリルは地図をしまい、一口コーヒーを飲む。
「ねぇエリル。思ったんだけどさ、何でそんな古い記憶とか、今でも残ってるの?記憶を取り込む技術なんて長い歴史があると言っても、人類規模からしたら最近の事でしょ?」
「それはね、きっと受け継がれて来たからよ。高知種までなら口で伝えられるし、本やネットで調べられる。みんなその面倒をお金で買ってる感じね。でも超常種、ましては古来種は普通に生きてたら存在すら知り得ない物なの。だから未だに超能力なんて、と馬鹿にしてる人がいるわけ。基本的に超常種以上を知ってるのは、裏の人間や組織の一部の関係者くらいよ」
「だから僕も知らなかったんだね」
「超常的な記憶は人から人へ、密かに長い歴史を通して受け継がれてきたらしい。そしてその中の一人が、記憶の抽出技術を利用して、たくさんの超常種を奪い取っていった。そうして成り上がったのが…」
「でもさ、そんな力が有ったら、もっと事件というか戦争というか。表沙汰にならないの?」
エリルは飲んでいたカップを静かに置いた。残ったコーヒーを見つめる目は、怒りと悲しみと恨みとが、複雑に混じり合っている。
「いつか話そうと思ってて何度か言いかけてたんだけど、この機会だし、そろそろ伝えなくちゃね」
「長年調べてて、私の両親が殺されたのはある組織が絡んでいる事が分かったの。それがホヤニス協会。全て秘密裏に動く、裏社会の中心。この国の代表や、警察、裁判所、法律や著名な人達の裏にはいつもホヤニス協会のお膳立てがある。そして超常種が絡んでる事故や事件は全ての情報がもみ消されている」
「そうか。だから誰も知らないのか」
「そう。そして厄介なのが、現状この国にある超常種のメモリーは、ホヤニス協会がほぼ独占しているという事。だからお父さんの記憶も、ホヤニス協会が所持している可能性が高い」
「そんな。もし超常種のメモライザーがたくさんいるなら、エリルでも危ないんじゃないか。何でホヤニス協会が」
「それはね、おそらく私のお父さんはメモリー開発か、もしくはメモリー抽出の研究者だった可能性が高いの。憶測だけど、私が古来種を飲まされてる事からも、何か深い関係者だったと思う。でもそこにある壊れた機会以外は何も情報がない。協会の奴らも私が生き残っているとは思っていないでしょうし」
「でもそんな奴らなら、徹底的に証拠隠滅しそうなのに」
「私が風の結界を張ってるの。だからこの家はあるようで存在しない。ここを知ってるのは私達二人だけよ。今までは旅の途中でも定期的に帰って来てたから何とかなっていたけど、この旅が始まったら長く戻れない。だからこの家とは、今日でさよならよ」
エリルは立ち上がり、パンっと手を叩いた。
「はい、暗い感じはこれにてお終い。最後にもう一つ、報告、というかプレゼントがあるの。じゃーん」
ポケットから出てきたのは、透明な袋に入った記憶カプセルだった。
「これは?」
「これは超常種《癒しの眼差し》。見つめた対象を癒す力がある。ゲームで言うところのヒーラーね。身体の傷はもちろん、心の傷も癒してくれると噂されるレア物よ。手に入れるのに苦労したわ。はい、飲んで」
袋を差し出す手に僕は驚いた。これはエリルが使った方が絶対に良い。僕は《千里眼》という力を、言わばエリルから奪ってしまったのだ。これ以上足手まといにはなりたくない。
「いや、エリルが飲んだ方が良いよ。僕は力不足だし。これ以上足手まといになりたくないよ」
エリルは不思議そうに首を傾げた。
「そうか。あなたここ数年私としか勝負して来なかったから自分の実力を理解してないのね。良い?あなたはもう既に、かなり強いわ。私と良い勝負をしてる時点で、普通の人なら相手にならない。後はメモライザーとの戦いの中で成長するのみ」
「でも、どっちにしてもエリルの方が使いこなせるよ」
彼女は僕の肩に手を置き、話し始めた。
「良い?まず戦闘になった場合を想定すると、私が前線であなたはサポートになると思う。その中で後ろから回復してもらえれば凄く助かる。それにあなたが危ない時は私の速さで守れるはず。それに何より《千里眼》との相性が良過ぎるのよ。考えてみて?例えどんなに離れてても、あなたは私を見る事が出来る。だからどこにいたって私は無敵になるの」
「初めから僕のために?」
「そう、この力はあなたのために探したの。だからさ、受け取ってよ」
僕は納得して、カプセルを飲み込んだ。
「どう?出来そう?早速試して良い?」
新しい記憶を手にした僕の目の前で、エリルはノリノリで自分の手に針を刺す。
