40 / 66
本編
39話
しおりを挟む初対面で値踏みして、勝手な思い込みで敵意剥き出されるのも、然もヴァルを自分の物のように扱う発言にも僕は頭にきている。
僕がヴァルを癒し要員として見てるのは、ヴァルも僕を見て喜んでくれているから成り立つことで ラセイのように依存して駄々をこねる子供のようなのは全くの別物だ。何よりも、僕は短時間でヴァルの優しさを身を以って知ってる。みっともなく泣いたことは、この際ノーカンだ・・・。
『アオオォォォォォオオオン!! 』
変化した僕の透き通るような啼き声で森中に響き渡り、またそれに反すように木霊した音が僕に戻ってきた。
その時、僕とヴァル、ラセイの周囲を覆うように強固なバリアが囲う。ヴァルは僕を見て目を細め、ラセイは固まっていた。
そりゃそうだ。だって、僕は さっきまで人間の姿だったんだから。
僕自身、初めて真面にスキル扱って上手くいったことに驚いてるくらいなんだから ラセイの固まりようは納得いく結果だよね・・・。
『アオイ・・・か? 』
「『うん、そうだよ。ヴァルが暴走したら森が大変なことになりそうだったし、僕の旅の目的を果たすまで自分の身も護れないのは嫌だから隠れて確認してたの。そしたら、面白いスキルがあったから2つのスキルを融合してみたら こうなったんだよね』」
『他の物が聞いたら、アオイの声は啼き声にしか受け取れまいな』
『な、なな、なんでお前みたいな下賤で下等生物が上位魔術を使えるんだ!! 』
「『懲りない馬鹿に教育施す僕の身にもなってみなよ! ヴァルがキレたら、此処一体は焦土と化すんだよ! お前の身勝手な敵意で、何の無関係もない森も動植物も妖精も全部!! 自分の存在が、この場所でどんな役割を成してるのか考えろよ!! 』」
それに・・・と、一度言葉を区切って
「『ヴァルは物じゃない!! 僕とヴァルの間には対等に得るものがあるから成り立っているけど、ラセイ、君とヴァルの間には何一つ成り立っているものは存在していない。 そして、僕は人間でもあるけど神とやらに愛されている称号を持っているから下位だろうと上位だろうと神様の気紛れで僕はスキルを獲得していってるから君よりは格上なんだよ!! (こんなふうに神様の名を使うのは罪悪感が半端ないんだけど、神様だって僕の死ぬっていうのを邪魔したようなスキル送ってきたし今は非常事態だから仕方ないよね)』」
そう、自分で勝手に納得した。
というか、無理矢理納得しないと疑問だらけで具合悪くなりそうで諦めた。
僕がヴァルを癒し要員として見てるのは、ヴァルも僕を見て喜んでくれているから成り立つことで ラセイのように依存して駄々をこねる子供のようなのは全くの別物だ。何よりも、僕は短時間でヴァルの優しさを身を以って知ってる。みっともなく泣いたことは、この際ノーカンだ・・・。
『アオオォォォォォオオオン!! 』
変化した僕の透き通るような啼き声で森中に響き渡り、またそれに反すように木霊した音が僕に戻ってきた。
その時、僕とヴァル、ラセイの周囲を覆うように強固なバリアが囲う。ヴァルは僕を見て目を細め、ラセイは固まっていた。
そりゃそうだ。だって、僕は さっきまで人間の姿だったんだから。
僕自身、初めて真面にスキル扱って上手くいったことに驚いてるくらいなんだから ラセイの固まりようは納得いく結果だよね・・・。
『アオイ・・・か? 』
「『うん、そうだよ。ヴァルが暴走したら森が大変なことになりそうだったし、僕の旅の目的を果たすまで自分の身も護れないのは嫌だから隠れて確認してたの。そしたら、面白いスキルがあったから2つのスキルを融合してみたら こうなったんだよね』」
『他の物が聞いたら、アオイの声は啼き声にしか受け取れまいな』
『な、なな、なんでお前みたいな下賤で下等生物が上位魔術を使えるんだ!! 』
「『懲りない馬鹿に教育施す僕の身にもなってみなよ! ヴァルがキレたら、此処一体は焦土と化すんだよ! お前の身勝手な敵意で、何の無関係もない森も動植物も妖精も全部!! 自分の存在が、この場所でどんな役割を成してるのか考えろよ!! 』」
それに・・・と、一度言葉を区切って
「『ヴァルは物じゃない!! 僕とヴァルの間には対等に得るものがあるから成り立っているけど、ラセイ、君とヴァルの間には何一つ成り立っているものは存在していない。 そして、僕は人間でもあるけど神とやらに愛されている称号を持っているから下位だろうと上位だろうと神様の気紛れで僕はスキルを獲得していってるから君よりは格上なんだよ!! (こんなふうに神様の名を使うのは罪悪感が半端ないんだけど、神様だって僕の死ぬっていうのを邪魔したようなスキル送ってきたし今は非常事態だから仕方ないよね)』」
そう、自分で勝手に納得した。
というか、無理矢理納得しないと疑問だらけで具合悪くなりそうで諦めた。
0
今まで『死にたがりの僕は異世界でのんびり旅をする』をBLに設定していましたが、今のところBL要素が全くと言っていい程無いのでファンタジーに変更させて頂きました。 何話目になるか分かりませんが、少しだけBLっぽい内容を入れてみたいなと思っています。 それよりも、本当に読み返してみてもBL要素一つもないな。。。 腐女子失格かもしれない(´;ω;`)ウッ…
お気に入りに追加
94
あなたにおすすめの小説
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。

結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
window
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。


(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

聖女の娘に転生したのに、色々とハードな人生です。
みちこ
ファンタジー
乙女ゲームのヒロインの娘に転生した主人公、ヒロインの娘なら幸せな暮らしが待ってると思ったけど、実際は親から放置されて孤独な生活が待っていた。

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

【完結】人生で一番幸せになる日 ~『災い』だと虐げられた少女は、嫁ぎ先で冷血公爵様から溺愛されて強くなる~
八重
恋愛
【全32話+番外編】
「過去を、後ろを見るのはやめます。今を、そして私を大切に思ってくださっている皆さんのことを思いたい!」
伯爵家の長女シャルロッテ・ヴェーデルは、「生まれると災いをもたらす」と一族で信じられている『金色の目』を持つ少女。生まれたその日から、屋敷には入れてもらえず、父、母、妹にも虐げられて、一人ボロボロの「離れ」で暮らす。
ある日、シャルロッテに『冷血公爵』として知られるエルヴィン・アイヒベルク公爵から、なぜか婚約の申し込みがくる。家族は「災い」であるシャルロッテを追い出すのにちょうどいい口実ができたと、彼女を18歳の誕生日に嫁がせた。
しかし、『冷血公爵』とは裏腹なエルヴィンの優しく愛情深い素顔と婚約の理由を知り、シャルロッテは彼に恩返しするため努力していく。
そして、一族の中で信じられている『金色の目』の話には、実は続きがあって……。
マナーも愛も知らないシャルロッテが「夫のために役に立ちたい!」と努力を重ねて、幸せを掴むお話。
※引き下げにより、書籍版1、2巻の内容を一部改稿して投稿しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる