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フローリア 1−2

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五年制のこの王立魔法学園は、十四になる年に入学し、十八で卒業する。
エディアルは現在四年生であり、王族に近い公爵家の息子で騎士でもあった。
同じくこの学園に在籍している現王太子の側近であり、幼馴染であり、仲の良い従兄弟同士でもある彼は流れる金の髪と瞳を持つ甘いマスクに騎士の鍛えた体躯を持ち、見目麗しくも公平を期す清廉な人物として校内に名が通っていた。

そんな騎士に、十六歳のフローリアは襲われたのだ。
背後からの声に何となくそんな予感はしていたが、あの清廉な騎士の代表であるという彼がまさか__と。
だが、そんな思いは即座に裏切られた。

私が泣きながら諾と告げると、あの男はあろうことかあの机の上でこの体をひっくり返し、再度ねじ込んできたのだ。
端正な顔を獣慾に滾らせ、口元を歪ませて「楽しませてもらうぞ……!」と。
机の上で覆い被さられてた形で始まったそれはそのまま対面に座したり、さらに肩に両脚を抱え上げられ、あられもない格好でとエスカレートし、散々に犯された。
一体何回出されたのか、私が声もあげられず意識も途切れそうになった頃、漸く
「今夜の分だ、早く飲めよ?世話が必要になった際の呼び出しには必ず応じろ、月のものが来ている時と急な病以外での拒否は許さん」
名ばかりの騎士はそう告げて姿を消した。

この学園は王立だ。
そういった見えない、知らされない隠し通路があちこちに張り巡らされているのだろう。
貴人を逃がすため、或いは守るためのそれを、あの騎士はこんなことに使っている。
「人はずっと清廉などではいられないんだよ、吐き出す場所がないと表の顔も保てない」
そう言って笑いながら。

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