4 / 64
4
しおりを挟む
屋敷に戻ると執事に、
「お帰りなさいませ、お嬢様」
と出迎えられる。
「ただいまクラウス」
私が返すのと同時に、玄関ホール近くの扉が開いて兄が顔を出す。
(うわぁ)
正直、今は会いたくなかった……。
そう思ったのが顔に出たのかどうか、
「随分遅かったな、昨日起き上がれるようになったばかりだろう?」
「え?」
まだ夜とは言っても早い。
行き先は告げて言ったし、咎められるような時間でもない筈だが。
「城に向かったのは昼過ぎだろう?見舞いのお礼だけにしてはかかりすぎじゃないか?何かあったのか?」
あ、そっちか。
出来れば黙って部屋に引っ込みたかったが仕方なく、
「王妃様に御挨拶してすぐ帰ろうと思ってたのですが……、殿下にお会いして」
と報告すると、聞いた兄が僅かに眉を寄せる。
「そうか。__それで?」
え 何その反応、普段殿下以外の男性との会話には口うるさい割に、殿下は放置のお兄様が?
「何かあったのか?」
そして同じ質問をされる。
なんでだ。
まさかさっきの事を知られているのかと思ったが、そんなはずはない。
じゃあ王妃様に話した事が既に伝わってるのかと思えばそんな様子でもない。
というか、家に知られてたら即家族会議という名の魔女裁判だろう。
「いえ、特には……夏の祝祭にドレスを贈るがどんな物が良いか、とか仕立て屋を寄越すとか色々仰ってましたが?」
色々の内容が問題だが嘘はついてない。
兄はやたら察しが良くて大体私の嘘は看破される。
なので話しても良い部分だけを抜粋して切り抜けを図る。
「……そうか、ドレスの打ち合わせか。そりゃ時間もかかったろうな」
呆れた様に兄が言い、
「?」
色々って何だ?と突っ込まれる、と身構えていた私はその兄の反応に違和感を覚える。
「体調はもういいのか?」
「はい。」
元々後半は病気じゃないですからね。
「これ以上入学から日が経ってしまえば、授業についていけなくなってしまいますから。直ぐにでも入寮して通い始めるつもりでいます」
「学園はともかく、寮はまだ無理じゃないか?起き上がったばかりだろ?」
「入寮手続きは入学前に済ませておりますし、部屋もすぐ入れるようにしてありますので。元々全寮制なのですから、病気だからといっていつまでも自宅からという訳には参りませんでしょう?」
「そもそもまだ通い初めてもいないんだから気にしなくて良いんじゃないか?自宅療養してただけだろう」
ーーバレましたか。ほんとは早くヒロインの情報が欲しいんです。だから早く学園に行かないと。
「お前の通学と入寮については医師と父上と相談して決める。今日はもう休め。顔色が悪い」
あ、やっぱりそうですか。直ぐは無理ですかそしてやっぱ顔色悪いですか?確かに私は人より無駄に色が白い分、白を通り越して青白いと言われたりするが、家族は慣れている筈だ。その身内にさえ言われてしまうとは。
「…はい」
軽く礼をして部屋へ向かう。
そして思う。一体、あの兄は何の為に私の帰りを待っていたのだろう?
わざわざ玄関近くの部屋に待機してまで。
帰ってきた所をピンポイントで話しかけてきて、内容がアレである。
兄が超シスコンであるなら別段おかしくはないがあの兄はそんなタイプではない。
そんな事をつらつら考えつつ漸く部屋に着いて中に入り、鍵をかける。
入ってきたドアに背中を預けたまま私はずるずるとその場にへたり込んだ。
……無事に帰ってこれて良かった……
はぁーーっと思いっきり息をつく。
やはりここにたどり着くまでは気が抜けず、着いた途端、一気に疲労感が押し寄せる。
(こ、怖かった……)
何しろ今世・前世含めキスの経験すらないのに、一足どころかハイジャンプしすぎだ。
あのまま殿下が引いてくれなかったらどうなっていたか___少なくともこんな時間に帰ってくる事は出来なかったに違いない。
何だったんだ、今日のアレは。
「確かに殿下は会う度必ず君を妃にする、待っていてくれ。」
とか良く言ってたし、私は単純に喜んでたけど。
そんなの、私だけに言ってるとは限らない。
婚約者候補には公爵・侯爵令嬢始め7~8人の令嬢がたが名を連ねていたはずだ、私よりずっと華やかで美しい方達が。
その方達に私より冷たく接してる理由があるだろうか?
