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3.職業判明!

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 ヴァンが何かつぶやくと、ドアがあらわれ、わたしとヴァンはもとのマンションに帰ることができた。
 とりあえず、ひと安心だよ……。って、ん?
「~~~~」
「~~~~?」
 なにやら、話し声が聞こえるが、何を言っているか分からない。でも、声からして、マオと女の人みたいだ。
 ひょいと手すりからのぞきこむと、マオはさっきと同じ、大きなイスにすわり、机をはさんで女性と話していた。
 ヴァンと一緒に大きな階段を下りていくと、女性と目が合った。
 うわぁ、きれいな人……。
 青い髪に、羽毛でおおわれた赤い帽子が似合っている。
 青い瞳。眩まばゆいばかりの美貌を持ち、顔の輪郭にそってあるのは、青い鱗。
 ……鱗?
 よく見ると、衣服からのぞいている手足にも、鱗が見える。
「えっ、ウンディーネ⁉」
 ウンディーネは、水辺にいる、体に鱗のある人型の魔物だ。
 どうして、モンスターがこんなところに⁉
 ウンディーネはわたしの叫び声を聞くと、手をこちらにかざした。
 ごぽっ。
 いきなり空中にあらわれる、水のかたまり。
 何か知らないけど、まずい気がする!
「~~~」
 その時、ヴァンがあの分からない言語を話しながら、わたしとウンディーネの間に入ってきた。
 すると、ウンディーネはぱっと笑顔になり、水は空気中にとけてなくなった。
「~~~♪」
 な、何? さっきと違って、めちゃくちゃ友好的な雰囲気でウンディーネが話しかけてきたんですけどっ!
 わたしに言葉が通じないのが分かったのか、ウンディーネはマオに向かってまた何か話しかけている。
「マオ、エートの職業鑑定してくれ」
 そんなふたりのことは全然気にせず、ヴァンはマイペースにそう言って、来客用のソファに座った。
「……ああ、エートは職業登録してなかったのか。じゃあ、こっちへ来い」
 ウンディーネとの話を切り上げ、マオは手招きした。
 マオの正面に立つためには、ウンディーネの隣にいかなきゃなんだけど……。
 わたしはおそるおそるウンディーネの近くに寄った。
 ウンディーネはにこにこ顔だ。な、何で?
「エート、何も考えずに、おれの目を見ろ」
 そ、そんなことを言われてもですね……。
 ウンディーネを気にしつつ、マオの顔を見つめる。
 うん、改めて、美形だなぁ。あまりゴツゴツとせず、それでもがっしりとした輪郭や体つきがちょうどいい……。
「おい、集中しろ」
「はい、スミマセン」
 じっとマオの目を見つめると、銀色だった瞳が、一瞬金に光った。
 わたしの体も、一瞬金色に光った……、気がする。
 んん? ……気のせい、だよね? 
 それとも、職業鑑定ってこういうもんなの?
「よし、分かった。おまえの職業が」
「え、もう?」
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