お母様が私の恋路の邪魔をする

お母様はこの世界の中心だ。
お母様はこの世界の全てだ。

小さい頃から刷り込まれるように、そんな思想を持つ彼らに育てられてきた。

お父様にとってお母様は自分の全てで、それ以外は塵芥でしかなく、私という娘さえお母様の関心を奪うものでしかない。
それでも生きているのはひとえにお母様が悲しむから。

まあ私は昔からこれだからもはや文句は無い。
好きにすればいいと思う。

優しくて頼りにならないお母様と、素っ気ないけどお母様を悲しませたら冷酷な従者たち、そもそもこの家に寄り付かない兄と、お母様にしか興味のないお父様。
果てにこの国のほぼ全てが、心の奥底でお母様ファーストになっている。

だってお母様はこの国を救った聖女様だから・・・。

そう、私が救ったはずの、この口うるさい従者も、何故かお母様を崇めているのだ。

──────他はともかくお前は私を愛しなさいよ!

───────────────────────

本編完結済み・番外編更新中。
なお番外編はBLありき。
ふんわり設定。
勢いで書き上げているので誤字脱字多いです。

6月9日・番外編移しました。
→『俺の恋路を邪魔するなら死ね』

一旦完結。
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