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生徒会長、登場
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背後からの生徒会長の登場に、アルフレッドも一歩下がって礼を取る。
2年生のアルフォンス・レイド。
公爵家嫡男にしてこの学園の生徒会長。
黒髪黒目のこの人は王子達程の派手さはなくても整った顔立ちといい、落ち着いた立ち居振る舞いといい攻略対象にいてもおかしくない美形である。
流石に彼を前にしてはアレックス達の背筋も伸びる。
「ーー失礼。ノックはしたのだが応答がなかったのでな。で?何があった?メイデン嬢」
「私に来た手紙はどうやらすり替えられたものらしい、と聞いたところです。詳しい事はまだわからない との事ですので帰らせていただくところです」
と勝手に纏めたが異論はないだろう、たぶん。
「ふむ……そうか」
言いながら室内にいる全員の顔をひと通り見渡す(アレックスは悪さがみつかった子供みたいな顔だし、ミリディアナ様は蒼白だし、王太子とアルフレッドは別の意味で憮然とした顔なのでかなりの違和感だった)と、
「彼女は我々が保護して寮まで送り届ける。君達も早々に帰寮するように」
と告げた。
「えっ…」
と声を上げるアルフレッドに続き、
「彼女にはまだ殿下がたからの話がー…」
と言い始めたアレックスに、
「ーー君たちは今がどういう状況かわかって言ってるのか?生徒会役員として彼女を保護したのではなかったのか?それを、殿下がたからの話だと?そんな理由で彼女を生徒会室に留めおいたのか?まさかこの学園の原則を忘れたのではないだろうな?」
立板に水、という言葉が頭に浮かんだ。
この諺を知っている人間はこの場に何人いるのだろう?
「え…っと、」
口籠もるアレックスを心底だっさ…と思う私は悪くない。むしろ、普通だと思う。
「申し訳ありません生徒会長。今回彼女が被害を受けてしまった事といい、その後のケアといい僕達のやり方が不味かったみたいです。力及ばず申し訳ありません。彼女の保護をよろしくお願いします。すまないメイデン嬢。お詫びはまた改めて」
と頭を下げるアルフレッドにいりませんそんなもの、と言いたくなったが、
「助けていただいてありがとうございます(棒読み)。二度とここに呼ばれずに済むよう祈っておりますわ」
訳すと2度と呼ばないで下さいね?と思いを込めた事が伝わってればいいが。
願いながら生徒会室を後にした。
生徒会長に先導され、後ろには2年生の役員補佐の女生徒がついてくれている__彼女の事は知っている。
寮が同じで何度か言葉を交わした事もある。寮まで保護して送り届けるのが男子生徒のみというわけにもいかない という配慮もあるのだろう。
このまま寮に向かうのかと思ったが、
「疲れているところを申し訳ないが、今回の処理にあたっている先生がたが話を聞きたいそうだ。君さえ良ければ寮に戻る前に寄ってほしいそうなのだがー…」
どうだろう?と目できいてくる生徒会長に、
「はい。構いません」
と頷きかえす。
「わかった」
そう言って連れていかれたのは生徒指導室や教員室ではなく、来客などをもてなすサロンのような作りになってる応接室だった。
さらにはそこで待っていたのはマダム・ラッセルだった。
「アリスティア嬢…貴女に幾つか確認したい事項があるのですが構わないでしょうか?」
と言ったマダム・ラッセルの纏う雰囲気に知らず背筋が伸びる。叱られに来たわけではない筈だが、なんだかー…
「は、はい。」
ーー迫力ありすぎて怖い。
が、怒っているのは私に ではなく令嬢モドキの言い分に、だったらしい。
「エレノア嬢の供述によると貴女はマナーレッスンをサボタージュしてばかりなのに上級だなんておかしい、先生がたも殿下がたもあの子ばかり贔屓しておかしい、というような事を喚いているのですがー…」
……そんな事喚いてるのか、元気だな。
「贔屓とは聞き捨てなりません」
まあ、身分問わず公平に厳しいマダムならそうですよね。
