4 / 136
1.京都修行編
第2話(1172年3月) 匿名投票
しおりを挟む
鞍馬山から京までの道中。
「なんか悪いね、付き合ってもらって。名前は?」
「熊若と申します」
貴一は熊若と名乗る少年に、京までの道案内をさせていた。
熊若は貴一を怖れぬばかりか、案内するので連れて行ってほしいと志願してきたのだ。
「寺に戻ってから、叱られたりしない?」
「もう戻りたくはありません! 何でもします! いっしょにいさせてください!」
「俺はありがたいけどさ。寺で嫌な事でもあったの?」
「私を抱こうとする僧がいるのです。男に抱かれるのは嫌です!」
「そうかー。でもLGBTを嫌っちゃいかんぞ。そもそも性というものだな――はっ! ごめん、ごめん。それ以前に子供を抱こうとする奴はアウトだよね。熊若は年はいくつ?」
「10歳です。寺が嫌いな理由は他にもあります。いじめられるのです」
「いじめは良くないね。理由は何なの?」
「私が蝦夷の子だからです。蝦夷は北に住んでいる狩猟民族です。寒いところにいるせいか、和人と比べると体毛が多く、『毛人』とからかわれるのです」
「見た目の悪口なんて最悪だな。今も蝦夷は差別されているのか?」
貴一の正義感がムクムクと大きくなる。
「どうでしょう。幼い時に奥州を出てきたのでわかりません」
「よし分かった。安心しろ! 熊若は俺が守ってやる」
「剣術も教えてくれますか?」
熊若が目を輝かせて見てくる。
「うーん。自分の身を守れる程度ならな。大きな力は争いを誘う。そもそも戦争というものは――」
「ありがとうございます! よーし、強くなるぞ!」
――後半の言葉は聞いていないね。まだ子供だ。そのうち分かればいいさ。
「なあ、熊若は子供たちの中でも賢いほうなんだよね? 俺のことで知っていることを言ってみてくれないか?」
「中国の兵法書がすべて頭に入っていて、剣の達人です」
「他にはないか」
「……ありますが、きっと悪い噂です。気になさることはないでしょう」
「いいから、言ってみろ。怒らないから」
「陰陽師の家に生まれたのに天文を見ず、兵法書ばかりを見ていて陰陽寮から追放された。保元・平治の乱で応援したほうが必ず負ける疫病神。それに――」
「もういい! もういい! 悪口はネットだけで十分だ」
――くそっ、チートキャラに転生したんじゃ無かったのかよ。変な奴で嫌われ者じゃん。しかし、俺は陰陽師のやつらと因縁があるらしいが、どうも思い出せない。
「法眼様、先に興福寺まで足を延ばしませんか? 強訴、法眼様の言うデモが起こるとの噂です」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三日後、貴一たちは大和国(奈良)に入り、興福寺の広い境内に行くと、大勢の僧兵が集まっていた。貴一は熊若の支持で顔を布で覆っている。
「それにしても凄い数だ。3000人ぐらいいるんじゃない? 皆、布で顔を隠しているけど、一段高いところにいる僧たちは覆面をしていないね。あれは何でなの?」
「興福寺の高僧たちです。発議の内容を説明する役ですが、すでに終わっているようです」
広場から声が上がり始める。
「尤も尤も!」
「謂れ無し!」
「これは何? なんで、みんな変な声で叫んでいるの」
「発議に対して賛否を表しているのです。声を変えているのは覆面と同じく、誰か分からないようにするためです。これなら、高僧たちに対して反対意見を言っても、後で処分されることはありません。覆面の僧たちは寺での位は低いのです」
「へー、匿名による直接投票ってことね! やるじゃん! 興福寺」
「尤もの声が多かったですね。すぐに動きますよ」
高僧が強訴を行うことを宣言すると、興福寺全体がざわめきだした」
「急ぎましょう。遅れると興福寺の大衆たちで道が通れなくなります」
貴一はうなずくと、急いで京への道を先回りした。
――しかし、何なのだ、この身体。どれだけ歩こうとも疲れが全く出ない。鍛えすぎだろ! 呼吸の仕方もなんか変だし。なんか波紋でも使えそう。
熊若も子供なのに頑張ってついてきている。背負ってやると何度言っても聞かないのだ。
「しかし、凄い数だったな。あれだけの坊主。どうやって食っているのだろう?」
「法眼様は本当に記憶が無いのですね。興福寺は大和国まるまる寺の所領なのですよ。数千人程度は簡単に養えます」
「えっ、そうなの! 寺が国一個持ってるって、凄くない!」
