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きゅうじゅういち*
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「ふ、ぅあ」
「脱がすよ、服が擦れるだけで辛いんでしょ」
「……んっ」
上着を脱がされ、その肌で空気を感じると、シャルルが肌が紅くなっちゃったね、と笑う。
服の触れていたところが敏感になっているのと、躰が火照ってしまっているせいだ。
それから下を脱がそうとして、一瞬躊躇った。
……やっぱり無理?そう訊こうとして、でも声は出せなかった。
そうだね、やっぱり止めようか、なんて言われたら、すぐにでも死んでしまいたくなっちゃいそうで。
「……ノエは綺麗な肌してるから」
「……え、」
「ちょっと、その、思ってたより刺激が強いっていうか」
「な、なに」
「……ごめん、予想外だった訳でもないんだけど、寧ろそうなんだろうとも思ってたけど」
「えっ、え、なに、えっ」
「……止めとく、引かれそうだし。ごめん、脱がすよ」
「ふあ」
腰を浮かされ、そのまま一気に脱がされる。
上半身の時より、空気のひんやりした冷たさを感じた。思わずふる、と躰が震える。
もうぐちゃぐちゃになっていたのはわかっていた。けれど、糸を引くように下半身と下着が繋がっているのを見ると、流石に恥ずかしい。
追い討ちをかけるように、うわ、すご、とシャルルが言うものだから、余計に。
「ご、ごめん……」
「何を謝るの?謝るの、寧ろ俺の方じゃん。ごめんね、このまま我慢させてて。気持ち悪かったんでしょ」
「うん……」
「……脱がせたけど。次はどうしてほしい?」
「次……」
訊かれるとは思ってなかった。
サキュバスたちに簡単にやり方を教えるわね、なんて教わったけれど、おれ、シャルル相手だとすぐ頭ん中いっぱいになっちゃって上手くやる自信がない、と言うと、手順をわかってればいいのよ、後は彼に任せておけばいいから、って言ってたから。
だから、シャルルさえその気になってくれたら、その、シャルルがすきなようにしてくれるのかなって。
……おれがしてほしいって言ったら、なんでもしてくれるのかな、いやなかお、しないかな。
「……」
「ほら、どうしてほしい?ノエに我慢ばかりさせちゃったから、すきなこと、してあげる」
「すきなこと……ウデマクラ?」
「それは寝る時にね、他は」
「……じゃあ、まずは、えと、その、キスしたい、魔力、なくていい、気持ちいいやつ……」
「……ノエはキス、気持ちいいんだ?」
頷くと、シャルルは瞳を細めて、そうかあ、と笑った。
それはいじわるなやつとか、揶揄うとか、そんなんじゃなくて、ひたすら優しくて柔らかい笑顔。
そのかお、すきだ、胸がきゅうっとなる。
ずっとそのかおがいいな、おれのこと、すきって言ってるみたい。
「……っ、ん、ンん、ふ」
頬に大きな手のひらが触れて、柔らかい唇が重なって、すぐにあつい舌が入ってきた。
余裕そうに見えていたのに、まるで余裕のないキスに、びっくりしたのと、嬉しいのと。
おれだけじゃなくて、シャルルもちゃんといっぱいになってくれてたら嬉しい。
「は、ぅ、ふ……ッん、は、ァ、しゃる……」
「……やっぱりかわいいかおしてんなあ、ノエ」
「シャルはこのかお、すき?」
「……別にかおだけがかわいいっつってんじゃないからね?……すきだけどさ」
「じゃあいいやあ……」
ぐう、と言葉に詰まったシャルルは、かおもだけど、表情が狡いんだよな、と言った。
その意味はよくわかんないけど、きらいとかより、すきって言ってもらえる方が嬉しい。
すきと思ってもらえることは多い方がいい。
「……キスの次は?」
「えっ、つぎ、次も、おれが?」
「サキュバスに教わったんでしょ、ほら、教えてよ」
「シャルは知らないの……?皆、シャルに任せたらいいって……」
「そうなの?……知らない訳ではないけど、男の子とするのは初めてかなあ」
「……!」
「痛くはしないよう頑張るから、あんまり煽らないでね」
「う、」
で、次はどうしようか、とまた振り出しに戻された。
詳しいことはわかんない。
触り合いっこに挿入、それだけ。
だから、さわって、と言った。言った瞬間、あ、おれも触らなきゃ、と思ったんだけど、指先が震えて動けなかった。
「……ッん!」
「どこを?って訊いたら意地悪になっちゃうんだろうな……色々触るから、気持ちいいとこ、教えてね」
「あっ、や、んう……っ」
「いや?」
すり、とシャルルの長い指が胸元を滑って、もう、触られるだけで声が止まらないのに、その、敏感になってる突起の部分を抓られるともう腰まで響いて、勝手に揺られてしまう。
触られるのがいやなんじゃない、気持ちいい。勝手に声が出ちゃうの。
「じゃあノエの『嫌』は無視していい?」
「……っ、ほんと、にっ、や、な時も……あるっ」
「まあわかるよ、ちゃんと、その時はね」
ちゅうと頬と眦に唇を落とし、その唇がどんどんと下に降りていく。
首筋、肩、鎖骨、胸板、脇腹、お臍の辺り。
ちゅっと軽いものもあれば、ぢゅうと吸われる時もある。
その度に躰はびくびく震えて揺れて、多分もう、また、限界が近い。