いや、ない。
まあ確かに貴族らしく攻めてくる令嬢がたは苦手っぽい部分があり、だからこそ今から現れるヒロインを好ましく思うのだが。
……私室に女性を連れ込む、とかいつもやっているのだろうか?なんかやたら慣れてたし。
というか覚えてる限りでは私が候補に加わる前も後も、殿下の横にはいつも違う女性が貼り付いていた。
王族は総じて早熟で、結婚も早いのが通例ではあるが、だからこそわからない。
何故候補の中でも1番子供っぽい私にあんな真似を?
怒らせたからだろうか?
たかだか伯爵家の小娘が辞退したいなどと生意気だと思われたのだろか?
だから怒りに任せて痛い目みせてやろうと思ったのだろうか。
……それって……
なんか今迄の殿下のイメージがガラガラと音を立てて崩れてくが仕方ない、とにかく考えをまとめよう。
私は机に移動してノートを広げる。
記憶が戻りだしてからとにかく思い出せる限りを書き記したノートだ、勿論人に見られたりしたら不味いので魔法をかけてある。
私以外が触れても開かない魔法、私が手で触れて私の声でキイワードを唱えないと開かない特別なノート。
防犯対策は万全……なのだが、
「ない……」
ノートをいくら見返しても、殿下のあの行動の手かがりになるような事が何もない。
て事はやっぱり、殿下の思い付きの行動?
私のイレギュラーな突発的行動に対して殿下がした反応……?
___これはやっぱりゲームじゃない。
本当に未遂で良かった……!
いくら許可なしに入れない私室といえど、殿下の身分なら側仕えの人数も多い。
そしてその者達はプロフェッショナルだ、殿下が部屋に女性を連れ込んでようが顔色一つ変えずに対応するだろう。
そして私だってその状況で1人で身支度を整えるなんて出来そうにないから嫌でも王城の侍女達に世話になる事になるだろう。
そしてその人達の目にも焼き付ける事になるのだろう、殿下の私室から朝帰りする私の姿を。
殿下のお手付きになったのだと認識され、それは必ず人の口の端に乗って拡まる。
「ローズ伯爵令嬢は殿下のお手付きになった」
と。
”既成事実を持って婚約”というのはそういう事だ。
そのまま婚約・結婚という流れになれば問題ないが、もし、婚約中に殿下が別の令嬢に心変わりして破棄、なんて事になったら__私はぞく、と身震いした。
ーー14歳にして傷物の伯爵令嬢ーー
ある意味、断罪イベントより残酷だ。
まともな結婚はまず望めない。
殿下のお手付き、を自分の物にして喜ぶ変態ならいるかもしれないが願い下げだ。社交界デビューも出来ず修道院に行くしかない。
あの行動がもしヒロインに出逢った後であったなら、「私を選んでくれた」や「最後に選んでくれるのかもしれない」と希望も持てたかもしれないけど。
殿下はまだヒロインと出会っていないのだ、そんな希望は到底持てない。
だとすると、やはり私が辞退しようとしたのが自分をバカにした、或いは王妃様を通した事で恥をかかされたと思ってるのかもしれない。
だから、傷物にしようとした?
