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そんなおれの我儘に気付いたのか、アルベールは頭を撫でて、レオンさまに掴まっててね、と背中から離れた。
ひんやりとした空気を感じる。
もっとぎゅっとしててほしかっただなんて。
「……ッ!」
アルベールが躰の中から出ていく。その感覚がなんというか、気持ちいいのか悪いのかわからなかった。
思わずレオンにぎゅっときつく抱き着いてしまう。
背中から抱き締められるのと、頭を抱えられるのはまた違うのだけれど、それぞれ違う安心感がある。
レオンが抱き締めてくれると、ふわふわと花のにおいがして、昼間の気持ちを思い出す。
あの庭師の笑い方からして偶然なんかじゃない、レオンがイヴと同じ名の薔薇を好んで育ててるのかと思うと、あの澄ました表情ですら愛おしくなる。
今目の前にある、おれを見る瞳はもっとすき。
「んッう、は、ぁう……っあ、ンん」
「大丈夫?ふ、痛かったり苦しかったら、教えて」
「ん、ン……へえき……っん、あっ」
「気持ち良くても言うんだぞ」
「ンゔ……」
馴染んだナカを更に拡げるように、ゆっくり引き抜き、それより少し早くまたナカに挿入っていく。
出ていく時はぞわぞわして、奥に進むと、背中がびくびくする。
指で押された時のような、逃げる程強い快感ではなくて、ただ圧迫感と、ほんの少し、これが気持ちいいのかな?というような感覚。
初めての躰では正解がわからなくて、ただ揺らされているだけだった。
とはいってもこれでも十分気持ちはいい。
レオンの体温も、においも、アルベールの触れるところも、全部。
「アルベール、もうそろそろいいんじゃないか、ナカも慣れてきただろう」
「そう、ですねえ……イヴのナカはまだきつい、ですけど……」
「イヴのもっとかわいいところを見せてくれ」
「え、ゔ……!?っあ、えっ、あ、あっ、あ!」
レオンの言った意味はわからなかった。おれには。
アルベールが腹の方へ角度を変えて漸く、今までのものはおれを気持ちよくさせる為のものではなかったことに気付いた。
まだ馴染ませていた、拡げていただけ。
だってそうだ、指でされた時だって、お腹側の方をぐっとされた時がいちばん堪らなかった。
そこを、もっと大きいもので押されて、潰されてしまったら。
「んっあ、あ、ゃあ、ゔ、っふ、あー……っ」
「良い反応だ」
「あう、あッ、あ、ん、やっ……あ!」
満足そうなレオンの声。
かおまでを確かめる余裕はなかった。
ナカの方へアルベールが腰を進める度に、まるで押し出されるかのように声が出てしまう。
さっきまでの緩い刺激とは違う、これがナカの方で気持ちよくなる方法なのかもしれない。
思ってたものよりもずっとすごくて、頭の中が真っ白になって、視界がちかちかする。
「ゔっ、う、あ、っむり、あ、立てない、たてないいっ」
「ちゃんとレオンさまに掴まってて」
「あう、ッあ、あっ、あ、あん、う、あっ」
膝ががくがくと笑う。
そのまま下ろしてしまいそうな腰をレオンもアルベールも掴まえ、支えてくる。
レオンの肩にしがみつくのが精一杯だった。釦を外したシャツを羽織るだけの状態では、ぎゅうとそのシャツを掴むと肌蹴てしまう。
汗ばんだ肌がぴったりとくっつくと煩いくらいに胸が跳ねる。
ぐ、と爪先がシーツを蹴った。
アルベールの抽挿は浅いもので、明らかにおれの弱いところを狙っている。
その刺激に耐えられる程慣れてなかった。
出る、出ちゃう、いく、我慢出来ない。
「あっ、あゔ、ンっ、く、う……」
「ッ、」
レオンの肩がぴく、と揺れたのと、おれとアルベールの腰が跳ねたのはほぼ同時だと思う。
おれはレオンの肩に噛み付いたまま、達してしまった。
「はっ、あ、ふ、はあ、っ」
「……っ、」
「よく外に出せたな」
「ぎりぎりでしたよ、急にイヴが締め付けるものだから」
レオンの膝に頭をついてふうふう息を整えてるおれの頭を撫で、背中を拭う。
会話からして、アルベールはナカではなくておれの背中に出したということなのだろう。
自分のことに必死だったけど、確かに背中があったかくなった気がする。
……そういえば気にしないようにしていたけど、こっちの世界では同性でも妊娠出来るのだろうか。
王子が揃って同性との婚約はBLゲームの世界だから仕方ないと思っていたけれど、実際はゲームの中という訳ではない、そしてイヴの記憶でも思い出せないということは、当然ではなく魔法か何かを使うのかもしれない。
だからといってナカに出していい理由にはならない、お腹が痛くなると聞いたことがある。
こんなことでジャンに頼む訳にはいかないし、その腹痛は避けたい。
「イヴ、こっち向いて」
「やら……」
「イヴのかお見たいなあ」
「……今、無理、だからっ」
「かわいかったから、キスさせて」
「……」
なんて狡い男なのだろうか。
そう言われて、ぽやぽやした事後に断るやつがいるものか。
ほんの少し首を曲げると、アルベールは頬に手を添え、ちゅうと軽く重ねた。
すぐ離れたのはおれの呼吸がまだ荒いからだろう。
やっぱりアルベールは優しい、すき、と勝手にどきどきしていると、じゃあ次はレオンさまだね、と微笑まれた。
もうひと仕事済んだ気持ちでいた。
