えっ!? こんなスキルって嘘でしょ!?

鴻上 紫苑

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本編

77話『魔法合成も想像が大切です②』

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言葉に詰まる康煕を不思議そうに首を傾げる千隼だったが、魔法の習得には練習あるのみと意気込んで魔法を構築していくと、予想を超えるエネルギーの塊りが頭上に現れた。


「えっ!? なにこれ・・・」

「おまっ!! その魔法を早く消せ!! 」

「 !? えええぇぇえええ !? 消し方なんてわかんないよ・・・!! 」

「なっ・・・!! 」


驚くのも無理はない。執拗いようだが千隼は魔法を使のだから、当然消し方など知るわけがない。それを教えるのもこの男の役目だというのに何を言っているのだろうか。


「これどうしたら消えるの!? 教えて!? !? 」

「そんな塊の魔力を何の練習もなく出現させるのなんか知るか!! 」

「ひどっ!! 魔法を教えてくれるって言ったのにぃ~~!! 」

「普通は、体内の魔力を捉えることから始め徐々に覚えていくもんなんだよ!! お前のは何なんだよ!! 」

「知らないよ!! 」


言い合いを続けている二人だが、そのまま塊は大きく膨らみ魔力を消化できる範囲を余裕で超えてしまっているのだが・・・・・・それに気づかないまま言い合いはヒートアップしていく。

そのうち、自分達が日陰にいるような感覚に気づき上を見上げると そこには空間いっぱいに膨らんだ魔力魂がミシミシ、ピシピシと奇怪な音を鳴らしているのだった。


「うぇっ!? 」

「げっ!? 」


二人の発声が重なり、それが合図かのようにパァアアン!と弾け真下にいる千隼と男に降り注いだ。

おかしな点と言えば、落ちてきた魔力魂が寸でで流水のようにザパァアンと変わったことだ。

この時、気付かぬうちに千隼は変わったスキルを取得したのだった・・・。


「うぇぇぇ~・・・、この水ベトベトするぅ~・・・。なにこれぇ~・・・・・・」

「お前は、当分魔法の練習禁止だ!! 」


夢の中で少しは打ち解けられたはずの康煕から禁止令が発動したのだった。








《ちーちゃん、そりゃそうなるよね・・・(;'∀')》




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