それが1番しっくり来るのだがそうすると前後の態度が解せない。
私は最後に加えられた候補で、それだって殿下の傷を回復魔法で治したのがきっかけってだけだ。
元々1番になれるとは思ってなかったが、候補の令嬢の1人として会う時は殿下はいつも紳士的で優しい、憧れの王子様だった。
年を経るごとにそれは間遠になってはいたけど。
今日だってそうだ、未遂の後は妙に私を気遣っていた。
傷物にしようとした相手に対する態度ではない、何故だ。
うん、わからない。
考えすぎてわからなくなった私は、
…4を重点的にやる事にしよう、そうしよう。
結論付けて思考するのをやめた。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
と出迎えられる。
「ただいまクラウス」
私が返すのと同時に、玄関ホール近くの扉が開いて兄が顔を出す。
(うわぁ)
正直、今は会いたくなかった……。
そう思ったのが顔に出たのかどうか、
「随分遅かったな、昨日起き上がれるようになったばかりだろう?」
「え?」
まだ夜とは言っても早い。
行き先は告げて言ったし、咎められるような時間でもない筈だが。
「城に向かったのは昼過ぎだろう?見舞いのお礼だけにしてはかかりすぎじゃないか?何かあったのか?」
あ、そっちか。
出来れば黙って部屋に引っ込みたかったが仕方なく、
「王妃様に御挨拶してすぐ帰ろうと思ってたのですが……、殿下にお会いして」
と報告すると、聞いた兄が僅かに眉を寄せる。
「そうか。__それで?」
え 何その反応、普段殿下以外の男性との会話には口うるさい割に、殿下は放置のお兄様が?
「何かあったのか?」
そして同じ質問をされる。
なんでだ。
まさかさっきの事を知られているのかと思ったが、そんなはずはない。
じゃあ王妃様に話した事が既に伝わってるのかと思えばそんな様子でもない。
というか、家に知られてたら即家族会議という名の魔女裁判だろう。
「いえ、特には……夏の祝祭にドレスを贈るがどんな物が良いか、とか仕立て屋を寄越すとか色々仰ってましたが?」
色々の内容が問題だが嘘はついてない。
兄はやたら察しが良くて大体私の嘘は看破される。
なので話しても良い部分だけを抜粋して切り抜けを図る。
「……そうか、ドレスの打ち合わせか。そりゃ時間もかかったろうな」
呆れた様に兄が言い、
「?」
色々って何だ?と突っ込まれる、と身構えていた私はその兄の反応に違和感を覚える。
「体調はもういいのか?」
「はい。」
元々後半は病気じゃないですからね。
「これ以上入学から日が経ってしまえば、授業についていけなくなってしまいますから。直ぐにでも入寮して通い始めるつもりでいます」
「学園はともかく、寮はまだ無理じゃないか?起き上がったばかりだろ?」
「入寮手続きは入学前に済ませておりますし、部屋もすぐ入れるようにしてありますので。元々全寮制なのですから、病気だからといっていつまでも自宅からという訳には参りませんでしょう?」
「そもそもまだ通い初めてもいないんだから気にしなくて良いんじゃないか?自宅療養してただけだろう」
ーーバレましたか。ほんとは早くヒロインの情報が欲しいんです。だから早く学園に行かないと。
「お前の通学と入寮については医師と父上と相談して決める。今日はもう休め。顔色が悪い」
あ、やっぱりそうですか。直ぐは無理ですかそしてやっぱ顔色悪いですか?確かに私は人より無駄に色が白い分、白を通り越して青白いと言われたりするが、家族は慣れている筈だ。その身内にさえ言われてしまうとは。
「…はい」
軽く礼をして部屋へ向かう。
そして思う。一体、あの兄は何の為に私の帰りを待っていたのだろう?
わざわざ玄関近くの部屋に待機してまで。
帰ってきた所をピンポイントで話しかけてきて、内容がアレである。
兄が超シスコンであるなら別段おかしくはないがあの兄はそんなタイプではない。
そんな事をつらつら考えつつ漸く部屋に着いて中に入り、鍵をかける。
入ってきたドアに背中を預けたまま私はずるずるとその場にへたり込んだ。
……無事に帰ってこれて良かった……
はぁーーっと思いっきり息をつく。
やはりここにたどり着くまでは気が抜けず、着いた途端、一気に疲労感が押し寄せる。
(こ、怖かった……)
何しろ今世・前世含めキスの経験すらないのに、一足どころかハイジャンプしすぎだ。
あのまま殿下が引いてくれなかったらどうなっていたか___少なくともこんな時間に帰ってくる事は出来なかったに違いない。
何だったんだ、今日のアレは。
「確かに殿下は会う度必ず君を妃にする、待っていてくれ。」
とか良く言ってたし、私は単純に喜んでたけど。
そんなの、私だけに言ってるとは限らない。
婚約者候補には公爵・侯爵令嬢始め7~8人の令嬢がたが名を連ねていたはずだ、私よりずっと華やかで美しい方達が。
その方達に私より冷たく接してる理由があるだろうか?