「痛ぁ」
そう言って手を差し伸べた。僕は見つめた。彼女の手が癒されるように思って。すると血が引き、針の跡が無くなった。
「凄い」
「よし、これでバッチリね。早速荷物をまとめましょう」
これで僕はまた一つ、エリルを助けられるようになった。あの時の出会いが無ければ、誰かを助けられるなんて考えもしなかった。僕は荷物を鞄に詰めながら、ありがとう、と呟いた。
これから僕達の旅が始まる。エリルの記憶を取り戻すため、二人は住み慣れた我が家にお別れを告げた。
庭に吊るされたサンドバッグを思いっきり殴るのは、僕の毎朝の日課になっていた。少しでも役に立つように、日々の鍛錬は欠かせないものだ。
「おはよう、ビン。朝から元気だねー。どう?久しぶりに手合わせしてみない?」
少し寝坊したエリルは背伸びをしながら庭にやってきた。パジャマのままのスリッパ姿だった。
「寝起きのエリルじゃ相手にならないよ。それにもう、弱いパンチなんて言わせないよ?」
「何言ってんの。あんたなんか寝てても倒せるわ、よっ」
エリルは急に僕の懐に入って蹴りを入れてきた。だがしっかり片手で受け止める。続け様に攻撃が来るが、難なく避ける。
「だいぶ《千里眼》の使い方、慣れてきたじゃない。って、わっ」
エリルが勢い余って突きを外す。もらった!背中に一直線、蹴りを入れる。
「なーんてねっ」
僕の蹴りは、しなやかに空を裂き、その刹那、彼女の指先が喉元で止まる。
「はい、今日も私の勝ち」
「はー、これで千戦千敗かー」
「まだまだ若いもんには負けられないわ。じゃあ負けたから朝食よろしくね」
事あるごとに手合わせしていたが、いつも負けるのは僕だった。エリルはこの基本的な強さに加え、《風の妖精》の力がある。
「ほとんど無敵だよなー」
俺はバタっと庭に大の字に倒れる。朝日が眩して目を閉じる。でも今日からは、目を閉じてなんていられないんだ。
朝ご飯を食べ終わり片付ける。彼女は何にでもマヨネーズを付けて食べる。色々お手本にしているが、それだけは真似出来なかった。エリルは食後のコーヒーと共に、大きな地図をテーブルに広げた。
「あなたの身体も能力に追いついてきた。そして私のプランもだいぶ練られてきたわ。そろそろ出発の時は近い。準備は良いかしら?」
「うん。待たせちゃってごめんね。僕はいつでも大丈夫だよ」
よし、とエリルは今後の計画を説明した。
「まずこの国の地図の見方は分かるわよね?」
「馬鹿にしないでよエリル。タイムズと呼ばれるこの国の中央部分、丸い地域が大都市イヤー。巨大な壁で仕切られて、条件を満たした者しか通行出来ないエリート層でしょ。その周りに十二に区切られた街がある。そして僕達の住んでいるジャニアは北から二番目に位置するここ」
「その通り。そして私達が目標にするのは、ここよ」
指差したのはほぼ真反対のオーガスだった。
「あれ?イヤーじゃないの?」
「私も最初は直接向かおうとしたわ。でもあなたの《千里眼》のおかげでだいぶ情報が固まったの。私達にはもう一つ必要なメモリーがある。それは超常種《解錠の理》。これは魔女の呪いを解くために、賢者が作りあげたと言われる力の記憶。かなり古いものよ。調べた結果、お父さんの記憶が残されている可能性が高かった建物には、堅固なロックシステムが複数ある。ピッキングや情報推測では歯が立たない代物ばかり」
「そうか。だからこの前僕はオーガスを《千里眼》で見たんだね。無数のロックシステムをその超常種で開けるんだ。そしてそのメモリーがオーガスにあるのか」
「その通り。だけどその先には何があるか分からない」
「うん。僕の力じゃその先までは見えなかった」
「だから私達もなるべく強くなってなくちゃいけない。下見を兼ねて、イヤーに入る。そして随時使えそうな超常種を探しましょう。その足でオーガスに向かうわ」
エリルは地図をしまい、一口コーヒーを飲む。
「ねぇエリル。思ったんだけどさ、何でそんな古い記憶とか、今でも残ってるの?記憶を取り込む技術なんて長い歴史があると言っても、人類規模からしたら最近の事でしょ?」
「それはね、きっと受け継がれて来たからよ。高知種までなら口で伝えられるし、本やネットで調べられる。みんなその面倒をお金で買ってる感じね。でも超常種、ましては古来種は普通に生きてたら存在すら知り得ない物なの。だから未だに超能力なんて、と馬鹿にしてる人がいるわけ。基本的に超常種以上を知ってるのは、裏の人間や組織の一部の関係者くらいよ」
「だから僕も知らなかったんだね」