「名門藤原氏の氏寺ですからね。叡山(延暦寺)も同じくらい所領を持ってますよ」
「マジか! 寺ヤバい!」
熊若は貴一が発する分からない言葉はもう聞き流していた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2人は一足先に後白河法皇が院政を行っている御所の近くに着いた。
「熊若、御所までの通りの家や屋敷はみんな扉を閉ざしていたね」
「とばっちりを怖れているのですよ。強訴の噂は京に届いています。それにほら」
内裏の前には多くの武士が待ち構えていた。
「なるほど、大規模デモの際に商店がシャッターを下ろすのと同じか。武士はデモ隊を抑える機動隊ってわけだな。おもしろそうだ。よし、屋根の上で見よう」
貴一は熊若を抱えると、ひょいと屋根の上に飛び乗る。ここまでの道中、いろんな動きを試していたため、この異常な身体能力の使い方に慣れ始めていた。
しばらくすると、興福寺の僧兵が大挙してやってきた。
「あの輿の上に載っている木は何だ。神社で良く見るしめ縄って言うんだっけ? 縄で巻かれて白のギザギザの紙がついている」
「春日明神の御神体です。神鏡もいっしょになっています。春日神社は興福寺の支配下の神社です」
「シンボル、象徴的なものか。おっ、押し合い始めたぞ。意外と平和的ではないか」
「これで朝廷側が引けばそうです。しかし、これからどうなるか――」
貴一が興奮した声をあげる。
「おっ、坊主が石を投げ始めた! 盛り上がってきたぞ。さあ、どうでる。国家の犬」
内裏を守っている武士の侍大将は、矢を放つなと命令していた。死傷者が出ないように格闘のみに留めているようだ。
「武器を使っての弾圧はしないワケね。ん? 弓を持っている坊主が出て来た! やりすぎだって、バカ! デモじゃなく内乱になっちゃう!」
案の定、僧兵の放った矢で武士に死者が出ると、武士側も弓矢で応戦してきた。次々と僧たちが逃げ出していく。
「あーあ、失敗しちゃった。敵は武士なんだから武器での戦いで勝てるわけないじゃん」
「いいえ、興福寺の勝ちですよ。ほら、春日神木が内裏の門の前に置かれています」
「慌てて忘れていたんじゃなくて? 御神体を捨てたらバチが当たるでしょ」
「春日神木は春日神社の神人以外がどかすと神罰が下ります。門の前に置かれては政に支障が出ますから、どかしてもらうために朝廷は興福寺の要求を聞くしかないのです」
「へえ、そんなルールがあるのか。おもしろいな――で、興福寺の要求は何だったんだろう。坊主たちは叫んでいたけど、よく分かんなかった」
「天台座主の流罪を叫んでいました」
「天台座主ってのは、朝廷の偉い人なの? だとしたら気分がいいね。デモで政治家の首を飛ばすどころか、流罪にまでできるなんて」
熊若はドン引きした顔で言う。
「いや、朝廷ではなく、比叡山延暦寺で一番偉い人ですよ。延暦寺と興福寺は犬猿の仲です」
「じゃあ、今回の強訴は寺同士の揉め事なの? 民のことを思ってじゃなくて」
「いつも、そうですよ」
「思ってたんと違う!」
貴一はがっくり肩を落した。
====================================
●大和国(奈良県)の石高は太閤検地のときで48万石。鎌倉幕府成立時の日本の人口が760万人。江戸幕府成立時が1230万人。比率は1:1.6。この比率を石高に当てはめると、当時、大和国を支配していた興福寺の寺領は30万石。延暦寺も近江をはじめかなりの寺領を持っていたようです。1万石で動員できる兵は250人だから、7500人の僧兵を維持できると仮定して書いています。
「なんか悪いね、付き合ってもらって。名前は?」
「熊若と申します」
貴一は熊若と名乗る少年に、京までの道案内をさせていた。
熊若は貴一を怖れぬばかりか、案内するので連れて行ってほしいと志願してきたのだ。
「寺に戻ってから、叱られたりしない?」
「もう戻りたくはありません! 何でもします! いっしょにいさせてください!」
「俺はありがたいけどさ。寺で嫌な事でもあったの?」
「私を抱こうとする僧がいるのです。男に抱かれるのは嫌です!」
「そうかー。でもLGBTを嫌っちゃいかんぞ。そもそも性というものだな――はっ! ごめん、ごめん。それ以前に子供を抱こうとする奴はアウトだよね。熊若は年はいくつ?」
「10歳です。寺が嫌いな理由は他にもあります。いじめられるのです」
