お母様が私の恋路の邪魔をする

ものくろぱんだ

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大天使の対は何かという話

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「・・・待ってください、その話が本当だとして・・・え、私たちって本来の王家であると同時に、大天使と大悪魔の子孫ってことですか!?」
「まあそうなんだけど・・・ウルドに子供が生まれた時、既にウルドの中以外では大悪魔という存在はなかったことになっているんだ。だからシュツァーニアへの抵抗感が多少植え付けられるだけで父さんみたいに心の底から愛してしまったら意味を無くす」

なんということでしょう。
私たちは本来の王族であると同時に大天使と大悪魔の子孫だった模様。

「・・・ていうか、ウルドの手記に出てくる大悪魔の特徴的に・・・」

お兄様の瞳がじいっとステフを見た。
・・・え、嘘でしょ?

「いや、まあ・・・確証はないよ?ないからね?」
「え、ええ・・・」
「ちょっと話を整理しようか」

はい、お願いします・・・。

お兄様曰く。
かつて悪魔たちと大天使は争い、大天使は全ての力を振り絞り悪魔たちを地上に封じた。
それと共に自分自身も地上に堕ちた・・・とされているが、実は部下だった男に襲われかけ、腹の子を守るために地上に降り、そのまま生きることを選んだそう。
女王になったのではなく、子供が王となり、その影響で女王と呼ばれていただけだった。
それでその子孫直系にウルドの生まれ変わりが生まれるようになったけど、同時に悪神として堕ちた母女神シュツァーニアに接触されたことで色々と狂い、王家が乗っ取られた挙句、聖女・・・つまり大天使ウルドの生まれ変わりの母親として、シュツァーニアの生まれ変わりが生まれるようになった。
それによりシュツァーニアに聖女としての立ち位置をどんどん奪われるようになったミルクティーブロンドを持つ聖女たち・・・前に語ったお母様の母方の家系のポツポツ産まれてくるのが彼女たちで、つまりそのお母様も私たちのお母様だったわけだ。
シュツァーニアはその身に愛され願望なるものを持っていて、この国の現状はそれによるもの。
ついでに言えば定期的にお母様が産まれてくるからこそのこの国の現状・・・そう、元々この国って他国から浮いているのだ。
学園やステンランド帝国の人々があまりお母様に傾倒してないのは、どうやら彼らが悪魔の血を引いているかららしい。
お兄様がお母様を嫌っているのは別の理由があるらしいが・・・。

「うーん・・・なんだか情報量が多すぎて・・・」
「仕方ないよ、話を整理するのって難しいし・・・まあ君たちは母親が娘を嫉妬するっている意味わからない事件に巻き込まれたわけ。全く、娘が愛されるのを許せないとか親としてどうなんだって感じだよね」

おっしゃる通りで。
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