「超常的な記憶は人から人へ、密かに長い歴史を通して受け継がれてきたらしい。そしてその中の一人が、記憶の抽出技術を利用して、たくさんの超常種を奪い取っていった。そうして成り上がったのが…」
「でもさ、そんな力が有ったら、もっと事件というか戦争というか。表沙汰にならないの?」
エリルは飲んでいたカップを静かに置いた。残ったコーヒーを見つめる目は、怒りと悲しみと恨みとが、複雑に混じり合っている。
「いつか話そうと思ってて何度か言いかけてたんだけど、この機会だし、そろそろ伝えなくちゃね」
「長年調べてて、私の両親が殺されたのはある組織が絡んでいる事が分かったの。それがホヤニス協会。全て秘密裏に動く、裏社会の中心。この国の代表や、警察、裁判所、法律や著名な人達の裏にはいつもホヤニス協会のお膳立てがある。そして超常種が絡んでる事故や事件は全ての情報がもみ消されている」
「そうか。だから誰も知らないのか」
「そう。そして厄介なのが、現状この国にある超常種のメモリーは、ホヤニス協会がほぼ独占しているという事。だからお父さんの記憶も、ホヤニス協会が所持している可能性が高い」
「そんな。もし超常種のメモライザーがたくさんいるなら、エリルでも危ないんじゃないか。何でホヤニス協会が」
「それはね、おそらく私のお父さんはメモリー開発か、もしくはメモリー抽出の研究者だった可能性が高いの。憶測だけど、私が古来種を飲まされてる事からも、何か深い関係者だったと思う。でもそこにある壊れた機会以外は何も情報がない。協会の奴らも私が生き残っているとは思っていないでしょうし」
「でもそんな奴らなら、徹底的に証拠隠滅しそうなのに」
「私が風の結界を張ってるの。だからこの家はあるようで存在しない。ここを知ってるのは私達二人だけよ。今までは旅の途中でも定期的に帰って来てたから何とかなっていたけど、この旅が始まったら長く戻れない。だからこの家とは、今日でさよならよ」
エリルは立ち上がり、パンっと手を叩いた。
「はい、暗い感じはこれにてお終い。最後にもう一つ、報告、というかプレゼントがあるの。じゃーん」
ポケットから出てきたのは、透明な袋に入った記憶カプセルだった。
「これは?」
「これは超常種《癒しの眼差し》。見つめた対象を癒す力がある。ゲームで言うところのヒーラーね。身体の傷はもちろん、心の傷も癒してくれると噂されるレア物よ。手に入れるのに苦労したわ。はい、飲んで」
袋を差し出す手に僕は驚いた。これはエリルが使った方が絶対に良い。僕は《千里眼》という力を、言わばエリルから奪ってしまったのだ。これ以上足手まといにはなりたくない。
「いや、エリルが飲んだ方が良いよ。僕は力不足だし。これ以上足手まといになりたくないよ」
エリルは不思議そうに首を傾げた。
「そうか。あなたここ数年私としか勝負して来なかったから自分の実力を理解してないのね。良い?あなたはもう既に、かなり強いわ。私と良い勝負をしてる時点で、普通の人なら相手にならない。後はメモライザーとの戦いの中で成長するのみ」
「でも、どっちにしてもエリルの方が使いこなせるよ」
彼女は僕の肩に手を置き、話し始めた。
「良い?まず戦闘になった場合を想定すると、私が前線であなたはサポートになると思う。その中で後ろから回復してもらえれば凄く助かる。それにあなたが危ない時は私の速さで守れるはず。それに何より《千里眼》との相性が良過ぎるのよ。考えてみて?例えどんなに離れてても、あなたは私を見る事が出来る。だからどこにいたって私は無敵になるの」
「初めから僕のために?」
「そう、この力はあなたのために探したの。だからさ、受け取ってよ」
僕は納得して、カプセルを飲み込んだ。
「どう?出来そう?早速試して良い?」
新しい記憶を手にした僕の目の前で、エリルはノリノリで自分の手に針を刺す。
「痛ぁ」
そう言って手を差し伸べた。僕は見つめた。彼女の手が癒されるように思って。すると血が引き、針の跡が無くなった。
「凄い」
「よし、これでバッチリね。早速荷物をまとめましょう」
これで僕はまた一つ、エリルを助けられるようになった。あの時の出会いが無ければ、誰かを助けられるなんて考えもしなかった。僕は荷物を鞄に詰めながら、ありがとう、と呟いた。
これから僕達の旅が始まる。エリルの記憶を取り戻すため、二人は住み慣れた我が家にお別れを告げた。
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