「いじめは良くないね。理由は何なの?」
「私が蝦夷の子だからです。蝦夷は北に住んでいる狩猟民族です。寒いところにいるせいか、和人と比べると体毛が多く、『毛人』とからかわれるのです」
「見た目の悪口なんて最悪だな。今も蝦夷は差別されているのか?」
貴一の正義感がムクムクと大きくなる。
「どうでしょう。幼い時に奥州を出てきたのでわかりません」
「よし分かった。安心しろ! 熊若は俺が守ってやる」
「剣術も教えてくれますか?」
熊若が目を輝かせて見てくる。
「うーん。自分の身を守れる程度ならな。大きな力は争いを誘う。そもそも戦争というものは――」
「ありがとうございます! よーし、強くなるぞ!」
――後半の言葉は聞いていないね。まだ子供だ。そのうち分かればいいさ。
「なあ、熊若は子供たちの中でも賢いほうなんだよね? 俺のことで知っていることを言ってみてくれないか?」
「中国の兵法書がすべて頭に入っていて、剣の達人です」
「他にはないか」
「……ありますが、きっと悪い噂です。気になさることはないでしょう」
「いいから、言ってみろ。怒らないから」
「陰陽師の家に生まれたのに天文を見ず、兵法書ばかりを見ていて陰陽寮から追放された。保元・平治の乱で応援したほうが必ず負ける疫病神。それに――」
「もういい! もういい! 悪口はネットだけで十分だ」
――くそっ、チートキャラに転生したんじゃ無かったのかよ。変な奴で嫌われ者じゃん。しかし、俺は陰陽師のやつらと因縁があるらしいが、どうも思い出せない。
「法眼様、先に興福寺まで足を延ばしませんか? 強訴、法眼様の言うデモが起こるとの噂です」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三日後、貴一たちは大和国(奈良)に入り、興福寺の広い境内に行くと、大勢の僧兵が集まっていた。貴一は熊若の支持で顔を布で覆っている。
「それにしても凄い数だ。3000人ぐらいいるんじゃない? 皆、布で顔を隠しているけど、一段高いところにいる僧たちは覆面をしていないね。あれは何でなの?」
「興福寺の高僧たちです。発議の内容を説明する役ですが、すでに終わっているようです」
広場から声が上がり始める。
「尤も尤も!」
「謂れ無し!」
「これは何? なんで、みんな変な声で叫んでいるの」
「発議に対して賛否を表しているのです。声を変えているのは覆面と同じく、誰か分からないようにするためです。これなら、高僧たちに対して反対意見を言っても、後で処分されることはありません。覆面の僧たちは寺での位は低いのです」
「へー、匿名による直接投票ってことね! やるじゃん! 興福寺」
「尤もの声が多かったですね。すぐに動きますよ」
高僧が強訴を行うことを宣言すると、興福寺全体がざわめきだした」
「急ぎましょう。遅れると興福寺の大衆たちで道が通れなくなります」
貴一はうなずくと、急いで京への道を先回りした。
――しかし、何なのだ、この身体。どれだけ歩こうとも疲れが全く出ない。鍛えすぎだろ! 呼吸の仕方もなんか変だし。なんか波紋でも使えそう。
熊若も子供なのに頑張ってついてきている。背負ってやると何度言っても聞かないのだ。
「しかし、凄い数だったな。あれだけの坊主。どうやって食っているのだろう?」
「法眼様は本当に記憶が無いのですね。興福寺は大和国まるまる寺の所領なのですよ。数千人程度は簡単に養えます」
「えっ、そうなの! 寺が国一個持ってるって、凄くない!」
「名門藤原氏の氏寺ですからね。叡山(延暦寺)も同じくらい所領を持ってますよ」
「マジか! 寺ヤバい!」
熊若は貴一が発する分からない言葉はもう聞き流していた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2人は一足先に後白河法皇が院政を行っている御所の近くに着いた。
「熊若、御所までの通りの家や屋敷はみんな扉を閉ざしていたね」
「とばっちりを怖れているのですよ。強訴の噂は京に届いています。それにほら」
内裏の前には多くの武士が待ち構えていた。
「なるほど、大規模デモの際に商店がシャッターを下ろすのと同じか。武士はデモ隊を抑える機動隊ってわけだな。おもしろそうだ。よし、屋根の上で見よう」
貴一は熊若を抱えると、ひょいと屋根の上に飛び乗る。ここまでの道中、いろんな動きを試していたため、この異常な身体能力の使い方に慣れ始めていた。
