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7.一ノ谷の戦い編
第48話(1184年1月) 昨日の敵は今日の友
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――木曽義仲軍との戦いから三か月後。
「オーバーキルすぎんだろ……」
貴一は熊若と京・宇治川で木曽義仲軍と鎌倉軍が戦っているのを木の上から観戦していた。
義仲軍が500にも満たないのに対し、鎌倉軍は2万もいる。
木曽義仲は出雲大社軍に敗れた後、備中国(岡山県西部)で平家にも負けた。
義仲を頼りにならぬと考えた後白河法皇は、義仲に一言も言わずに源頼朝軍に上洛をうながす。後でそのことを知った義仲は大いに怒り、法皇を幽閉したがすでに手遅れだった。
源頼朝の弟である範頼・義経が大軍を引き連れて近江まで来ていることがわかると、義仲の部下や同盟者は、みな逃げ去ってしまい、義仲の元に残ったのは1000騎足らずだった。
「おいおい、関東の武者どもが先陣争いをしているよ。放っておけば逃げる敵なのに、全力でボコりにいってるよ。鬼畜だなー。熊若、京へ戻ろう。ここはもうじき突破される」
木から飛び降りて、貴一は言った。
馬を走らせながら、熊若は聞く。
「本当に義仲をお助けになるつもりですか?」
「義仲が法皇を襲撃したと聞いて欲しくなった。俺が天皇制を無くしたいのは知っているよね。でもね、感じるんだ。俺や蝦夷の熊若とは違い、大和人にとって天皇は特別な存在なんだって。大和人は土壇場になったら、きっと天皇に手を出せないと思う。だから、法皇や天皇の権威を恐れない義仲は貴重な男なんだ。無知の蛮勇だとしてもね」
貴一が法皇は幽閉されている院御所に着くと、木曽義仲と巴御前が100騎で守っていた。
弓を引き絞っている義仲に向かって貴一が叫ぶ。
「おーい、義仲。戦うだけ無駄だ。敵は5万以上いるぞ――コラ!矢を放つんじゃない! 今日は味方だってば!」
「嘘をつけ! 源頼朝軍も飢饉のせいで2000しかいないはずだ!」
「それは、お前を油断させるために義経が流した噂だよ。ほら急がないと、手柄欲しさに狂った獣が群れでやってくるぞ。鞍馬山ならお前を匿える」
負傷した伝令がやってきて敗北を義仲に告げる。
「宇田川にいる味方は敵の大軍により全滅! 北陸道につながる瀬田ももうもちません!」
巴御前が「ああ……」と悲嘆の声をあげる。
貴一がゆっくりと近づきながら話す。
「この勢いだと、逃げるのも難しいかもね――だが、俺なら逃げ切れる。最強だからね。義仲、鎧を貸せ。身代わりになるよ。お前は僧兵の格好をして鞍馬山に逃げるんだ。案内は熊若がする」
義仲は貴一の顔をじっと見て行った。
「無理だ――その顔では誰もわしだとは思うまい……」
「ひどいこと言うな、おい! 助けるのやめようかな」
巴御前が義仲に言う。
「殿、確かに美男ではございませんが、私が側にいれば敵も殿だと思いますわ。義仲と巴はいつも一緒にいるのは皆が知っていますから」
「しかし、それでは巴が!」
「好きな殿のために、命をかけるのは女の幸せ! 私が死んでも魂はいつもそばにあると思し召しください!」
二人は両手で握って見つめあっていた。
――俺はフツメンだっつーの! 人の顔をディスリながら、二人の世界に入ってんじゃないよ。
「はいはい、話はついたね。じゃあ、鎧を脱いでくれ。護衛の100騎は俺とともに、山陰道に入り出雲大社に向かう。いいな!」
貴一と義仲が着替え終わると、遠くで砂煙が上がるのが見えた。
「よし、俺が殿をつとめる。巴御前は敵が近づいたら俺の間合いから離れてね。同士討ちするから。それでは、全軍退却!!」
貴一たちが逃げ始めて、わずかな時間で追手が迫ってきた。
――さすが坂東武者。馬に慣れている。
馬群から数頭飛び出してくる。彼らはレースでもしているかのように先頭を争っていた。後ろに味方がついてきているかどうかなんて気にしちゃいない。
――あいつら俺じゃなく、味方を警戒している。手柄を狙うものにとっては味方ふぁライバルってワケね。
追手の一人目が大声で名乗りながら太刀を打ち込んできた。貴一が振り向きながら受ける。
キィン! 貴一が相手を見た。
――後ろ向きで受けたとはいえ、いい打ち込みだ。侍大将クラスか?
二人目、三人目も追いついてきて、貴一に打ちかかってくる。
――おいおい、みな強いじゃないか! どうなってるんだ!
貴一は追手を斬りながら、驚いていた。
「うおっ!」
貴一は思わず声をあげる。斬った相手がひるむこともなく、血を流しながら攻撃してきたからだ。
――これが坂東武者か。やばい奴らだ。目も超ギラついているし、こえーよ。
「敵を一太刀で斬らないと!」
巴御前が大声で貴一に言った。
「え? なんで?」
追手の一人が言う。
「こいつ本当に義仲か? 美男と聞いたが全然違うぞ」
「これ以上、俺の顔をディスんじゃねえ!!!」
切れた貴一は言った男の首を跳ね飛ばした。
「お前もブサイクにしてやるぅ!」
もう一人の顔面を突き刺す。
頭蓋骨を貫いたために抜くのに少し手間取っていると、一人が逃げ出した。
「やばっ、逃がしてしまう」
「ご安心ください」
貴一が振り向くと、巴御前がヘッドロックの形で敵の首を締めあげていた。
「あのー、巴さん。その武者、結構強いはずなんですけど……。あっ、ボキッていった」
巴御前の助けもあって、貴一たちは無事、追手から逃げ切ることができた。
「オーバーキルすぎんだろ……」
貴一は熊若と京・宇治川で木曽義仲軍と鎌倉軍が戦っているのを木の上から観戦していた。
義仲軍が500にも満たないのに対し、鎌倉軍は2万もいる。
木曽義仲は出雲大社軍に敗れた後、備中国(岡山県西部)で平家にも負けた。
義仲を頼りにならぬと考えた後白河法皇は、義仲に一言も言わずに源頼朝軍に上洛をうながす。後でそのことを知った義仲は大いに怒り、法皇を幽閉したがすでに手遅れだった。
源頼朝の弟である範頼・義経が大軍を引き連れて近江まで来ていることがわかると、義仲の部下や同盟者は、みな逃げ去ってしまい、義仲の元に残ったのは1000騎足らずだった。
「おいおい、関東の武者どもが先陣争いをしているよ。放っておけば逃げる敵なのに、全力でボコりにいってるよ。鬼畜だなー。熊若、京へ戻ろう。ここはもうじき突破される」
木から飛び降りて、貴一は言った。
馬を走らせながら、熊若は聞く。
「本当に義仲をお助けになるつもりですか?」
「義仲が法皇を襲撃したと聞いて欲しくなった。俺が天皇制を無くしたいのは知っているよね。でもね、感じるんだ。俺や蝦夷の熊若とは違い、大和人にとって天皇は特別な存在なんだって。大和人は土壇場になったら、きっと天皇に手を出せないと思う。だから、法皇や天皇の権威を恐れない義仲は貴重な男なんだ。無知の蛮勇だとしてもね」
貴一が法皇は幽閉されている院御所に着くと、木曽義仲と巴御前が100騎で守っていた。
弓を引き絞っている義仲に向かって貴一が叫ぶ。
「おーい、義仲。戦うだけ無駄だ。敵は5万以上いるぞ――コラ!矢を放つんじゃない! 今日は味方だってば!」
「嘘をつけ! 源頼朝軍も飢饉のせいで2000しかいないはずだ!」
「それは、お前を油断させるために義経が流した噂だよ。ほら急がないと、手柄欲しさに狂った獣が群れでやってくるぞ。鞍馬山ならお前を匿える」
負傷した伝令がやってきて敗北を義仲に告げる。
「宇田川にいる味方は敵の大軍により全滅! 北陸道につながる瀬田ももうもちません!」
巴御前が「ああ……」と悲嘆の声をあげる。
貴一がゆっくりと近づきながら話す。
「この勢いだと、逃げるのも難しいかもね――だが、俺なら逃げ切れる。最強だからね。義仲、鎧を貸せ。身代わりになるよ。お前は僧兵の格好をして鞍馬山に逃げるんだ。案内は熊若がする」
義仲は貴一の顔をじっと見て行った。
「無理だ――その顔では誰もわしだとは思うまい……」
「ひどいこと言うな、おい! 助けるのやめようかな」
巴御前が義仲に言う。
「殿、確かに美男ではございませんが、私が側にいれば敵も殿だと思いますわ。義仲と巴はいつも一緒にいるのは皆が知っていますから」
「しかし、それでは巴が!」
「好きな殿のために、命をかけるのは女の幸せ! 私が死んでも魂はいつもそばにあると思し召しください!」
二人は両手で握って見つめあっていた。
――俺はフツメンだっつーの! 人の顔をディスリながら、二人の世界に入ってんじゃないよ。
「はいはい、話はついたね。じゃあ、鎧を脱いでくれ。護衛の100騎は俺とともに、山陰道に入り出雲大社に向かう。いいな!」
貴一と義仲が着替え終わると、遠くで砂煙が上がるのが見えた。
「よし、俺が殿をつとめる。巴御前は敵が近づいたら俺の間合いから離れてね。同士討ちするから。それでは、全軍退却!!」
貴一たちが逃げ始めて、わずかな時間で追手が迫ってきた。
――さすが坂東武者。馬に慣れている。
馬群から数頭飛び出してくる。彼らはレースでもしているかのように先頭を争っていた。後ろに味方がついてきているかどうかなんて気にしちゃいない。
――あいつら俺じゃなく、味方を警戒している。手柄を狙うものにとっては味方ふぁライバルってワケね。
追手の一人目が大声で名乗りながら太刀を打ち込んできた。貴一が振り向きながら受ける。
キィン! 貴一が相手を見た。
――後ろ向きで受けたとはいえ、いい打ち込みだ。侍大将クラスか?
二人目、三人目も追いついてきて、貴一に打ちかかってくる。
――おいおい、みな強いじゃないか! どうなってるんだ!
貴一は追手を斬りながら、驚いていた。
「うおっ!」
貴一は思わず声をあげる。斬った相手がひるむこともなく、血を流しながら攻撃してきたからだ。
――これが坂東武者か。やばい奴らだ。目も超ギラついているし、こえーよ。
「敵を一太刀で斬らないと!」
巴御前が大声で貴一に言った。
「え? なんで?」
追手の一人が言う。
「こいつ本当に義仲か? 美男と聞いたが全然違うぞ」
「これ以上、俺の顔をディスんじゃねえ!!!」
切れた貴一は言った男の首を跳ね飛ばした。
「お前もブサイクにしてやるぅ!」
もう一人の顔面を突き刺す。
頭蓋骨を貫いたために抜くのに少し手間取っていると、一人が逃げ出した。
「やばっ、逃がしてしまう」
「ご安心ください」
貴一が振り向くと、巴御前がヘッドロックの形で敵の首を締めあげていた。
「あのー、巴さん。その武者、結構強いはずなんですけど……。あっ、ボキッていった」
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