「貴女とエレノア嬢は同時期に城へ行儀見習いにあがっていたのですか?」
「はい」
「マナーレッスンを一緒に受けていたのですか?」
「はい。最初の1日だけ ですが…」
「1日?と言うことはレベル分けがあったのですか?」
「いいえ」
「では、何故?」
ーーこれ、言っちゃっていいんだろうか?ここにはマダム・ラッセルだけじゃなく生徒会長も2年生役員のクラリス様も同席している。
が、マダム・ラッセルが構わない、と仕種で促したので口を開く。
「えぇと…、お城に着いた際に王太子殿下に『行儀見習い中雑用などを頼まれる事もあるかもしれないがそういう時はこころよく手伝ってやって欲しい。この学園はどんな身分の者でも自分の事は自分でやるのが基本だから』と言われまして…、」
「なんですって?」
マダムが目を剥く。
「自分の事と城の雑用は関係ないだろう?」
と生徒会長も眉を顰める。
いえ、考えてみたらその通りなんですけどね?ーーあの時はよくわかってませんでしたし。
「ですが、その、、人手が足りなかったのか言いつけられる雑用が思いのほか多くて…ですね、レッスンの時間に間に合わなくて…行けてなかったのは本当ですから、サボっていた と言われても仕方ないか な と?」
遠慮がちに言うと、
「「「はぁ?!」」」
とその場にいる全員の声が重なった。
そこに私は畳みかける。
「あ、あのでもその後王城から正式に使者を領地に寄越されまして父男爵に謝罪も済んでいる事ですので…」
と何とか詳細を語らずに終わらそうとしたが、
「ーーつまり、それ程の不手際があったのですね?」
はい、無理でした。
「その謝罪の際に口止めもされているという事ですか?」
「い、いえ、それは特にはー…」
「ーーアリスティア嬢。それはじっくりと聞かねばなりません」
マダムの低い声が続けた。
結局全部(夜の庭園云々だけは除いて)白状させられてしまったがその際、
「行儀見習いにあがった際に私と他の令嬢がたを区別しろ、とのご指示は確かにあったと伺っています。私だけ離れの宮へ部屋を用意されたのも私は王都に慣れていないだろう との王太子殿下の指示だったそうでー…」
「ですが雑用については殿下がたはご存知なかったそうです。殿下がたの"他の令嬢より私には厳しくせよ"とのお達しをご家来の方が"何をさせても良い"と受け取ってしまったからでー…」
「私が毎日寝る暇もないくらい山のような用事を言い付けられているのを"レッスンの時間に間に合わないのは単に私の要領が悪いせい"だと2ヶ月の間思ってらしたそうで」
と、一見擁護してるようで全くしていない言い回しになってしまったのは仕方ない。
だってさっきの言い掛かりにムカついてたからね?私は聖人じゃないので。
因みに、父は詫びの手紙を受け取りはしたが慰謝料は受け取らなかった事、詫びの品も菓子や花は受け取ったが宝石など高価な物はお断りした事もしっかり伝えておいた。
ここは はっきり言っておかないといけないと思ったから。
話してるうちにマダム・ラッセルのお顔が般若みたいになっていって怖かった。
横で聞いていた生徒会長も呆れと気の毒が入り混じった複雑な表情で溜め息をついた。
クラリス様に至っては、「…貴女も大変ね」と心底同情された。
クラリス様は貴族ではなく商家のお嬢様で、貴族ではないながら生徒会役員として1年生にも良く目を配って下さる優しい先輩である。
「その話が本当であれば、嗚呼もちろん貴女を疑ってるわけではありませんよー…再教育が必要なのは殿下がたのようですね。わかりました。今日は貴女も疲れたでしょうから早く寮に戻っておやすみなさい。エレノア嬢の処分その他は決まり次第貴女にも申し伝えるようにしましょう。では生徒会長、頼みましたよ」
「はい。先生。行こうか」
と漸く私は解放された。
寮の玄関ホールまでは生徒会長が付き添い、部屋の扉の前まではクラリス様が付き添って下さった。
「ありがとうございました。今日は色々とお時間を取らせてしまって…、」