そうです、もうひとりいたんでした。
ひんやりとした空気を感じる。
もっとぎゅっとしててほしかっただなんて。
「……ッ!」
アルベールが躰の中から出ていく。その感覚がなんというか、気持ちいいのか悪いのかわからなかった。
思わずレオンにぎゅっときつく抱き着いてしまう。
背中から抱き締められるのと、頭を抱えられるのはまた違うのだけれど、それぞれ違う安心感がある。
レオンが抱き締めてくれると、ふわふわと花のにおいがして、昼間の気持ちを思い出す。
あの庭師の笑い方からして偶然なんかじゃない、レオンがイヴと同じ名の薔薇を好んで育ててるのかと思うと、あの澄ました表情ですら愛おしくなる。
今目の前にある、おれを見る瞳はもっとすき。
「んッう、は、ぁう……っあ、ンん」
「大丈夫?ふ、痛かったり苦しかったら、教えて」
「ん、ン……へえき……っん、あっ」
「気持ち良くても言うんだぞ」
「ンゔ……」
馴染んだナカを更に拡げるように、ゆっくり引き抜き、それより少し早くまたナカに挿入っていく。
出ていく時はぞわぞわして、奥に進むと、背中がびくびくする。
指で押された時のような、逃げる程強い快感ではなくて、ただ圧迫感と、ほんの少し、これが気持ちいいのかな?というような感覚。
初めての躰では正解がわからなくて、ただ揺らされているだけだった。
とはいってもこれでも十分気持ちはいい。
レオンの体温も、においも、アルベールの触れるところも、全部。
「アルベール、もうそろそろいいんじゃないか、ナカも慣れてきただろう」
「そう、ですねえ……イヴのナカはまだきつい、ですけど……」
「イヴのもっとかわいいところを見せてくれ」
「え、ゔ……!?っあ、えっ、あ、あっ、あ!」
レオンの言った意味はわからなかった。おれには。
アルベールが腹の方へ角度を変えて漸く、今までのものはおれを気持ちよくさせる為のものではなかったことに気付いた。
まだ馴染ませていた、拡げていただけ。
だってそうだ、指でされた時だって、お腹側の方をぐっとされた時がいちばん堪らなかった。
そこを、もっと大きいもので押されて、潰されてしまったら。
「んっあ、あ、ゃあ、ゔ、っふ、あー……っ」
「良い反応だ」
「あう、あッ、あ、ん、やっ……あ!」
満足そうなレオンの声。
かおまでを確かめる余裕はなかった。
ナカの方へアルベールが腰を進める度に、まるで押し出されるかのように声が出てしまう。
さっきまでの緩い刺激とは違う、これがナカの方で気持ちよくなる方法なのかもしれない。
思ってたものよりもずっとすごくて、頭の中が真っ白になって、視界がちかちかする。
「ゔっ、う、あ、っむり、あ、立てない、たてないいっ」
「ちゃんとレオンさまに掴まってて」
「あう、ッあ、あっ、あ、あん、う、あっ」
膝ががくがくと笑う。
そのまま下ろしてしまいそうな腰をレオンもアルベールも掴まえ、支えてくる。
レオンの肩にしがみつくのが精一杯だった。釦を外したシャツを羽織るだけの状態では、ぎゅうとそのシャツを掴むと肌蹴てしまう。
汗ばんだ肌がぴったりとくっつくと煩いくらいに胸が跳ねる。
ぐ、と爪先がシーツを蹴った。
アルベールの抽挿は浅いもので、明らかにおれの弱いところを狙っている。
その刺激に耐えられる程慣れてなかった。
出る、出ちゃう、いく、我慢出来ない。
「あっ、あゔ、ンっ、く、う……」
「ッ、」
レオンの肩がぴく、と揺れたのと、おれとアルベールの腰が跳ねたのはほぼ同時だと思う。
おれはレオンの肩に噛み付いたまま、達してしまった。
「はっ、あ、ふ、はあ、っ」
「……っ、」
「よく外に出せたな」
「ぎりぎりでしたよ、急にイヴが締め付けるものだから」
レオンの膝に頭をついてふうふう息を整えてるおれの頭を撫で、背中を拭う。
会話からして、アルベールはナカではなくておれの背中に出したということなのだろう。
自分のことに必死だったけど、確かに背中があったかくなった気がする。
……そういえば気にしないようにしていたけど、こっちの世界では同性でも妊娠出来るのだろうか。
王子が揃って同性との婚約はBLゲームの世界だから仕方ないと思っていたけれど、実際はゲームの中という訳ではない、そしてイヴの記憶でも思い出せないということは、当然ではなく魔法か何かを使うのかもしれない。
だからといってナカに出していい理由にはならない、お腹が痛くなると聞いたことがある。
こんなことでジャンに頼む訳にはいかないし、その腹痛は避けたい。
「イヴ、こっち向いて」
「やら……」
「イヴのかお見たいなあ」
「……今、無理、だからっ」
「かわいかったから、キスさせて」
「……」
なんて狡い男なのだろうか。
そう言われて、ぽやぽやした事後に断るやつがいるものか。
ほんの少し首を曲げると、アルベールは頬に手を添え、ちゅうと軽く重ねた。
すぐ離れたのはおれの呼吸がまだ荒いからだろう。
やっぱりアルベールは優しい、すき、と勝手にどきどきしていると、じゃあ次はレオンさまだね、と微笑まれた。
もうひと仕事済んだ気持ちでいた。
そうです、もうひとりいたんでした。
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