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壁の中のアイツ②
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集めたものは砂糖水を入れた器3つ、金属のスプーン3本、自分が大切にしているもの、俺の場合ゲームソフトだ。ゲームソフトを中心に三角に器を置き、砂糖水を入れる。器にスプーンを入れる。そして、自分は壁に手を当て、出てこい…!と念じる。
「何だこれ?本当に意味あるのか?何も起きなかったら、一生黙っててもらうぞ。」
「俺だって出たいんだ。嘘はつかない。」
準備をし、俺はアイツに言われるがまま、壁に手を当て、出てこい、と念じた。
突然器とスプーンが弾けん飛んだ!すると壁から、いらないものを掃き出すかのように若い男が放り出されてきた!少しよろめいていたが、すぐに立ち上がり、
「いや~ありがとう!やっと外に出られたよ!やっぱり外の空気はいいね。」
俺は驚いてまたも声が出ない。まさか本当に人がいるとは思ってもみなかった。
「どれくらい経ったのかな?今何月何日?」
「令和5年4月12日だけど…」
「3ヶ月かぁ…だいぶ経ったのか…まぁいいか。これで自由なんだし。それじゃあとはよろしく!」
「よろしく?」
その言葉を聞いた瞬間、俺の体ひとりでには吸い込まれるように白い壁に向かっていた。反対方向に走って逃げようとしても、強い力で引っ張られる!壁がうめく様な声出しながら大きな口を開いた…!若い男は自由を手にし、解放感に満ち溢れた表情でこちらを見ていた。俺はなす術が無かった。
壁から出てきた若い男は、壁に向かって、
「ごめんね~だますつもりはなかったんだけど、この部屋の壁はどうやら出てきたら、代わりに入る者が必要みたいなんだ。」
俺は混乱して訳がわからない。
「出たい?出たいなら次の入居者を上手く誘導するんだね。今日の僕みたいに。でもこの部屋からまた行方不明者が出たことになるから…誰も来ないかもね…」
おい、冗談じゃない!
「あ…家賃かなり滞納したな…大家に見つからないようにしなきゃな。あ!それじゃ、健闘を祈るよ。」
男が玄関から出ていく音がした。残ったのは暗闇と静寂だけだった。
「疲れた~やっと着いたよ。これで俺も1人暮らしデビューだ!」
「おい、出してくれ。」
「何だこれ?本当に意味あるのか?何も起きなかったら、一生黙っててもらうぞ。」
「俺だって出たいんだ。嘘はつかない。」
準備をし、俺はアイツに言われるがまま、壁に手を当て、出てこい、と念じた。
突然器とスプーンが弾けん飛んだ!すると壁から、いらないものを掃き出すかのように若い男が放り出されてきた!少しよろめいていたが、すぐに立ち上がり、
「いや~ありがとう!やっと外に出られたよ!やっぱり外の空気はいいね。」
俺は驚いてまたも声が出ない。まさか本当に人がいるとは思ってもみなかった。
「どれくらい経ったのかな?今何月何日?」
「令和5年4月12日だけど…」
「3ヶ月かぁ…だいぶ経ったのか…まぁいいか。これで自由なんだし。それじゃあとはよろしく!」
「よろしく?」
その言葉を聞いた瞬間、俺の体ひとりでには吸い込まれるように白い壁に向かっていた。反対方向に走って逃げようとしても、強い力で引っ張られる!壁がうめく様な声出しながら大きな口を開いた…!若い男は自由を手にし、解放感に満ち溢れた表情でこちらを見ていた。俺はなす術が無かった。
壁から出てきた若い男は、壁に向かって、
「ごめんね~だますつもりはなかったんだけど、この部屋の壁はどうやら出てきたら、代わりに入る者が必要みたいなんだ。」
俺は混乱して訳がわからない。
「出たい?出たいなら次の入居者を上手く誘導するんだね。今日の僕みたいに。でもこの部屋からまた行方不明者が出たことになるから…誰も来ないかもね…」
おい、冗談じゃない!
「あ…家賃かなり滞納したな…大家に見つからないようにしなきゃな。あ!それじゃ、健闘を祈るよ。」
男が玄関から出ていく音がした。残ったのは暗闇と静寂だけだった。
「疲れた~やっと着いたよ。これで俺も1人暮らしデビューだ!」
「おい、出してくれ。」
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