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本編
73話『生活魔法を学びましょう』
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夢の世界とはいえ、現実世界での時間の流れは意外と短い。
長く感じていても目覚めて時計を確認すると、まだ10分くらいしか経っていなかったというように・・・
そんな千隼に彼が生活魔法が如何に大切で必要なのかを教えている。
「まず、生活魔法を教える前に確認しておくことがある」
「・・・? 」
「お前、魔法使えるのか・・・?」
「今まで使ったことないからわからないよ」
「・・・・・・」
異世界に飛ばされて一度も魔法を使わず過ごしてきたという千隼の回答に、男は数秒固まり硬直から解けたあと学んで無駄になるわけでもないしと話し始めた。
「生活魔法は、主に火・風・土・水・光の5属性があり魔素を循環する器官を体内に巡り その流れを掴むことで自身のマナを利用し訓練すれば扱える」
「5属性だなんて種類多い・・・」
「全てを扱えるやつは、そんなに存在していない。まず、お前は己のマナを感じ取ることから始めないと先には進めないだろうな。 流れるマナを感じ取れるようになったら、次のステップは5属性のどれが相性いいのかを実際に扱ってみるといいだろう」
「う~ん。 それ僕に出来るのかな・・・?」
「出来るか否かを考えて立ち止まるなら、この話はここで終了だ。それに考えてもみろ。冒険するやつは日帰り出来ないことが殆どだ。ダンジョンに潜るのも森でモンスターを倒すにしても、その後の処理が残っている。野営に必要な最低魔法が使えりゃ飯を作ることも水を飲むことも可能だ。もちろん、風呂も入れるだろうな。魔力が多ければ属性の結界を張ることが可能だ。」
「なるほど。すごいね!」
「あとは属性の組み合わせによっては、生活魔法をより豊かにすることも出来る。俺やお前のように日本で過ごしたように毎日風呂入って清潔なベッドで寝て過ごした者が、この異世界で不満も洩らさず生きていけると本気で思うのか?」
「むり・・・」
千隼は清潔感溢れる日本と今の世界の違いを想像し寝台に力なく沈んだのだった。
長く感じていても目覚めて時計を確認すると、まだ10分くらいしか経っていなかったというように・・・
そんな千隼に彼が生活魔法が如何に大切で必要なのかを教えている。
「まず、生活魔法を教える前に確認しておくことがある」
「・・・? 」
「お前、魔法使えるのか・・・?」
「今まで使ったことないからわからないよ」
「・・・・・・」
異世界に飛ばされて一度も魔法を使わず過ごしてきたという千隼の回答に、男は数秒固まり硬直から解けたあと学んで無駄になるわけでもないしと話し始めた。
「生活魔法は、主に火・風・土・水・光の5属性があり魔素を循環する器官を体内に巡り その流れを掴むことで自身のマナを利用し訓練すれば扱える」
「5属性だなんて種類多い・・・」
「全てを扱えるやつは、そんなに存在していない。まず、お前は己のマナを感じ取ることから始めないと先には進めないだろうな。 流れるマナを感じ取れるようになったら、次のステップは5属性のどれが相性いいのかを実際に扱ってみるといいだろう」
「う~ん。 それ僕に出来るのかな・・・?」
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「なるほど。すごいね!」
「あとは属性の組み合わせによっては、生活魔法をより豊かにすることも出来る。俺やお前のように日本で過ごしたように毎日風呂入って清潔なベッドで寝て過ごした者が、この異世界で不満も洩らさず生きていけると本気で思うのか?」
「むり・・・」
千隼は清潔感溢れる日本と今の世界の違いを想像し寝台に力なく沈んだのだった。
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エブリスタにも同じ作品を投稿しています。内容は同じなので読み返しの必要はありません。今後とも、のんびり執筆して投稿していくので応援よろしくお願いします。
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