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独白 フェアルド

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学園に行ったりすればフィオナの前世の記憶を誘発してしまうかもしれない。
その分、自由に同じ年頃の子供たちと交流させればよかったかもしれないが、もしその最中で愛する誰かを見つけてしまったら。
フェアルドは何よりフィオナの記憶が戻ることを恐れるのと同時に、フィオナが自分以外の誰かに惹かれてしまうことを怖れていた。

フィオナと今の自分の歳の差は十一歳。
自分より十一年早くに亡くなったフィオナが何故十一年遅くに誕生しているかはわからないが、神に感謝した。
もう一度出会えたことに、今世の彼女が周囲に愛され幸せそうにしていることに、何より前世の記憶がないことに。

自分オレの事を知らない、真っさらの彼女に今世で出逢えた。

今度こそ間違えない。

出会って“はじめまして“から初めて、最初はただの遊び友達でいい。
“兄のような遊び友達“になれたら、彼女の父親に婚約を打診しよう__間違っても皇族だからといって強権発動などしてはいけない。
誠実に、慎重に。前世のような間違いは絶対に犯してはいけない。
今度こそ、彼女がずっと笑っていられる未来を。

……そう願って行動してきたのに。

どこから間違った?

__俺は、彼女に何をした?
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