「色々されたのは貴女の方でしょう。堅苦しい挨拶はいいから早くお休みなさい。何か困った事があったらいつでも言って頂戴。じゃあね」
長い1日が、漸く終わった。
2年生のアルフォンス・レイド。
公爵家嫡男にしてこの学園の生徒会長。
黒髪黒目のこの人は王子達程の派手さはなくても整った顔立ちといい、落ち着いた立ち居振る舞いといい攻略対象にいてもおかしくない美形である。
流石に彼を前にしてはアレックス達の背筋も伸びる。
「ーー失礼。ノックはしたのだが応答がなかったのでな。で?何があった?メイデン嬢」
「私に来た手紙はどうやらすり替えられたものらしい、と聞いたところです。詳しい事はまだわからない との事ですので帰らせていただくところです」
と勝手に纏めたが異論はないだろう、たぶん。
「ふむ……そうか」
言いながら室内にいる全員の顔をひと通り見渡す(アレックスは悪さがみつかった子供みたいな顔だし、ミリディアナ様は蒼白だし、王太子とアルフレッドは別の意味で憮然とした顔なのでかなりの違和感だった)と、
「彼女は我々が保護して寮まで送り届ける。君達も早々に帰寮するように」
と告げた。
「えっ…」
と声を上げるアルフレッドに続き、
「彼女にはまだ殿下がたからの話がー…」
と言い始めたアレックスに、
「ーー君たちは今がどういう状況かわかって言ってるのか?生徒会役員として彼女を保護したのではなかったのか?それを、殿下がたからの話だと?そんな理由で彼女を生徒会室に留めおいたのか?まさかこの学園の原則を忘れたのではないだろうな?」
立板に水、という言葉が頭に浮かんだ。
この諺を知っている人間はこの場に何人いるのだろう?
「え…っと、」
口籠もるアレックスを心底だっさ…と思う私は悪くない。むしろ、普通だと思う。
「申し訳ありません生徒会長。今回彼女が被害を受けてしまった事といい、その後のケアといい僕達のやり方が不味かったみたいです。力及ばず申し訳ありません。彼女の保護をよろしくお願いします。すまないメイデン嬢。お詫びはまた改めて」
と頭を下げるアルフレッドにいりませんそんなもの、と言いたくなったが、
「助けていただいてありがとうございます(棒読み)。二度とここに呼ばれずに済むよう祈っておりますわ」
訳すと2度と呼ばないで下さいね?と思いを込めた事が伝わってればいいが。
願いながら生徒会室を後にした。
生徒会長に先導され、後ろには2年生の役員補佐の女生徒がついてくれている__彼女の事は知っている。
寮が同じで何度か言葉を交わした事もある。寮まで保護して送り届けるのが男子生徒のみというわけにもいかない という配慮もあるのだろう。
このまま寮に向かうのかと思ったが、
「疲れているところを申し訳ないが、今回の処理にあたっている先生がたが話を聞きたいそうだ。君さえ良ければ寮に戻る前に寄ってほしいそうなのだがー…」
どうだろう?と目できいてくる生徒会長に、
「はい。構いません」
と頷きかえす。
「わかった」
そう言って連れていかれたのは生徒指導室や教員室ではなく、来客などをもてなすサロンのような作りになってる応接室だった。
さらにはそこで待っていたのはマダム・ラッセルだった。
「アリスティア嬢…貴女に幾つか確認したい事項があるのですが構わないでしょうか?」
と言ったマダム・ラッセルの纏う雰囲気に知らず背筋が伸びる。叱られに来たわけではない筈だが、なんだかー…
「は、はい。」
ーー迫力ありすぎて怖い。
が、怒っているのは私に ではなく令嬢モドキの言い分に、だったらしい。
「エレノア嬢の供述によると貴女はマナーレッスンをサボタージュしてばかりなのに上級だなんておかしい、先生がたも殿下がたもあの子ばかり贔屓しておかしい、というような事を喚いているのですがー…」
……そんな事喚いてるのか、元気だな。
「贔屓とは聞き捨てなりません」
まあ、身分問わず公平に厳しいマダムならそうですよね。
「貴女とエレノア嬢は同時期に城へ行儀見習いにあがっていたのですか?」
「はい」
「マナーレッスンを一緒に受けていたのですか?」
「はい。最初の1日だけ ですが…」
「1日?と言うことはレベル分けがあったのですか?」
「いいえ」
「では、何故?」
ーーこれ、言っちゃっていいんだろうか?ここにはマダム・ラッセルだけじゃなく生徒会長も2年生役員のクラリス様も同席している。
が、マダム・ラッセルが構わない、と仕種で促したので口を開く。
「えぇと…、お城に着いた際に王太子殿下に『行儀見習い中雑用などを頼まれる事もあるかもしれないがそういう時はこころよく手伝ってやって欲しい。この学園はどんな身分の者でも自分の事は自分でやるのが基本だから』と言われまして…、」
「なんですって?」
マダムが目を剥く。
「自分の事と城の雑用は関係ないだろう?」
と生徒会長も眉を顰める。
いえ、考えてみたらその通りなんですけどね?ーーあの時はよくわかってませんでしたし。
「ですが、その、、人手が足りなかったのか言いつけられる雑用が思いのほか多くて…ですね、レッスンの時間に間に合わなくて…行けてなかったのは本当ですから、サボっていた と言われても仕方ないか な と?」
遠慮がちに言うと、
「「「はぁ?!」」」
とその場にいる全員の声が重なった。
そこに私は畳みかける。
「あ、あのでもその後王城から正式に使者を領地に寄越されまして父男爵に謝罪も済んでいる事ですので…」
と何とか詳細を語らずに終わらそうとしたが、
「ーーつまり、それ程の不手際があったのですね?」
はい、無理でした。
「その謝罪の際に口止めもされているという事ですか?」
「い、いえ、それは特にはー…」
「ーーアリスティア嬢。それはじっくりと聞かねばなりません」
マダムの低い声が続けた。
結局全部(夜の庭園云々だけは除いて)白状させられてしまったがその際、
「行儀見習いにあがった際に私と他の令嬢がたを区別しろ、とのご指示は確かにあったと伺っています。私だけ離れの宮へ部屋を用意されたのも私は王都に慣れていないだろう との王太子殿下の指示だったそうでー…」
「ですが雑用については殿下がたはご存知なかったそうです。殿下がたの"他の令嬢より私には厳しくせよ"とのお達しをご家来の方が"何をさせても良い"と受け取ってしまったからでー…」
「私が毎日寝る暇もないくらい山のような用事を言い付けられているのを"レッスンの時間に間に合わないのは単に私の要領が悪いせい"だと2ヶ月の間思ってらしたそうで」
と、一見擁護してるようで全くしていない言い回しになってしまったのは仕方ない。
だってさっきの言い掛かりにムカついてたからね?私は聖人じゃないので。
因みに、父は詫びの手紙を受け取りはしたが慰謝料は受け取らなかった事、詫びの品も菓子や花は受け取ったが宝石など高価な物はお断りした事もしっかり伝えておいた。
ここは はっきり言っておかないといけないと思ったから。
話してるうちにマダム・ラッセルのお顔が般若みたいになっていって怖かった。
横で聞いていた生徒会長も呆れと気の毒が入り混じった複雑な表情で溜め息をついた。
クラリス様に至っては、「…貴女も大変ね」と心底同情された。
クラリス様は貴族ではなく商家のお嬢様で、貴族ではないながら生徒会役員として1年生にも良く目を配って下さる優しい先輩である。
「その話が本当であれば、嗚呼もちろん貴女を疑ってるわけではありませんよー…再教育が必要なのは殿下がたのようですね。わかりました。今日は貴女も疲れたでしょうから早く寮に戻っておやすみなさい。エレノア嬢の処分その他は決まり次第貴女にも申し伝えるようにしましょう。では生徒会長、頼みましたよ」
「はい。先生。行こうか」
と漸く私は解放された。
寮の玄関ホールまでは生徒会長が付き添い、部屋の扉の前まではクラリス様が付き添って下さった。
「ありがとうございました。今日は色々とお時間を取らせてしまって…、」
「色々されたのは貴女の方でしょう。堅苦しい挨拶はいいから早くお休みなさい。何か困った事があったらいつでも言って頂戴。じゃあね」
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