しばらくすると、興福寺の僧兵が大挙してやってきた。
「あの輿の上に載っている木は何だ。神社で良く見るしめ縄って言うんだっけ? 縄で巻かれて白のギザギザの紙がついている」
「春日明神の御神体です。神鏡もいっしょになっています。春日神社は興福寺の支配下の神社です」
「シンボル、象徴的なものか。おっ、押し合い始めたぞ。意外と平和的ではないか」
「これで朝廷側が引けばそうです。しかし、これからどうなるか――」
貴一が興奮した声をあげる。
「おっ、坊主が石を投げ始めた! 盛り上がってきたぞ。さあ、どうでる。国家の犬」
内裏を守っている武士の侍大将は、矢を放つなと命令していた。死傷者が出ないように格闘のみに留めているようだ。
「武器を使っての弾圧はしないワケね。ん? 弓を持っている坊主が出て来た! やりすぎだって、バカ! デモじゃなく内乱になっちゃう!」
案の定、僧兵の放った矢で武士に死者が出ると、武士側も弓矢で応戦してきた。次々と僧たちが逃げ出していく。
「あーあ、失敗しちゃった。敵は武士なんだから武器での戦いで勝てるわけないじゃん」
「いいえ、興福寺の勝ちですよ。ほら、春日神木が内裏の門の前に置かれています」
「慌てて忘れていたんじゃなくて? 御神体を捨てたらバチが当たるでしょ」
「春日神木は春日神社の神人以外がどかすと神罰が下ります。門の前に置かれては政に支障が出ますから、どかしてもらうために朝廷は興福寺の要求を聞くしかないのです」
「へえ、そんなルールがあるのか。おもしろいな――で、興福寺の要求は何だったんだろう。坊主たちは叫んでいたけど、よく分かんなかった」
「天台座主の流罪を叫んでいました」
「天台座主ってのは、朝廷の偉い人なの? だとしたら気分がいいね。デモで政治家の首を飛ばすどころか、流罪にまでできるなんて」
熊若はドン引きした顔で言う。
「いや、朝廷ではなく、比叡山延暦寺で一番偉い人ですよ。延暦寺と興福寺は犬猿の仲です」
「じゃあ、今回の強訴は寺同士の揉め事なの? 民のことを思ってじゃなくて」
「いつも、そうですよ」
「思ってたんと違う!」
貴一はがっくり肩を落した。
====================================
●大和国(奈良県)の石高は太閤検地のときで48万石。鎌倉幕府成立時の日本の人口が760万人。江戸幕府成立時が1230万人。比率は1:1.6。この比率を石高に当てはめると、当時、大和国を支配していた興福寺の寺領は30万石。延暦寺も近江をはじめかなりの寺領を持っていたようです。1万石で動員できる兵は250人だから、7500人の僧兵を維持できると仮定して書いています。
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

転生して何故か聖女なった私は、婚約破棄されたうえに、聖女を解任される。「え?」 婚約者様。勝手に聖女を解任して大丈夫? 後は知りませんよ
幸之丞
ファンタジー
聖女のお仕事は、精霊のみなさまに助けてもらって国を守る結界を展開することです。
この世界に転生した聖女のエリーゼは、公爵家の子息と婚約しています。
精霊から愛されているエリーゼは、聖女としての能力も高く、国と結界を維持する組織にとって重要な立場にいます。
しかし、ある夜。エリーゼは、婚約破棄されます。
しかも婚約者様が、勝手に聖女の任を解いてしまうのです。
聖女の任を解かれたエリーゼは「ラッキー」と喜ぶのですが……
この国『ガイスト王国』は、どの様なことになるのでしょう。
――――――――――――――――
この物語を見つけていただきありがとうございます。
少しでも楽しんでいただければ、嬉しいです。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~
於田縫紀
ファンタジー
ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。
しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。
そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。
対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる