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和音は両親と仲良いんだっけ、と訊くと、うん、と頷く。
花音との仲は言わずもがな。
両親はアルファで、叔父叔母は、芽依の両親は、と自分のことも話し出す。
知ってる内容も、知らない話もあった。
千晶くんの話題になった時、お礼をしなきゃと言うと、なんで悠真さんが、ときょとんとする。
……少しだけ、むっとしてしまった、多分かおには出さないで済んだと思うのだけれど。
「だって和音は俺の番じゃない、面倒見るのは俺の筈でしょ」
「……そう、だけど……え、そうなの?」
そうだよ、そうなの。
他のひとに甲斐甲斐しく世話を焼かせるなんて本当は嫌だ。全て俺がしたい。
そんなこと、普通は出来ないから、誰かを頼るしかないんだけど。
でもいちばんに頼られるのは俺でありたい、今までのことを考えると虫が良すぎる話ではあるけど。
この、今回の発情期で、少しでも和音にそう思って貰いたい。
掃除も食事も和音の世話も、躰のことだって、番の俺じゃないと駄目でしょう?
見上げる和音の頬に触れると、ぶわ、と甘いにおいが広がる。
こういうとこはわかりやすいんだけどな、和音。
瞳を閉じた彼の唇に指先で触れて、少し開かせてから自分のものを重ねる。
薄く開いたそこに舌先を差し入れて、上顎をなぞった。和音の弱いところだ。
「ン……う、あっ……ふ、ぁ」
発情期の躰をその気にさせることなんて簡単なのだ。
吐く息まで甘くなって、はっ、は、と短くなる。
ほんの少し、ちょっと動けばまた唇が重なりそうな、そんなところで、寝室まで我慢出来る?と訊くと、わかんない、と返したそのかおは既に蕩けていて、我慢出来ない、と書いてあるかのよう。
「出来なさそ」
少し突き出された唇を舐めて、もう一度、重ねるだけの軽いキス。
抱き抱えて寝室に戻るつもりだった。和音に余裕はなくても、俺にはまだそれくらいの体力も理性も残ってる、その筈だった。
少しだけ離れたところをぐい、と胸元を掴まれ、また距離を詰められる。
少し怒ったような、拗ねたような、そんなかわいらしいかおがずいと寄ったかと思うと、唇を噛まれてしまう。
それに少し驚いたところで次は柔らかくて小さな舌が捩じ込まれ、誘われるまま舌を絡ませると今度はその舌を噛み、仔猫のようにちゅう、と吸って離れた。
余裕のないかおはそのままに、それでいて少しやってやったぞと言いたげな表情に、驚いたけれど胸がきゅうとした。
慣れないような、でも必死なのがわかるキスだった。
和音なりの誘い方だったのかもしれない。
噛み癖があるなあ、と笑うと、大きな瞳がきゅっと細められた。
……我慢が出来なくなっちゃうのは、和音だけではない。
抑制剤を飲んでいたって、そんな風に誘われてしまったら理性なんて残していられない。
酷いことだけ、しないように。
「……ソファぐちゃぐちゃにしちゃうかも」
「ん……」
「そしたら新しいの買ったげる。今度一緒に見に行こうよ」
和音をソファに押し倒す。
うん、と震える声が返ってきてたまらなくなる。
うん、買いに行こうね、もうちょっと大きなのがいいかな。結構硬めのものもすきなんだけど、こういうやらしいことをするならふかふかの柔らかいやつの方が……
自分で脱ぐという和音に、自分で脱げるのと煽り、指先まで震える手で釦を外す彼を見守る。
やっと外せた、と褒めてほしそうに見上げる和音の頭を撫で、次はどうしてほしいのか訊くと、躊躇うように舐めて、と胸元を突き出してくる。
ヒート中の躰は我慢出来なくて、それでいてまだ少し残った理性がこんな恥ずかしいこと、と思っている。
そんな和音も、この後完全に欲に支配されてしまう和音も、どっちもかわいい。
舐めて、引っ掻いて、潰して、また舐めて、吸う。
びくびく躰を震わせて、甘い声を漏らす。
軽く噛み、きゅっと抓ると、びくんとまた腰を揺らし、はあはあと息を吐きながら、もうだめ、イった、だめ、と胸元を隠す。
そうだね、他のとこも触ってほしいんだよね、とお腹を撫でると、んぅ、と小さく喘ぐ。
和音の出したもので手のひらはぐちゃぐちゃで、そのまま下半身に触れると、あう、と高い声を漏らした。
「は……、っ、ふ、う、う……あ、」
「和音、お腹の方は奥の方がすきだけど、こっちは先端のほうがすきだよね」
「あ、や、知らな、う、っ、らめ、や、ん、なんかっ……やあ、だめなのっ……きちゃ、」
トイレ、一回止めて、と懇願する和音に、そうじゃないと知っているからその手を止めない。
俺の手を退かせようとして、それは間に合わなかった。
ごめんなさい、と泣き出した和音に慌ててしまう。
取りに行ったティッシュで濡れた腹と手を拭き、いつものことだと口にしてしまった俺に、いつも!?とまたパニックを起こす。
漏らしたと勘違いしているらしい和音に、そうじゃない、これは潮だと伝えると、わかんない、という表情から一転、ぶわあ、と首まで紅くして、ころしてくれ、とそのかおを覆う。その腕を剥ぎ、涙を浮かばせた染まる目元を見て、……笑ってしまった。
性に素直な躰と、それについていけない羞恥を感じる思考がかわいくて。
和音が気持ちいいと、とろとろになるまで俺を受け入れてくれることが嬉しいの。
花音との仲は言わずもがな。
両親はアルファで、叔父叔母は、芽依の両親は、と自分のことも話し出す。
知ってる内容も、知らない話もあった。
千晶くんの話題になった時、お礼をしなきゃと言うと、なんで悠真さんが、ときょとんとする。
……少しだけ、むっとしてしまった、多分かおには出さないで済んだと思うのだけれど。
「だって和音は俺の番じゃない、面倒見るのは俺の筈でしょ」
「……そう、だけど……え、そうなの?」
そうだよ、そうなの。
他のひとに甲斐甲斐しく世話を焼かせるなんて本当は嫌だ。全て俺がしたい。
そんなこと、普通は出来ないから、誰かを頼るしかないんだけど。
でもいちばんに頼られるのは俺でありたい、今までのことを考えると虫が良すぎる話ではあるけど。
この、今回の発情期で、少しでも和音にそう思って貰いたい。
掃除も食事も和音の世話も、躰のことだって、番の俺じゃないと駄目でしょう?
見上げる和音の頬に触れると、ぶわ、と甘いにおいが広がる。
こういうとこはわかりやすいんだけどな、和音。
瞳を閉じた彼の唇に指先で触れて、少し開かせてから自分のものを重ねる。
薄く開いたそこに舌先を差し入れて、上顎をなぞった。和音の弱いところだ。
「ン……う、あっ……ふ、ぁ」
発情期の躰をその気にさせることなんて簡単なのだ。
吐く息まで甘くなって、はっ、は、と短くなる。
ほんの少し、ちょっと動けばまた唇が重なりそうな、そんなところで、寝室まで我慢出来る?と訊くと、わかんない、と返したそのかおは既に蕩けていて、我慢出来ない、と書いてあるかのよう。
「出来なさそ」
少し突き出された唇を舐めて、もう一度、重ねるだけの軽いキス。
抱き抱えて寝室に戻るつもりだった。和音に余裕はなくても、俺にはまだそれくらいの体力も理性も残ってる、その筈だった。
少しだけ離れたところをぐい、と胸元を掴まれ、また距離を詰められる。
少し怒ったような、拗ねたような、そんなかわいらしいかおがずいと寄ったかと思うと、唇を噛まれてしまう。
それに少し驚いたところで次は柔らかくて小さな舌が捩じ込まれ、誘われるまま舌を絡ませると今度はその舌を噛み、仔猫のようにちゅう、と吸って離れた。
余裕のないかおはそのままに、それでいて少しやってやったぞと言いたげな表情に、驚いたけれど胸がきゅうとした。
慣れないような、でも必死なのがわかるキスだった。
和音なりの誘い方だったのかもしれない。
噛み癖があるなあ、と笑うと、大きな瞳がきゅっと細められた。
……我慢が出来なくなっちゃうのは、和音だけではない。
抑制剤を飲んでいたって、そんな風に誘われてしまったら理性なんて残していられない。
酷いことだけ、しないように。
「……ソファぐちゃぐちゃにしちゃうかも」
「ん……」
「そしたら新しいの買ったげる。今度一緒に見に行こうよ」
和音をソファに押し倒す。
うん、と震える声が返ってきてたまらなくなる。
うん、買いに行こうね、もうちょっと大きなのがいいかな。結構硬めのものもすきなんだけど、こういうやらしいことをするならふかふかの柔らかいやつの方が……
自分で脱ぐという和音に、自分で脱げるのと煽り、指先まで震える手で釦を外す彼を見守る。
やっと外せた、と褒めてほしそうに見上げる和音の頭を撫で、次はどうしてほしいのか訊くと、躊躇うように舐めて、と胸元を突き出してくる。
ヒート中の躰は我慢出来なくて、それでいてまだ少し残った理性がこんな恥ずかしいこと、と思っている。
そんな和音も、この後完全に欲に支配されてしまう和音も、どっちもかわいい。
舐めて、引っ掻いて、潰して、また舐めて、吸う。
びくびく躰を震わせて、甘い声を漏らす。
軽く噛み、きゅっと抓ると、びくんとまた腰を揺らし、はあはあと息を吐きながら、もうだめ、イった、だめ、と胸元を隠す。
そうだね、他のとこも触ってほしいんだよね、とお腹を撫でると、んぅ、と小さく喘ぐ。
和音の出したもので手のひらはぐちゃぐちゃで、そのまま下半身に触れると、あう、と高い声を漏らした。
「は……、っ、ふ、う、う……あ、」
「和音、お腹の方は奥の方がすきだけど、こっちは先端のほうがすきだよね」
「あ、や、知らな、う、っ、らめ、や、ん、なんかっ……やあ、だめなのっ……きちゃ、」
トイレ、一回止めて、と懇願する和音に、そうじゃないと知っているからその手を止めない。
俺の手を退かせようとして、それは間に合わなかった。
ごめんなさい、と泣き出した和音に慌ててしまう。
取りに行ったティッシュで濡れた腹と手を拭き、いつものことだと口にしてしまった俺に、いつも!?とまたパニックを起こす。
漏らしたと勘違いしているらしい和音に、そうじゃない、これは潮だと伝えると、わかんない、という表情から一転、ぶわあ、と首まで紅くして、ころしてくれ、とそのかおを覆う。その腕を剥ぎ、涙を浮かばせた染まる目元を見て、……笑ってしまった。
性に素直な躰と、それについていけない羞恥を感じる思考がかわいくて。
和音が気持ちいいと、とろとろになるまで俺を受け入れてくれることが嬉しいの。
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