いや、ない。
まあ確かに貴族らしく攻めてくる令嬢がたは苦手っぽい部分があり、だからこそ今から現れるヒロインを好ましく思うのだが。
……私室に女性を連れ込む、とかいつもやっているのだろうか?なんかやたら慣れてたし。
というか覚えてる限りでは私が候補に加わる前も後も、殿下の横にはいつも違う女性が貼り付いていた。
王族は総じて早熟で、結婚も早いのが通例ではあるが、だからこそわからない。
何故候補の中でも1番子供っぽい私にあんな真似を?
怒らせたからだろうか?
たかだか伯爵家の小娘が辞退したいなどと生意気だと思われたのだろか?
だから怒りに任せて痛い目みせてやろうと思ったのだろうか。
……それって……
なんか今迄の殿下のイメージがガラガラと音を立てて崩れてくが仕方ない、とにかく考えをまとめよう。
私は机に移動してノートを広げる。
記憶が戻りだしてからとにかく思い出せる限りを書き記したノートだ、勿論人に見られたりしたら不味いので魔法をかけてある。
私以外が触れても開かない魔法、私が手で触れて私の声でキイワードを唱えないと開かない特別なノート。
防犯対策は万全……なのだが、
「ない……」
ノートをいくら見返しても、殿下のあの行動の手かがりになるような事が何もない。
て事はやっぱり、殿下の思い付きの行動?
私のイレギュラーな突発的行動に対して殿下がした反応……?
___これはやっぱりゲームじゃない。
本当に未遂で良かった……!
いくら許可なしに入れない私室といえど、殿下の身分なら側仕えの人数も多い。
そしてその者達はプロフェッショナルだ、殿下が部屋に女性を連れ込んでようが顔色一つ変えずに対応するだろう。
そして私だってその状況で1人で身支度を整えるなんて出来そうにないから嫌でも王城の侍女達に世話になる事になるだろう。
そしてその人達の目にも焼き付ける事になるのだろう、殿下の私室から朝帰りする私の姿を。
殿下のお手付きになったのだと認識され、それは必ず人の口の端に乗って拡まる。
「ローズ伯爵令嬢は殿下のお手付きになった」
と。
”既成事実を持って婚約”というのはそういう事だ。
そのまま婚約・結婚という流れになれば問題ないが、もし、婚約中に殿下が別の令嬢に心変わりして破棄、なんて事になったら__私はぞく、と身震いした。
ーー14歳にして傷物の伯爵令嬢ーー
ある意味、断罪イベントより残酷だ。
まともな結婚はまず望めない。
殿下のお手付き、を自分の物にして喜ぶ変態ならいるかもしれないが願い下げだ。社交界デビューも出来ず修道院に行くしかない。
あの行動がもしヒロインに出逢った後であったなら、「私を選んでくれた」や「最後に選んでくれるのかもしれない」と希望も持てたかもしれないけど。
殿下はまだヒロインと出会っていないのだ、そんな希望は到底持てない。
だとすると、やはり私が辞退しようとしたのが自分をバカにした、或いは王妃様を通した事で恥をかかされたと思ってるのかもしれない。
だから、傷物にしようとした?
それが1番しっくり来るのだがそうすると前後の態度が解せない。
私は最後に加えられた候補で、それだって殿下の傷を回復魔法で治したのがきっかけってだけだ。
元々1番になれるとは思ってなかったが、候補の令嬢の1人として会う時は殿下はいつも紳士的で優しい、憧れの王子様だった。
年を経るごとにそれは間遠になってはいたけど。
今日だってそうだ、未遂の後は妙に私を気遣っていた。
傷物にしようとした相手に対する態度ではない、何故だ。
うん、わからない。
考えすぎてわからなくなった私は、
…4を重点的にやる事にしよう、そうしよう。
結論付けて思考するのをやめた。
142
お気に入りに追加
882
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
婚約破棄を望むなら〜私の愛した人はあなたじゃありません〜
みおな
恋愛
王家主催のパーティーにて、私の婚約者がやらかした。
「お前との婚約を破棄する!!」
私はこの馬鹿何言っているんだと思いながらも、婚約破棄を受け入れてやった。
だって、私は何ひとつ困らない。
困るのは目の前でふんぞり返っている元婚約者なのだから。
悪役令嬢ですが、ヒロインの恋を応援していたら婚約者に執着されています
窓辺ミナミ
ファンタジー
悪役令嬢の リディア・メイトランド に転生した私。
シナリオ通りなら、死ぬ運命。
だけど、ヒロインと騎士のストーリーが神エピソード! そのスチルを生で見たい!
騎士エンドを見学するべく、ヒロインの恋を応援します!
というわけで、私、悪役やりません!
来たるその日の為に、シナリオを改変し努力を重ねる日々。
あれれ、婚約者が何故か甘く見つめてきます……!
気付けば婚約者の王太子から溺愛されて……。
悪役令嬢だったはずのリディアと、彼女を愛してやまない執着系王子クリストファーの甘い恋物語。はじまりはじまり!

【完結】断罪された悪役令嬢は、全てを捨てる事にした
miniko
恋愛
悪役令嬢に生まれ変わったのだと気付いた時、私は既に王太子の婚約者になった後だった。
婚約回避は手遅れだったが、思いの外、彼と円満な関係を築く。
(ゲーム通りになるとは限らないのかも)
・・・とか思ってたら、学園入学後に状況は激変。
周囲に疎まれる様になり、まんまと卒業パーティーで断罪&婚約破棄のテンプレ展開。
馬鹿馬鹿しい。こんな国、こっちから捨ててやろう。
冤罪を晴らして、意気揚々と単身で出国しようとするのだが、ある人物に捕まって・・・。
強制力と言う名の運命に翻弄される私は、幸せになれるのか!?
※感想欄はネタバレあり/なし の振り分けをしていません。本編より先にお読みになる場合はご注意ください。
悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません
れぐまき
恋愛
公爵令嬢セシリアは皇太子との婚約発表舞踏会で、とある男爵令嬢を見かけたことをきっかけに、自分が『宝石の絆』という乙女ゲームのライバルキャラであることを知る。
「…私、間違ってませんわね」
曲がったことが大嫌いなオーバースペック公爵令嬢が自分の信念を貫き通す話
…だったはずが最近はどこか天然の主人公と勘違い王子のすれ違い(勘違い)恋愛話になってきている…
5/13
ちょっとお話が長くなってきたので一旦全話非公開にして纏めたり加筆したりと大幅に修正していきます
5/22
修正完了しました。明日から通常更新に戻ります
9/21
完結しました
また気が向いたら番外編として二人のその後をアップしていきたいと思います

公爵令嬢は、どう考えても悪役の器じゃないようです。
三歩ミチ
恋愛
*本編は完結しました*
公爵令嬢のキャサリンは、婚約者であるベイル王子から、婚約破棄を言い渡された。その瞬間、「この世界はゲームだ」という認識が流れ込んでくる。そして私は「悪役」らしい。ところがどう考えても悪役らしいことはしていないし、そんなことができる器じゃない。
どうやら破滅は回避したし、ゲームのストーリーも終わっちゃったようだから、あとはまわりのみんなを幸せにしたい!……そこへ攻略対象達や、不遇なヒロインも絡んでくる始末。博愛主義の「悪役令嬢」が奮闘します。
※小説家になろう様で連載しています。バックアップを兼ねて、こちらでも投稿しています。
※以前打ち切ったものを、初めから改稿し、完結させました。73以降、展開が大きく変わっています。

巻き込まれて婚約破棄になった私は静かに舞台を去ったはずが、隣国の王太子に溺愛されてしまった!
ユウ
恋愛
伯爵令嬢ジゼルはある騒動に巻き込まれとばっちりに合いそうな下級生を庇って大怪我を負ってしまう。
学園内での大事件となり、体に傷を負った事で婚約者にも捨てられ、学園にも居場所がなくなった事で悲しみに暮れる…。
「好都合だわ。これでお役御免だわ」
――…はずもなかった。
婚約者は他の女性にお熱で、死にかけた婚約者に一切の関心もなく、学園では派閥争いをしており正直どうでも良かった。
大切なのは兄と伯爵家だった。
何かも失ったジゼルだったが隣国の王太子殿下に何故か好意をもたれてしまい波紋を呼んでしまうのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる