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本編
17話『千隼は夢の中』
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ここは夢の国、アルディナ大陸。
ここに一人の少年が舞い降りてきました。
「わぁ~、おにいちゃんドコの人?ドコからきたの~?」
「おにいちゃんの髪キレ~イ」
「あなたから、あま~いニオイするよ~」
「あま~いニオイするの~」
「おいしそうなニオイするの~」
「たべちゃお~、そうしよ~♪」
夢の国の住人は、千隼の匂いに釣られて襲いかかってきました。
「僕は食べ物じゃないし、美味しくないから近寄らないで!」
そう叫んで逃げていきました。
走ることが苦手な彼は、追いかけてくる住人達から一生懸命逃げて、追いつかれそうになり咄嗟に幼馴染の名前を叫びました。
「助けてっ!康煕!!」
千隼は泣きながら叫びました。
「怖いよ!助けてっ!康煕!」
しかし、夢の中ではいくら彼の名を呼んでも助けてもらえません。
そうして、蜘蛛の子のように小さい男の子達がワラワラと群がってきます。
体力のない千隼は、あっという間に逃げ場を失い回り込まれてしまいました。
「服いらないね~」
「ジャマだね~」
「布おいしくないね~」
「あかい実おいしそうだよ~」
「ふたつ付いてる~、半分こ~」
「下にもあまい水(液体)みつけたよ~」
「なめちゃお~、そうしよ~♪」
千隼にとっては恐怖の何物でもありません。
いくら幼い見た目とはいえ、自分を食べようとしてるのは全員『男』なのだから・・・
「ヒッ・・・!やだやだ!やだああああ!!!?康煕っ!こうきいいいいいっ!!!!!」
恐怖と混乱で錯乱した千隼は、叫び暴れるがビクともしません。
スキルが働いているのなら、恐怖ではなく何とも言い難い気持ちになるはず・・・
なのに、今いる場所は数えられないほどの男達に囲まれ、服を剥ぎ取られ、男達の手や口や同じように付いてるモノで襲われそうになっているのです。
絶望に顔を歪ませた千隼は、壊れた操り人形のように心の均衡が崩れていったのだった。
〔あれぇ?何で悪夢になったんだ・・・。ま、康煕に丸投げするか〕
ここに一人の少年が舞い降りてきました。
「わぁ~、おにいちゃんドコの人?ドコからきたの~?」
「おにいちゃんの髪キレ~イ」
「あなたから、あま~いニオイするよ~」
「あま~いニオイするの~」
「おいしそうなニオイするの~」
「たべちゃお~、そうしよ~♪」
夢の国の住人は、千隼の匂いに釣られて襲いかかってきました。
「僕は食べ物じゃないし、美味しくないから近寄らないで!」
そう叫んで逃げていきました。
走ることが苦手な彼は、追いかけてくる住人達から一生懸命逃げて、追いつかれそうになり咄嗟に幼馴染の名前を叫びました。
「助けてっ!康煕!!」
千隼は泣きながら叫びました。
「怖いよ!助けてっ!康煕!」
しかし、夢の中ではいくら彼の名を呼んでも助けてもらえません。
そうして、蜘蛛の子のように小さい男の子達がワラワラと群がってきます。
体力のない千隼は、あっという間に逃げ場を失い回り込まれてしまいました。
「服いらないね~」
「ジャマだね~」
「布おいしくないね~」
「あかい実おいしそうだよ~」
「ふたつ付いてる~、半分こ~」
「下にもあまい水(液体)みつけたよ~」
「なめちゃお~、そうしよ~♪」
千隼にとっては恐怖の何物でもありません。
いくら幼い見た目とはいえ、自分を食べようとしてるのは全員『男』なのだから・・・
「ヒッ・・・!やだやだ!やだああああ!!!?康煕っ!こうきいいいいいっ!!!!!」
恐怖と混乱で錯乱した千隼は、叫び暴れるがビクともしません。
スキルが働いているのなら、恐怖ではなく何とも言い難い気持ちになるはず・・・
なのに、今いる場所は数えられないほどの男達に囲まれ、服を剥ぎ取られ、男達の手や口や同じように付いてるモノで襲われそうになっているのです。
絶望に顔を歪ませた千隼は、壊れた操り人形のように心の均衡が崩れていったのだった。
〔あれぇ?何で悪夢になったんだ・・・。ま、康煕に丸投げするか〕
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