刺激としては弱いものだとわかるのに、それでも今のおれの躰には堪らなかった。
「脱がすよ、服が擦れるだけで辛いんでしょ」
「……んっ」
上着を脱がされ、その肌で空気を感じると、シャルルが肌が紅くなっちゃったね、と笑う。
服の触れていたところが敏感になっているのと、躰が火照ってしまっているせいだ。
それから下を脱がそうとして、一瞬躊躇った。
……やっぱり無理?そう訊こうとして、でも声は出せなかった。
そうだね、やっぱり止めようか、なんて言われたら、すぐにでも死んでしまいたくなっちゃいそうで。
「……ノエは綺麗な肌してるから」
「……え、」
「ちょっと、その、思ってたより刺激が強いっていうか」
「な、なに」
「……ごめん、予想外だった訳でもないんだけど、寧ろそうなんだろうとも思ってたけど」
「えっ、え、なに、えっ」
「……止めとく、引かれそうだし。ごめん、脱がすよ」
「ふあ」
腰を浮かされ、そのまま一気に脱がされる。
上半身の時より、空気のひんやりした冷たさを感じた。思わずふる、と躰が震える。
もうぐちゃぐちゃになっていたのはわかっていた。けれど、糸を引くように下半身と下着が繋がっているのを見ると、流石に恥ずかしい。
追い討ちをかけるように、うわ、すご、とシャルルが言うものだから、余計に。
「ご、ごめん……」
「何を謝るの?謝るの、寧ろ俺の方じゃん。ごめんね、このまま我慢させてて。気持ち悪かったんでしょ」
「うん……」
「……脱がせたけど。次はどうしてほしい?」
「次……」
訊かれるとは思ってなかった。
サキュバスたちに簡単にやり方を教えるわね、なんて教わったけれど、おれ、シャルル相手だとすぐ頭ん中いっぱいになっちゃって上手くやる自信がない、と言うと、手順をわかってればいいのよ、後は彼に任せておけばいいから、って言ってたから。
だから、シャルルさえその気になってくれたら、その、シャルルがすきなようにしてくれるのかなって。
……おれがしてほしいって言ったら、なんでもしてくれるのかな、いやなかお、しないかな。
「……」
「ほら、どうしてほしい?ノエに我慢ばかりさせちゃったから、すきなこと、してあげる」
「すきなこと……ウデマクラ?」
「それは寝る時にね、他は」
「……じゃあ、まずは、えと、その、キスしたい、魔力、なくていい、気持ちいいやつ……」
「……ノエはキス、気持ちいいんだ?」
頷くと、シャルルは瞳を細めて、そうかあ、と笑った。
それはいじわるなやつとか、揶揄うとか、そんなんじゃなくて、ひたすら優しくて柔らかい笑顔。
そのかお、すきだ、胸がきゅうっとなる。
ずっとそのかおがいいな、おれのこと、すきって言ってるみたい。
「……っ、ん、ンん、ふ」
頬に大きな手のひらが触れて、柔らかい唇が重なって、すぐにあつい舌が入ってきた。
余裕そうに見えていたのに、まるで余裕のないキスに、びっくりしたのと、嬉しいのと。
おれだけじゃなくて、シャルルもちゃんといっぱいになってくれてたら嬉しい。
「は、ぅ、ふ……ッん、は、ァ、しゃる……」
「……やっぱりかわいいかおしてんなあ、ノエ」
「シャルはこのかお、すき?」
「……別にかおだけがかわいいっつってんじゃないからね?……すきだけどさ」
「じゃあいいやあ……」
ぐう、と言葉に詰まったシャルルは、かおもだけど、表情が狡いんだよな、と言った。
その意味はよくわかんないけど、きらいとかより、すきって言ってもらえる方が嬉しい。
すきと思ってもらえることは多い方がいい。
「……キスの次は?」
「えっ、つぎ、次も、おれが?」
「サキュバスに教わったんでしょ、ほら、教えてよ」
「シャルは知らないの……?皆、シャルに任せたらいいって……」
「そうなの?……知らない訳ではないけど、男の子とするのは初めてかなあ」
「……!」
「痛くはしないよう頑張るから、あんまり煽らないでね」
「う、」
で、次はどうしようか、とまた振り出しに戻された。
詳しいことはわかんない。
触り合いっこに挿入、それだけ。
だから、さわって、と言った。言った瞬間、あ、おれも触らなきゃ、と思ったんだけど、指先が震えて動けなかった。
「……ッん!」
「どこを?って訊いたら意地悪になっちゃうんだろうな……色々触るから、気持ちいいとこ、教えてね」
「あっ、や、んう……っ」
「いや?」
すり、とシャルルの長い指が胸元を滑って、もう、触られるだけで声が止まらないのに、その、敏感になってる突起の部分を抓られるともう腰まで響いて、勝手に揺られてしまう。
触られるのがいやなんじゃない、気持ちいい。勝手に声が出ちゃうの。
「じゃあノエの『嫌』は無視していい?」
「……っ、ほんと、にっ、や、な時も……あるっ」
「まあわかるよ、ちゃんと、その時はね」
ちゅうと頬と眦に唇を落とし、その唇がどんどんと下に降りていく。
首筋、肩、鎖骨、胸板、脇腹、お臍の辺り。
ちゅっと軽いものもあれば、ぢゅうと吸われる時もある。
その度に躰はびくびく震えて揺れて、多分もう、また、限界が近い。
刺激としては弱いものだとわかるのに、それでも今のおれの躰には堪らなかった。
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